1967-1972年、ヰセキ耕運機KL780-D(空冷D搭載型)

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今日はShioikaさんが送ってくれた「昔のカタログシリーズ」続きです。川崎航空機製KD700空冷ディーゼルを積んだヰセキ耕うん機KL780-Dは、ヰセキの社史によれば1967年から1972年まで生産され、その中の一つのエンジンバリエーションとして存在していました。

赤と象牙色という、僕の記憶の中では最古のカラバリを持つ衝撃のモデルでした。
KL780-Dは赤と象牙色という、僕の記憶の中では最古のカラバリを持つ衝撃のモデルでした。今日はその二回目です。
昨日の1回目の記事はこちらです。
オークションに出ていたものを見つけました。KD700として売られていましたけど、KL781だと思います。目を引く大きな扇風機、なだらかなカーブを描くエンジンフード、尖った先端・・・どれをとっても異形です。もしかしたらこれも空冷TSの時の思ったのと同じ、オラオラ顔の先祖、走りなのかもしれません。
そもそもオークションに出ていたこのKL781を見つけたことから始まったのです。どうも3桁のヰセキ耕運機は、末尾の小さな数字は改良型を示すようで、運輸省型式認定番号もはじめに取った方式のまま・・・というのが習わしになっているようです。モデルナンバーとしてカタログ上に出てこない場合もあるかもしれません。

これについてはKF850やKB500型もそうでした

KF850はKF850-48/KF850-54/KF851という改良型が存在することがわかっています。恐らく型式認定は一つで、そこが型式認定による年代特定の難しいところと限界です。
べないタイプのワンボディ耕運機は、エンジンに不具合が出て対策すると末尾の数字が変わり、改良型になってしまうということだったのでしょう。
KB500型には501/502/503という改良型がを今までに確認しています。これらもきっと運輸省型式認定番号は農229号で一緒だったと思います。
前置きが長くなってしまいました。やっとカタログ本文です。昔にしては特徴がわかりやすく書かれています。
前置きが長くなってしまいました。やっとカタログ本文です。昔にしては特徴がわかりやすく書かれています。
特に興味深かったのはここです。作業機を装着する簡単さを示した図なのですが、こんなに簡単にできたのですね!今のトラクターと全く同じじゃないですか!
特に興味深かったのはここです。作業機を装着する簡単さを示した図なのですが、こんなに簡単にできたのですね!今のトラクターと全く同じじゃないですか!

3.エンジンのフライホイールが内蔵
フライホイールが露出していないので安全。しかも、フライホイールによって泥水をはねられることがありません。

KL780-Dカタログより

もう一つ気になったのがここです。フライホイールによって泥水をはねられることがあるなどと考えたこともありませんでしたが、確かにそうです。

あのでかいフライホイールが露出していれば、代掻きなどの時にめちゃくちゃ泥水をはねられそうです。それは嫌だなぁ。

次のページです。ここで僕的に驚いたのはスタンドを手元で出せたということです。これは便利!絶対前に回って引き出すものだと思っていました。これなら気軽に止められます。「リモートコントロール」というのが少し大げさな感じがしますけど、これはみんな喜んだでしょうね!
次のページです。ここで僕的に驚いたのはスタンドを手元で出せたということです。これは便利!絶対前に回って引き出すものだと思っていました。これなら気軽に止められます。「リモートコントロール」というのが少し大げさな感じがしますけど、これはみんな喜んだでしょうね!

あとは大きく空冷ディーゼルのことを謳っていますね。水冷エンジンならば「水冷だから長時間安定して運転できます」ですし、空冷なら空冷で「どんな悪条件下でもネバリ強く、長時間の連続運転にも耐え抜きます」どちらも素晴らしく感じてしまいます。

最後のページです。俳優の小澤征悦さんに似た面持ちの人が緊張しているのか、余裕のない感じで操作しているのが面白いです。稲刈りの終わった田んぼ、こんなに綺麗にひっくり返せるんですね!耕運機で田んぼを起こしているのを僕は見たことがないので、これは新鮮です。
最後のページです。俳優の小澤征悦さんに似た面持ちの人が緊張しているのか、余裕のない感じで操作しているのが面白いです。稲刈りの終わった田んぼ、こんなに綺麗にひっくり返せるんですね!耕運機で田んぼを起こしているのを僕は見たことがないので、これは新鮮です。

おまけ

オークションで「-D」がつかない方のKL780を見つけました。これのKD700エンジン搭載バージョンがKL780-Dな訳ですね。
オークションで「-D」がつかない方のKL780を見つけました。これのKD700エンジン搭載バージョンがKL780-Dな訳ですね。
こちらは水冷ディーゼルと思わしきエンジンを搭載しています。
こちらはヤンマーのエンジンを搭載しているみたいです。
この運輸省型式認定番号も農569号。型式はKL78型でKL781と一緒です。
この運輸省型式認定番号も農569号。型式はKL78型でKL781と一緒です。

今日はこの辺で・・・いい天気になってきました。それではみなさんごきげんよう!また明日!

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