当時もオールドスクールだったんじゃないかな?1972~1978 ZETOR4712「撮りトラ」

今日の「撮りトラ」は、hokkaidoujinさんの案内で行った中古屋さんで見た、1972年~1978年(イセキで輸入販売していた)ZETOR4712です。

今はなくなってしまったチェコスロバキア、現在のチェコ共和国第2の都市ブルノで生まれたトラクターです。 tractordata.comによればZETOR4712は1972年から1978年にかけて製造され、ZETOR3気筒2.6リッターディーゼルエンジン、45馬力2200rpmとなっています。
今はなくなってしまったチェコスロバキア、現在のチェコ共和国第2の都市ブルノで生まれたトラクターです。
tractordata.comによればZETOR4712は1972年から1978年にかけて製造され、ZETOR3気筒2.6リッターディーゼルエンジン、45馬力2200rpmとなっています。

 

中身はわかりませんが、外見はなかなかユニーク!オールドスクールというかオールドスタイルというか・・・流行にとらわれない質実剛健な雰囲気が漂っています。それからエンジンに対してずいぶんボディが長いです。一体前のほうに何が入っているのでしょう?6気筒のエンジンを搭載したバージョンもあったのでしょうか?
中身はわかりませんが、外見はなかなかユニーク!オールドスクールというかオールドスタイルというか・・・流行にとらわれない質実剛健な雰囲気が漂っています。それからエンジンに対してずいぶんボディが長いです。一体前のほうに何が入っているのでしょう?6気筒のエンジンを搭載したバージョンもあったのでしょうか?

 

四角く赤いDEUTZという風情。上下のトリムも効いています。ZETORのバッジも抑制のある大きさ。賢そうなお顔です。
四角く赤いDEUTZという風情。上下のトリムも効いています。ZETORのバッジも抑制のある大きさ。賢そうなお顔です。

 

これがその控えめな大きさなのバッジ。すっかり焼けて曇ってしまったクリアカバーを留めているのはマイナスネジ!
これがその控えめな大きさなのバッジ。すっかり焼けて曇ってしまったクリアカバーを留めているのはマイナスネジ!

 

それに、この顔の中で大きなアクセントのヘッドランプ。あとから付け足したみたいなランプが多い中、しっかりとした台座が珍しいです。
それに、この顔の中で大きなアクセントのヘッドランプ。あとから付け足したみたいなランプが多い中、しっかりとした台座が珍しいです。

 

それからこのライトガードも兼ねたウインカー。なかなかのアイディアです。配線がむき出しのところを見ると、国内基準に合わせた後付けなのかもしれませんね。
それからこのライトガードも兼ねたウインカー。なかなかのアイディアです。配線がむき出しのところを見ると、国内基準に合わせた後付けなのかもしれませんね。

 

もちろん、MADE IN CZECHOSLOVAKIA ただ、メーカー名まではわかりませんでした。
もちろん、MADE IN CZECHOSLOVAKIA
ただ、メーカー名まではわかりませんでした。

 

ほとんどプラスチック部品が使われていないです。ザ・東欧という感じです。
ほとんどプラスチック部品が使われていないです。ザ・東欧という感じです。

 

KUBOTA TRACTOR B6000 クボタトラクターB6000 一説によれば600cc2気筒ディーゼルエンジン11馬力 1973年から1977年まで生産されたそうです。
生まれ年・・・ということでいえば大体ブルトラB6000と同級生です。

 

「アッ!」「オッ!」「イー!」青いトラクター
D1500は1973年〜1976年製造、D1800は1973年〜1974年製造のようでした。ということはこのあたりとも同級生。

 

シバウラS1500(25PS)カタログの表紙です。もう現在のカタログと比べても技法的には変わりのないもの。年代としては最後に49.4とありますから昭和49年4月のものなのでしょう。ということは1974年。これ以前のカタログが会社のおじさんたちが頭を付き合わせて作っていたとしたら、それが「プロの手」に渡ったのだな・・・と感じられます。
シバウラS1500(25PS)カタログの表紙です。もう現在のカタログと比べても技法的には変わりのないもの。年代としては最後に49.4とありますから昭和49年4月のものなのでしょう。ということは1974年。かなり進化している感じがします。

