
昨日の記事は一部訂正です。手持の資料では農632となっていた、ヰセキのTS移行のための観測気球、空冷で当時のオラオラ顔TB1400ですが、Tさん所有の現物によって農658号ということがわかりました。
これによってヰセキの社史とも整合がとれ、とてもスッキリ。(Tさん、いつも有用な情報ありがとうございます!!)というわけで、今日も『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズ、撮ってもらって「撮りトラ」です。
撮ってもらって「撮りトラ」

空冷ディーゼル、よっぽどうるさいのか車輛に釣り合わないくらいの大きなマフラーがついています。この機体もエンブレムなどはTSと同じ仕様ですね。

小形特殊自動車
運輸省型式認定番号 農658号
ヰセキ TB140型
となっています。僕の持っていた資料が間違っていたんですねぇ・・・
この頃のヰセキ、ここを押えればすべてがわかる・・・情報のCPU、小さく薄いトラクターとも言える銘板が左足先に集中しています。
「鉄仮面or仮面ライダー顔」TB2ケタの水冷化を睨んだモデルチェンジが「TB17→TB1700」「TB23→TB2300」の2機種でまず行なわれたと社史にありました。1969年のことです。
その後、エンジンの水冷化を果たし、赤いTS4ケタになるわけです。
TBの4ケタはとりあえずの観測気球ですから、そんなに数は多くありません。
TB1700、TB2300、そして今回のTB1400の3機種だけです。僕の資料では運輸省型式認定番号が社史にあるTB1700、TB2300より古く、これでは一番初めに出たのはTB1400ということになってしまいます。「なんかおかしいなぁ」と思っていたのがこれでスッキリしました。
もう2つスッキリしたことがある

ここでエンジンの型番とメーカー名にも注目です。これまでのヰセキ空冷ディーゼルは川崎航空機製のKD1700、KD2000、KD2200など末尾は00でした。TB1400ではKD1410と末尾が10になり、新形か改良型なことが伺えます。
また、会社名が川崎重工になっていることもTB1700、TB2300より新しいという証左になっています。(Wikipediaで川崎重工は1969年(昭和44年) – 川崎車輛・川崎航空機工業を合併ということになっています。)
間違ったら直す。運輸省型式認定番号表、訂正しました。

外回りの確認をTB2300とTB1700、TB1400で行ない、翌年にいすゞのエンジンを載せ、水冷化して発売・・・
前年に空冷のTB2300を買った人は実験台にされてなんだかかわいそうな気もします。来年水冷になると知っていたら買わなかったかもしれないのに・・・
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。
(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.
追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!
残りの写真です

今日はこんなところです。Tさん、ありがとうございました!また明日。