1961年周辺誕生!ワンボディヰセキ耕耘機KB503「昔のカタログ」

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1950年あたりまでエンジン別体が主流だった耕耘機界に、彗星のように現れたスタイリッシュでエンジン直結のホンダの黒船、F150。各社一気に追従したその中の一台の中にヰセキ耕耘機KB500がありました。

昨日はそのエンジン改良型であったKB501を紹介したわけですが、今日はその関連でShioikaさんに提供いただいた(Shioikaさん、いつもありがとうございます!!)ヰセキ耕耘機KB503「昔のカタログ」シリーズです。

各社に多大なる影響を与えた黒船、F150

展示プレートには、強制空冷4サイクル倒立2気筒OHV/排気量154cc変速機/前進6段/後進2段/常用出力/5PS/5,000rpm ホンダ初の汎用完成品。耕耘機で世界初のOHV倒立2気筒エンジンは低速重視。自動遠心クラッチとギヤ駆動採用。低重心、手元集中操作で扱いやすさを追求した。とあります。
展示プレートには、強制空冷4サイクル倒立2気筒OHV/排気量154cc変速機/前進6段/後進2段/常用出力/5PS/5,000rpm ホンダ初の汎用完成品。耕耘機で世界初のOHV倒立2気筒エンジンは低速重視。自動遠心クラッチとギヤ駆動採用。低重心、手元集中操作で扱いやすさを追求した。とあります。

過去記事はこちら

改めてヰセキ耕耘機KB503カタログ

農業構造改善を推進するヰセキ耕耘機 KB503型(ガソリンエンジン)KB503T型(灯油エンジン) 灯油エンジンのバージョンもあったのですね。
農業構造改善を推進するヰセキ耕耘機 KB503型(ガソリンエンジン)KB503T型(灯油エンジン) 灯油エンジンのバージョンもあったのですね。

ヰセキの社史には1960(昭和35)年までにKB501型、KB502型ができたとだけあり、このKB503型の記載はありません。ということでKB503型は1961年以降のものと思われます。

1960年までに2万7千台近く売れた機械のようですので、毎年のように改良されたと思います。ですから僕は1961年以降と言っても2年とか3年とかではなく、翌年の1961年に誕生したのではないかと想像しています。

少し番号から離れます。クラッチハウジングでしょうか?丸く飛び出した部分がかわいいです。この部分がもしかしたら話題になっているのかもしれませんが、好評を博したと言う、KBシリーズについて「井関農機60年史」にこのようなくだりがあります。
現在の実機を見ると、重ねてきた年月が偲ばれます。僕はずっとこのようなベージュの色なのかと思っていましたが、生まれたてはカタログを見たところ「赤」だったのですね。色が褪せてベージュに見えてたみたいです。
ヰセキ KF850型 動力耕耘機 表記馬力 8.5ps/2000rpm 最大馬力 10ps/2000rpm 排気量 498cc
ということは、以前見たKF850(黒船に対抗するべく同時期に作られたディーゼルのワンボディバージョン)の色も「赤」だったのでしょうねぇ・・・想像もできませんけど。(ベージュにしか見えない)

脱線しました・・軌道修正します

「各種の農作業に活躍する!」アタッチメントを替えてのユーティリティぶりを強調していて、農作業のことをよく知らない僕もなんだか「おーー色々できるな」と、ワクワクしてきます。
「各種の農作業に活躍する!」アタッチメントを替えてのユーティリティぶりを強調していて、農作業のことをよく知らない僕もなんだか「おーー色々できるな」と、ワクワクしてきます。

いくつか興味を引いたものを挙げると・・・

「リーディングローター」

調べても他には出てきませんでした。スクリュー耕耘機のようなものですかね?
調べても他には出てきませんでした。スクリュー耕耘機のようなものですかね?

「ラセン犂」

それともこちらがスクリュー式??
それともこちらがスクリュー式??
ラセン犂のほうはネットオークションに出ていたようで、他に画像が上がっていました。掘ってひっくり返す・・・そんな動きなのでしょう。
カタログのおどろおどろしい、ドリルのような形に比べてこちらは割とすっきりしています。
カタログからするとおどろおどろしく見えますけど、実際はシンプルですっきりしています。

「乗用代かき機」

これなど、泥に足を突っ込まなくても済みますし、かなりワクワクするシロモノだったのではないでしょうか?
これなど、泥に足を突っ込まなくても済みますし、かなりワクワクするシロモノだったのではないでしょうか?
このページも施肥播種機など、魅力的なアタッチメントが満載です。当時の作業風景写真も貴重です。興味深い写真展を開催できそうですよね!
このページも施肥播種機など、魅力的なアタッチメントが満載です。当時の作業風景写真も貴重です。興味深い写真展を開催できそうですよね!

「キャリア」

ちょっと欲しくなってしまうのはキャリアです。こういう発想はありませんでした。
ちょっと欲しくなってしまうのはキャリアです。こういう発想はありませんでした。

「湿田ローター」

使い方がわからないのはこのアタッチメント。どういう時に使うのでしょうか・・・
使い方がわからないのはこのアタッチメント。どういう時に使うのでしょうか・・・

「草刈機」

もっともフックしたのはこちら、「草刈機」です。メカニカルかつ危険な匂いがプンプンします。これでセイタカアワダチソウの林に突っ込んでみたいです。
もっともフックしたのはこちら、「草刈機」です。メカニカルかつ危険な匂いがプンプンします。これでセイタカアワダチソウの林に突っ込んでみたいです。
スペックの書き方も興味深いです。クボタL15Rのスペックには噴射ポンプの型番が記載されていましたが、こちらはキャブレターの品番がガソリンがミクニBV-26-Ⅱ型、灯油エンジンがミクニBV-23型(加速ポンプ付)とまで書かれています。当時、噴射ポンプやキャブレーターの品番が頻繁に必要になる状況があったのでしょうか?
スペックの書き方も興味深いです。クボタL15Rのスペックには噴射ポンプの型番が記載されていましたが、こちらはキャブレターの品番がガソリンがミクニBV-26-Ⅱ型、灯油エンジンがミクニBV-23型(加速ポンプ付)とまで書かれています。当時、噴射ポンプやキャブレーターの品番が頻繁に必要になる状況があったのでしょうか?

また、回転方向が「フライホイール側から見て右」とあるのもおもしろいです。動力を取り出す際に知りたくなるのですかね?

もう一つ興味を引いたのは始動方式がロープ捲付け式とあるところです。「リコイルスターターではない」ということなのだと思うのですが、ということは「始動用のロープを持ち歩かなくてはならない」ということですよね?

これは・・・

始動用のロープを掛ける部分、反対側はクラッチですから丸いザルのような部分しか考えられません。と、いうことは、始動の際はまずこのザルを外してロープを掛け始動、エンジンが回りだしたら再びザルをはめる・・・こういう流れになりそうです。(あくまでも現時点での想像です)
始動用のロープを掛ける部分、反対側はクラッチですから丸いザルのような部分しか考えられません。と、いうことは、始動の際はまずこのザルを外してロープを掛け始動、エンジンが回りだしたら再びザルをはめる・・・こういう流れになりそうです。(あくまでも現時点での想像です)

始動用ロープを持ち歩いたり、ザルを外したりはめたり、60年前の機械は色々手間がかかったようです。

今日はこんなところです。また明日!

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