なぜ農機ブランド名は積み上がってしまうのか、わかったような気がする。

今日は何にしようかなぁ・・・昨日のG40の続きかなぁ・・・などと考えていたら、ちょっと前のクボタトラクターnewサンシャイン・ブルトラ・B-10「昔のカタログシリーズ」の続きになっちゃいました。

このとき、このトラクターの名前が「newでサンシャインでブルトラと名前も盛り盛りになっている」ということに疑問を投げかけていたわけですけど、その理由がこのトラクターの商品の流れからわかったような気がしたんです。それは決してバブルのせいで盛り盛りになったわけではないようでした。

その流れとは・・・初代

そんな中、大きなトラクターをスケールダウンしただけのような構造のブルトラ。(後軸に耕うん機的な部分も残っていますけど)農家の「欲しい」に火をつけたことは大いに想像できます。
タイトルにブルトラB5000の正当な後継者・・・としてしまったので、その始祖であるブルトラB5000を紹介しなくちゃいけないですよね? こいつが元祖コンパクト4WD、ブルトラB5000です。
https://oba-shima.mito-city.com/2020/05/28/portable-2/
大先輩を紹介した記事はこちら。ブルトラはトラクター界のウォークマンとかiPodなのじゃないかと思うんです。

初代のブルトラはコンパクトで軽量、そして4WDと豊富なアタッチメントで大変ヒットしました。(見たわけじゃないですけど)

第二代

そしてその改良型と思われる型番末尾に「1」が加えられた次世代ブルトラになると、ヘッドマークにウシの絵が描き加えられます。
こちらがnewサンシャイン・ブルトラ・B-10カタログの表紙。背景が暗く落ちた硬質な写真で大きく顔をアップ。今までありそうでなかった印象深いカタログです。 そして何より、今まで「ブルトラ」とカタカナ表記しかしていなかったはずの「ブルトラ」が、BULL-TRAとアルファベット表記になっています。ブル-トラと間にハイフンが入っていたんですね!! 何となくそうだろうなぁ・・・と思っていたブルトラの意味、はっきりしました。 BULL(スッゲー)-TRA(トラクター)、スッゲートラクターだったんです。
Bのあと4ケタ、Bのあと4ケタ+1のブルトラに続いてB-のあと2ケタの型番を持つこのB-10がブルトラの正統な後継者だとその時は思ったのですが、そうでもないようでした。間にもう2つ挟まっていたのです。

それは第三代、サンシャインJr.

なぜ初代ブルトラ、+1ブルトラの次にサンシャインJr.が来るのか、理由は後回しにしてまずは写真を出して行きます。

クボタトラクターサンシャインJr.(ジュニア)B1600DTは、農研機構の登録によれば1978年。クボタの角目としてはパイオニアなのではないでしょうか。ちょっと読みにくいのですが、水冷3気筒4サイクルディーゼル927cc、16馬力/2500,rpmとカタログのスペックに書いてあるように読めます。
1978年頃生まれたサンシャインジュニアB1600DTです。コイツがB4ケタ+1ブルトラの次に来る本来はブルトラなのだと思います。その理由としては、まずサンシャインとは全く関係のない「B」を先頭に持ってくる4ケタの型番であることがあげられます。次に・・・・
こちらもネットで探した写真。こちらのB1600のマフラーは天突きタイプ。木田さんのおっしゃるようにブルトラの後継機らしく「ブル」のマークが・・・これってまったく一緒じゃないかしら?
どこにもブルトラと書いていないけど、注目は眉間のマーク。
拡大してみます。
拡大してみます。
クボタB7001トラクタ ブルトラ エンジン形式 D750 水冷4サイクル3気筒ディーゼル 最高回転数 3000rpm 出力14ps/2800rpm 変速 前進6段 後進2段 PTO3速
ブルトラB4ケタ+1についている眉間のマークと同じです。すべてサンシャインにしたかったけど、Bで始まる型番と、この眉間のウシさんマークだけは残した格好になっています。
詳しい内容はこちらのリンクで・・・先に進みます。

第四代サンシャインJr.

