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今日は手持ちの資料とネットの画像でヰセキTS2000『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズです。
イセキの社史『井関農機60年史』によれば、このTS2000の誕生は1972年。やっと空冷の呪縛から解かれた、エポックメーキング的な機体だったようです。
![排気量と馬力がわかります。1,184ℓ 20ps/2600r.p.m ついでにあとちょっと上の運輸省型式認定番号を移してくれれば良かったのですが、タイのオークションでは意味のない数字なので写してもらえません。](https://oba-shima.mito-city.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/iseki_tractor_TS2000-1-504x378.jpeg)
以前も書きましたが鉄仮面TBからオラオラ顔のTB(どちらも空冷)にモデルチェンジして、このTSにつないだのでした。
「やれやれ・・・」の水冷
モデルチェンジ、最大の目的は水冷エンジンの採用でした。イセキの社史『井関農機60年史』は、とても正直な当時の気持が書かれているおもしろい本ですが、そこにこうあります。
TSシリーズの特長は、何といってもいすゞ水冷ディーゼルエンジンを搭載したことである。いすゞエンジンは好評で、故障などによる市場からの苦情も一掃され、やっと空冷ディーゼルから抜け出すことができた技術者たちは、「これでヰセキトラクタが本物になった」と実感した。
『井関農機60年史』179p
とあり、空冷のTBシリーズについて、「同機は当時、国産トラクタとしては抜群の性能を備えたトラクタとして、評判を高めたのであった」と書いた手のひらを返しています。
性能は高かったが、エンジンのトラブルが多かった・・・ということなのでしょう。ほんと、正直に書かれていますよね。カッコつけてないところが好きです。
シートに記入します
手持ちの資料ではTS2000は型式がTS200。運輸省型式認定番号は農763となっているので、シートに記入します。
![これを見ると既に前後の他メーカーは水冷です。と、いうか、空冷エンジンをメインで採用していたのはヰセキのみ。(クボタL12だけはハッツ空冷ディーゼル)その他は最初から水冷ディーゼルを採用していました。そうなると、他と比較した場合、空冷ならではのトラブルが悪目立ちするということもあったのでしょうね。](https://oba-shima.mito-city.com/wp/wp-content/uploads/2021/08/seet-3-504x415.jpg)
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。
(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.
追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!
今日はこんなところです。それではまた明日!