 

前方に張り出したオデコ。逆スラントを段付きで更に強調した挑戦的なスタイル。SAME minitauro60です。tractordata.comによればminitauro60は1972年から1984年にかけて製造され、56馬力の(他のサイトでは60馬力とも・・・表記からも60馬力のほうがそれらしいですね)SAME 3.1L 3-cyl diesel 56馬力/2200rpmとなっています。
SAME minitauro60です。tractordata.comによればminitauro60は1972年から1984年にかけて製造され、56馬力の(他のサイトでは60馬力とも・・・表記からも60馬力のほうがそれらしいですね)SAME 3.1L 3-cyl diesel 56馬力/2200rpmとなっています。このあたりも近いです。

 

こう並べると、日本製のトラクターはデザイン的にチャレンジしている感じです。回りと比べた時、輸入トラクターはスタイル的に少し時代遅れ感があったのじゃないですかねえ・・・
こう並べると、日本製のトラクターはデザイン的にチャレンジしている感じです。回りと比べた時、輸入トラクターはスタイル的に少し時代遅れ感があったのじゃないですかねえ・・・ただ、こうやってさらに時代が進むと、一回り回って古さを感じさせず、若々しさを保っています。まあ、この人はずっと変わらずにいて、回りがバタバタ動き回っていたってことなんですけど・・・

 

新しいのか古いのかわからないスタイルですけど、その外見に比べサイドのロゴはオシャレで新しい。
新しいのか古いのかわからないスタイルですけど、その外見に比べサイドのロゴは繊細でオシャレ。

 

エンジン、切り欠き部分までしかありません。
エンジン、切り欠き部分までしかありません。

 

ここで気になったのはウインカーの左に見えるコンセント風のもの。
ここで気になったのはウインカーの左に見えるコンセント風のもの。

 

拡大すると、タップなのは間違いありません。ただ、日本のポピュラーなものとは違いそう。このトラクター、オーナーが電気を必要をしていたのか、やたら配線がのたうち回っています。一体何に使ったのかな?
拡大すると、タップなのは間違いありません。ただ、日本のポピュラーなものとは違いそう。このトラクター、オーナーが電気を必要をしていたのか、やたら配線がのたうち回っています。一体何に使ったのかな?

 

やはりシートの後にも何かの配線が・・・オーディオか何かかなあ・・・
やはりシートの後にも何かの配線が・・・オーディオか何かかなあ・・・

 

ゼトアのメーターは伝統的にカッコいい!それと、面白いと思ったのは左に飛び出しているレバー。何のためのレバーかわかりませんが、これ、スリットに沿って左右にスライドもさせるってことですよね?あまりこういうスタイルを見たことがなく、ユニークです。
ゼトアのメーターは伝統的にカッコいい!それと、面白いと思ったのは左に飛び出しているレバー。何のためのレバーかわかりませんが、これ、スリットに沿って左右にスライドもさせるってことですよね?あまり見ないスタイルで、ユニークです。

 

アルミのヒューズボックス、カバーのツラ位置に納められているのがおもしろい。クボタのLシリーズなど、普通にポンと飛び出していましたよね? 確かにここにいきなり付けてしまうと唐突感がかなりありますから、切り欠いて正解なのですけど、それをやりだしたら他のところも気になっちゃうハズ。でもこのあたりに落ち着いているということは、この切り欠き、相当優先順位が高かったってことです。何が何でも切り欠き。その上の飛びだしたゴムのブッシュ状のもの、ついでに何とかしたほうがいいと思うけど・・・
アルミのヒューズボックス、カバーのツラ位置に納められているのがおもしろい。クボタのLシリーズなど、普通にポンと飛び出していましたよね? 確かにここにいきなり付けてしまうと唐突感がかなりありますから、切り欠いて正解なのですけど、それをやりだしたら他のところも気になっちゃうハズ。でもこのあたりに落ち着いているということは、この切り欠き、相当優先順位が高かったってことです。何が何でも切り欠き。その上の飛びだしたゴムのブッシュ状のもの、ついでに何とかしたほうがいいと思うけど・・・