クボタサンシャインJr.B1402DTの全農仕様、ZB1402-Mです。 この顔だと、1977年安全鑑定のL型末尾02の初代サンシャインが丸目なイメージでしたが、翌年の1978年登録であるサンシャインJr.の流れを汲む角目です。
こちらはその次の型。1980年初頭頃のサンシャインJr.の全農仕様ZB1402-M、別名B1402DTです。ちょっとわかりにくいですが、上のカタログの写真の眉間にある「B」のマークが一緒です。僕はさまざまな理由から、この「B」のマークが「BULL-TRA」の「B」だと思うんです。
面構えもユニーク。でも、よく見ると後のLシリーズの面影もありますね。基本構造が一緒です。
初代と四代・・・結構面影あります。
1980年クボタに「サンシャイン」というブランドが生まれたとき、全ラインナップを「サンシャイン」で統一しようとした雰囲気が感じられます。

イメージの統一と新たなブランドの定着のため、ブルトラの気配を少しずつ消す努力が感じられませんか?

この時点ではウシもいない、ブルトラという文字もない。わずかに「B」のマークと型番の先頭に「B」が残っているだけ・・・新ブランドへの移行は成功したかに見えました。

しかし第五代

こちらがnewサンシャイン・ブルトラ・B-10カタログの表紙。背景が暗く落ちた硬質な写真で大きく顔をアップ。今までありそうでなかった印象深いカタログです。 そして何より、今まで「ブルトラ」とカタカナ表記しかしていなかったはずの「ブルトラ」が、BULL-TRAとアルファベット表記になっています。ブル-トラと間にハイフンが入っていたんですね!! 何となくそうだろうなぁ・・・と思っていたブルトラの意味、はっきりしました。 BULL(スッゲー)-TRA(トラクター)、スッゲートラクターだったんです。
5代目で思い切りブルトラに戻っちゃいました。

これ、消費者の思い入れが強かったのだと思います。サンシャインにしようとしても出来なかった・・・

「ブルトラ買い替えたいんだけど、何買ったらいいの?」という声が多かったのではないでしょうか?

確かにシンプルに数字で分けたり、アルファベット表記をしたりすればラインナップはスッキリしますが、買う人にとってはクラスとか用途がわかりにくいです。

「オレはブルトラが欲しいだけなんだけど、ブルトラはどれよ?」と言われてしまったのではないでしょうか?

かくしてブルトラは復活し、しかし新たに立ち上げたサンシャインは捨てるわけにも行かず、newサンシャイン・ブルトラ・B-10、newでサンシャインでブルトラと名前が積み上がってしまったのではないか?という僕の結論です。

今日はここまでです。また明日!

この季節に感慨深いお中元が届いた

戦争もののプラモ・・・乗っているのは兵隊さんで、ブルドーザー(均土機)自体は戦時中の飛行場建設の目的で生み出されたものですが、簡単にいうと元はトラクターなんです。僕にとって「すべての技術・機械・(大きな範囲でくくればニンゲンの生み出したもの)は使い方によって毒にも薬にもなるのだ」ということに気が付いた画期的なマシンです。

Dさんからお中元が届きました。海軍のブルドーザー、コマツ均土機G40のプラモデルです。

前からその存在は知っていましたが、手に取ってみたことはありませんでした。
前からその存在は知っていましたが、手に取ってみたことはありませんでした。
今回送ってもらったのは完成品です。小さい!こんなに小さいとは思わなかったなぁ・・・
今回送ってもらったのは完成品です。小さい!こんなに小さいとは思わなかったなぁ・・・
戦争もののプラモ・・・乗っているのは兵隊さんで、ブルドーザー(均土機)自体は戦時中の飛行場建設の目的で生み出されたものですが、簡単にいうと元はトラクターなんです。僕にとって「すべての技術・機械・(大きな範囲でくくればニンゲンの生み出したもの)は使い方によって毒にも薬にもなるのだ」ということに気が付いた画期的なマシンです。
戦争もののプラモ・・・

乗っているのは兵隊さんで、ブルドーザー(均土機)自体は戦時中の飛行場建設の目的で生み出されたものですが、簡単にいうと元はトラクターなんです。

僕にとって「すべての技術・機械・(大きな範囲でくくればニンゲンの生み出したもの)は使い方によって毒にも薬にもなるのだ」ということに気が付いた画期的なマシンです。「あたりまえだよ!」と言わないでください。僕はまさか農作物を作るトラクターが戦争に行ったなどと露程も思わなかったのですから・・・

