今日はShioikaさんに送ってもらった、ヤンマー2条完全・全面刈り高性能乗用形ディーゼルコンバインTC750、昔のカタログシリーズ(Shioikaさん、いつもありがとうございます!)の続きを始めようと思ったら、序盤で躓いてしまいました。
よくカタログに出てくる言葉、エンジン特性や簡単に音を上げない作業特性を表す言葉「粘り強い」の表現が、時代によってメーカーによって『ネバリ・ねばり・粘り』とバラバラ。今日は方針転換。おもに「ネバリ」を見て行きます。
今日のネバリ
ヤンマー2条完全・全面刈り高性能乗用形ディーゼルコンバインTC750のカタログ見開きページで最初目に飛び込んでくる部分です。
稲を刈り取ってすぐ脱穀することを「生脱」、刈り取った稲を乾燥させてから脱穀することを「乾脱」というのだな・・・ということはともかく、ディーゼルに関わってカタカナに変化した「ネバリ強さ」がここでも見られます。
教科書に出てこない「ネバリ」
普段の文章や教科書では見ることのない「ネバリ」表記ですが、ことディーゼルエンジンが関わった農機のカタログではちょいちょい目にします。
なんとなく今まで紹介したカタログの中から「ネバリ」表記されているものを抜き出して見ている方と思いを共有したい感じです。
わりと古めのカタログに限って言えば、あくまでも肌感覚として「ネバリ」が一番多く、「ねばり」が次点、「粘り」はほとんど使われていない感じがします。
漢字が農機が土の抵抗に打ち勝って作業する様子と合わないのかもしれません。
そもそも「粘」という字は、穀物の粉に水を加えて練る際に指にベタベタ付く感じを表しているらしいです。(ネット情報)
農機の場合、そのような面同士の表面的接触というより腹にググッと感じる、目に見えない感覚ですから、カタログ担当者は「粘」を無意識に外してしまっている可能性があります。
僕としては「腹に感じる目に見えない感覚」を強調したい場合に「ネバリ」または「ねばり」を、さらっと流してしまうような時に「粘り」を使っているように思えます。
特に「ネバリ」は『ネバリ強い』と使う場合に「ネバリ」だけが目に飛び込んできますから、請求力が強いです。
他の「ネバリ」も見てみよう
三菱多めです
カタカナ混じりの勢いのある文章。ネバリが重ねて使われています。へばらずのヘバまでカタカナです。
ネバリ強さが違います
最大トルク5.9kgmの粘り強いエンジンですから、急激に大きな抵抗が加わってもエンストを起さず、スキ耕をはじめ、どんな重作業でもラクに乗り越えるネバリ強さを発揮します。また、ガバナには機械式ガバナを採用、どんな状態でも安定した回転を保ち、運転もスムーズです。
三菱以外は少なく、クボタL140
クボタL3001DT
クボタサンシャイン Lシリーズ
クボタ・アステA-17
最後にシバウラ
とまあ、こんな感じです。「ネバリ」は圧倒的に三菱が多く、次がヤンマー、クボタ、シバウラの順となりました。(当社比)
エンジンメーカーとしての気概がもしかしたら「ネバリ」をチョイスする動機になっている可能性はあるかもしれませんね。
今日はこんなところです。それではまた明日!
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