 

機械的にうまく行ったものは変えない・・・東欧の国にはそんな意識があるのでしょうか?(行ったこともなく、テレビなどでも真剣に見たことがないのでわかりませんけど)そういえばソビエトのソユーズもずいぶん前から同じ形ですよねえ・・・

 

今日はここまでです。また明日!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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“当時もオールドスクールだったんじゃないかな?1972~1978 ZETOR4712「撮りトラ」” への8件の返信

  1. 山葵さん こんにちは

    みなさんそれこそまだ失われていないDNAがムクムクっともたげてきた感じで
    開拓時代と言わないまでも発電機を引っぱりだして修理したり
    お互いに助け合ったり、情報をやりとりしたりしている様子ですよね
    それだけに、「最新の機器に慣らされ、一旦感覚を失ってしまったらどうなってしまうのだろう」と考えさせられます

    便利と感じるのは不便を知っているからこそ
    不便を知らなければ便利はあたりまえです
    非常時に基準を置くのもどうかと思いますが
    便利なものに手を出す怖さってそんなところにあります

    それと同時に不便なものに対する手を出せない故の憧れみたいなものもあって

    例えば

    完全独立PTOではないから使いこなすには覚悟がいるよ!

    というようなカタログや商品があったら逆に惹かれてしまうと思うのです

  2. この度の地震で体感震度は4クラスでしたが、震源地が北海道の心臓部だったことで
    報道の通りの状況を経験していますが、どんどん復旧しています。ご心配なく。
    私も発電機の修理が舞い込んできたり、燃料の融通や停電後の動作確認などフル回転。
    こんな時こそ!火事場の糞力を満開に発揮しなくては!(品の無さをお許しください)

    もし私がタイムスリップしてゼトアのカタログを制作することになったら
    エンジンパワーの強力な理由、フィルター類の交換が必要ない理由、本体価格の安さの理由と
    完全独立PTOではないから使いこなすには覚悟がいるよ!って書き上げると思います。
    正直、自分がビジネス的視点でフル回転で使うならコマツインターを選んでいるかもです・・・
    このあたりが、時代からゼトアが消えていった理由そのものであるといえるでしょうね。
    イセキはブレーキやフロント車軸を日本でアップグレードした機種をリリースした後に
    ゼトアとの提携を解消しました。ゼトアから学んだ1000シリーズが中心となっていきます。

    提携が続いて日本製の金属以外の部品が組み込まれて、完全独立PTOや多段パワーシフトも
    積極的に装備されていたら世界レベルでトラクターの歴史は変わっていたかもしれません
    個人的な夢のような話ではありますが、それゆえに愛おしく、思いは尽きないのです。

  3. 山葵さん こんばんは
    お返事遅れました いつもコメントありがとうございます
    読んではいるのですが、なかなかお返事が書けません
    わかりやすい図入りで、バッチリ理解できました
    また、良いところ悪いところ併記のラブレター?は
    相変わらず名文で、読むと欲しくなること間違いナシです
    思ったのですが、カタログもこのように書いたらいいかもしれませんよね?
    だって、いいことばかり書いてあって、もし悪いところがあったらマイナスです
    でも、あらかじめすべて洗いざらいであればそこからはプラスしかありません
    お客さんに加点法で商品を見てもらえる文法で売上はアップ、クレームは激減と行かないですかね?