実物は長い長い旅をして(真偽に疑問持つ人もいるようですが、僕はこれでいいと思います)生まれ故郷日本に帰ってきた機体で、僕も博物館に見に行ってきました。

機械はその能力を持ってそこにあるだけ

元々この機械はトラクターです。それに排土板をつけただけ・・・それまで考えたこともなかったのですが、たったそれだけで兵器になってしまった・・・ということがあたりまえではありますが驚きでした。
エピソード

35年ぶりに日本に戻った国産第一号のブルドーザー

 本機は第二次世界大戦中にフィリピンで稼働し、終戦後はアメリカ軍に接収され海中に投棄された。しかし、船の航行に邪魔になるということで後日引き揚げられたが、まだ稼働することがわかり、オーストラリアの農場で長い間使用されていた。農場主やコマツの現地代理店の人々の協力により、本機は長い旅を終えて1979年(昭和54年)に日本に戻ってきた。

とあります。
国立科学博物館で開催されていた、明治150年記念、日本を変えた千の技術博という特別展で見た、日本で最初のブルドーザー、コマツ均土機G40です。

もちろん、例えば産業用無人ヘリコプターが兵器転用されることを恐れて輸出に制限が掛かっていることも知っていましたし、ドローンがテロに使われる心配や実際に使用されたニュースも知っていました。

ただ、それらが実際には繋がっていないというか腑に落ちていなかったというか・・・

音もすごいです。
近所の防除の時見たものです。もう悪用しようと思えばアイディアがどんどん湧いちゃいます。(書きませんが)
ガムボール販売機のようなものを吊り下げた形。露出が合っていなくてすみません。下の横長の口からシャカシャカ粒剤が出てくるみたいです。
僕が悪用しないのは、単純にこの国の大方の倫理に反すると思うからであって、農業に使うのが悪で兵器として用いるのが善という、全く違う価値観で運用されればそのようになってしまいます。

機械自体は言われたことをやるのみ。善も悪もありません。その色を付けるのはヒトです。

そもそも、善と悪なんて色を付けていることそのものが機械を使うにあたっての危険を含んでいるかもしれません。

(白黒はっきりさせようとしてしまうのは僕の悪いクセです。僕には技術や機械を使う素養がないなぁ・・・)

そもそもの始まりは絵本でした

この除雪車(多分トラクターだと思われる)のモデルを探してネットの海に漕ぎ出したのが2012年の大晦日。それから翌年の正月まで・・・延々と探し続けた末にたどり着いた壮大な結末は・・・。

すっごく長いですが、初めから辿りたい人は地道にこちらのリンクから辿ってください。
『絵本から兵器に行き着いちゃう壮大な検索の旅「はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー」』

IH TD14A ちょっとアームの形状が違うかなあ
著者のバージニア・リー・バートンさんは男の子を持つお母さん。メカにこだわるはずの男の子のお母さんですから、息子の興味を真剣に受け止めてリアルなモデルがあったはず。だとしたらそのモデルとなったトラクターは一体どれなのか? 興味が湧いて調べてみたのですがなかなか見つかりません。インターナショナルではないか?・・・と大体あたりは付いたのですが・・・これはインターナショナルTD14A
インターナショナルにはさまざまなモデルがあり、捜索は難航を極めます。しかし、必ずモデルはあるはず・・・
なぜならその前にもモデルが判明しているものがあるから・・・
同じ作者のこの絵本(1961年発行のいたずらきかんしゃちゅうちゅう)の中に出てくるこの列車・・・ユニオンパシフィックのM10000型なんです。
同じ作者のこの絵本(1961年発行のいたずらきかんしゃちゅうちゅう)の中に出てくるこの列車・・・ユニオンパシフィックのM10000型なんです。
どうです?けいてぃーにもモデルがあると信じるに足るでしょう?
どうです?けいてぃーにもモデルがあると信じるに足るでしょう?

しまったっ!時間がなくなってしまいました。この話は続くかもしれませんし、続かないかもしれません。それではまた明日!