1967年型式認定「シバウラS-1400は2つの型式を所持」と1968年認定S-1200

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毎日サクッとネットオークションの写真で「朝1分の農機考古学」。『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズ。連日のシバウラでごめんなさい!激しい競争を生き残った日本の農機メーカーの中1つ。しかし、多産かつ動きが独自・複雑で社史も公には確認できず、謎の多いメーカーでもあるこの会社、どうしても話が長くなってしまいます。

今日は先日お伝えした「S-20とS-1400は同じ型式だった」というのの続報で、手っ取り早くいうと「しかもS-1400は2つ型式を持っていた」というものです。つまり、S-20→S-1400モデル移行の過渡期においてS-1400は申請時に運輸省的にはS-20を名乗り、認定されたのちはS-1400を名乗り移行をスムーズに行った・・・ということなのでしょう。ついでに見つかったS-1200の番号も合わせてお送りします!

ついこの間の記事です。シバウラS-20とS-1400が同じ型式というもの。販売名が2桁も違うのに同じ型式とは・・・と、びっくりしたものです。しかし、今日はさらにびっくりしました。僕としてこんなに混乱するメーカーはシバウラだけです。名前の付け方、申請のやり方、とにかくそのパターンを見つけ出すのがとっても難しい・・・
まずはS-1400とS-30Aのページです。例によって特長がユニークに語られています。
S-1400、以前カタログでも見かけていました。
過去記事です。この時は正確に認定年を特定できていませんでしたが、今回はバッチリ特定できました。時間のある方はこちらもどうぞ!

簡単なおさらい。S-20は1965年認定

FacebookのTさんに写真提供いただき事実確認ができたこととしては、このようにシバウラS-20とシバウラS-1400が運輸省的には同じS-20という型式で販売されていた・・・というもの。
FacebookのTさんに写真提供いただき事実確認ができたこととしては、このようにシバウラS-20とシバウラS-1400が運輸省的には同じS-20という型式で販売されていた・・・というもの。運輸省型式認定番号は農466号。たとえボディ側面にS-1400と書いてあったとしても、道路を走る場合は同じトラクターということです。

シバウラS-20について今回新たにわかったのは、エンジンがIFD902だということです。

こちら同じくS-1400のエンジン銘板。IFD902A形とあります。多分エンジンもS-20と同じはずです。認定番号が同じですから。
こちらはS-1400のエンジン銘板。IFD902A形とあります。つまり、厳密に言えばエンジン形式がS-20とS-1400では違ったのです。(細かくてすみません)

ではS-1400の型式番号は?1967年認定

ではS-1400の型式番号は?というと、手持ちの資料から小型特殊自動車運輸省型式認定番号農570号シバウラS-1400型ということになります。認定は1967年でした。
ではS-1400の型式番号は?というと、手持ちの資料から

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農570号
シバウラ S-1400型

ということになります。認定は1967年でした。
つまりS-1400は1967年チーム。ここに入ります。しかし、実車のS-1400は農466号と農570号の2つパターンがある・・・ということになります。
つまりS-1400はS-20が生まれた1965年から2年後の1967年チーム。ここに入ります。しかし、実車のS-1400は農466号と農570号の2つパターンがある・・・ということになります。

ついでにシバウラS-1200は1968年認定!

シバウラS-1200の運輸省型式認定番号も判明したので合わせて紹介します。実写の写真はありません。手持ちの資料によると小型特殊自動車運輸省型式認定番号農589号シバウラS-1200型となっています。
シバウラS-1200の運輸省型式認定番号も判明したので合わせて紹介します。実写の写真はありません。手持ちの資料によると

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農589号
シバウラ S-1200型

となっています。
シートに記入するとこうなります。エンジンは珍しいことに他社のもの。いすゞB110、1103ccというものが載っていました。あ!気筒数2と書いちゃってますが、これ、よくわかりません。どんなエンジンか調べてもパッとは出てきません。
シートに記入するとこうなります。エンジンは珍しいことに他社のもの。いすゞB110、1103ccというものが載っていました。あ!気筒数2と書いちゃってますが、これ、よくわかりません。どんなエンジンか調べてもパッとは出てきません。

まとめ

僕の想像というか妄想としては、S-20をモデルチェンジしよう!(名前も4桁にするとカッコいいぞ!)となり

エンジンをIFD902→IFD902Aと改良してモデル名をS-1400とした。しかし申請中は番号がわからないのでS-20の番号を引き続き使用した。

晴れて認定番号が降り、S-1400として型式を正式に名乗った。

こんな流れだったのではないでしょうか? 混乱しましたが、これもシバウラが老舗メーカーで、しかも車両も売れてたくさん出回っていて、さらにはとっても長持ちしている・・・そんなことが理由なのだと思います。すごいぞシバウラ!

年表的につなげます(長いよ)

S-20を先祖に持つS-1400、そしてS-1200の関係性がわかるよう、1965年〜1968年まで番号表をつなげました。間にはさまっているトラクターを見るのも楽しいでしょ?
S-20を先祖に持つS-1400、そしてS-1200の関係性がわかるよう、1965年〜1968年まで番号表をつなげました。間にはさまっているトラクターを見るのも楽しいでしょ?

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

今日も時間がなくて書き飛ばしてしまった・・・もうこんな時間!仕事しなくちゃ・・・それではまた明日!

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