  4. ニュートラルはスリットに沿って左右一杯にレバーを振れる位置です
    スリット左端でノブ1時方向がロー
    スリット左端でノブ5時方向がリバース
    スリット中央でノブ2時方向がセカンド
    スリット中央でノブ4時方向がサード
    スリット右端でノブ2時半方向がハイトップ
    スリット右端でノブ3時半方向がトップ   右に行くほど振幅が狭くなってます
    図にしてみると
    1    2    5
    │    │    │
    │ーーーー+----│ ちなみに、上下左右のクリック感はあるけどバネ感は無し。
    │    │    │
    R    3    4 こんな感じです。
    ランドマックスの右手スピードレバーなら右上から時計回りで・・・
    4    1
    │    │
    │ーーーー│
    │    │
    3    2        こんな感じになってます

    ラジエーターはサーモスタットと加圧キャップ付きのポンプ循環スタイルです
    よく冷える設計のようで、外気温や負荷に合わせてシャッターを調整して
    最適な水温に合わせられる様になっていますが、布が破れたり巻き取りバネが折れたり
    引っ張りコードが擦り切れたりしてダメダメになっているのがほとんどです。
    とにかく車体各部のゴム、プラ、紙、布、ビニール、シールボンドの材質がよろしくないのです・・・
    3点リフトの回転軸は強制的にギアオイルを循環させて耐久性を上げた意欲的な設計ですが
    Oリングやバックアップリングが痩せて来るとオイルがジャブジャブ洩れてきます。
    きっちり手入れをしてあげればいいトラクターなんですけどねぇ
    オイルポンプのフィルターはガチで本気を出さないと掃除できなかったり
    ブレーキの手入れも気合と情熱がなかったらお目にかかることすら無理です。
    とはいえ、全体的な強度、バランス、金属の耐久性は素晴らしく今も世界中で活躍していることが
    何よりも雄弁に物語っているのですね。          すっかり長くなってしまいました。

  5. 山葵さん こんばんは

    スリット左端の上下が前後進の低速はわかるとして、U字形のシフトアップ・・・
    一回潜らせて手前に引いてくる感じでシフトアップするということでしょうか?
    で、シフトアップするにつれ黒いノブが3時4時5時と下がってくる???
    クルマのコラムが頭にあるとイメージしにくいかもしれませんね

    ラジエターのシャッターが付いているのですね!
    もしかして自然循環式のラジエターなのでしょうか?
    今のトラクターとは色々と違うところがあって面白いです!

  6. 六郎田さん こんばんは
    ちょっと僕の経験したことのあるののとは違う
    ものすごい横移動ですが、シフトコラムなんですか!!!

  7. このシフト、左上から右下にИ廻りでシフトアップする現代の標準スタイルではなくて
    スリット左端の上下が前後進の低速で、スリット中央上から時計逆廻りU字にシフトアップ。
    イセキのランドマックスのスピードレバーも時計回りにシフトアップしていました。
    ヒューズの左上はセルモーターのスイッチです。電装品はすべてPAL製です。メーターのメカ部は
    ジャガー製も混ざっています。メインキーをラジエーターシャッターのチェンで保持していますね
    ハンドル左の2つのスイッチは外部電源とメーター照明のスイッチです。なぜメーター照明の
    スイッチが必要なのか謎です・・・。
    プラスネジは一本も使われていません。マイナスネジは芯を捕らえ難くて廻し辛い。
    ラジエーターの位置は車輪の真上なのでそれより前の部分は余計といえば余計でしょうか?
    一応エアクリーナーと上位機種ならパワステオイルタンクが格納されています。
    フロントウエイトを増量させていて電源取り出しを付けている辺りから推理すると
    ビート移植機やスプレーヤーの作業をしていたかと思われます。とても頑丈なトラクターで
    リアに2トンのスプレーヤーとフロントに1.5トンの予備水槽とバラストを背負っても
    ビクともしない伝説的なトラクターでした。

  8. こんにちは。ゼトアのメーター横のレバーはシフトコラムです。昔の小型トラックや自動車のコラムシフトと同じ動きをするんですよ。運転したことは無いですが、あまり人気の無い機種だったような気がします💦。

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