異形なKL781はKL780-Dという名で、しかも赤と白があった!

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昨日の記事を読んだShioikaさんがカタログを送ってくれました。(いつもタイムリーにありがとうございます!)というわけで今日は「昔のカタログシリーズ」です。異形なヰセキ耕うん機KL781は、KD700空冷ディーゼルを積んだ1967年から1972年まで販売されていたKL780のバリエーションの一つで、しかも赤と白は年式違いではなくカラバリだったということがわかりました。

こちらがそのカタログです。注目は中段に書かれている部分です。
こちらがそのカタログです。注目は中段に書かれている部分です。

使いやすい機構に強力な原動力をプラス!

7馬力級耕うん機の決定版として、みなさまのご信頼が厚いヰセキKL780型に空冷ディーゼルエンジンを搭載しました。本体の数多い特徴に、ヰセキ空冷ディーゼルエンジンの定評あるネバリ強さが加わって性能は抜群!広範囲の農作業に素晴らしい活躍をお約束します。

ヰセキKL780-Dカタログ表紙

そうなんです。昔のワンボディでない耕うん機はエンジンが選べたので、このKL780-Dもエンジンバリエーションの一部に過ぎないのでした。「異形の耕うん機」ではなく、空冷エンジンを耕うん機に載せたことが「異例」で、エンジン自体が「異形」だったのです。

国営検査合格証票は1969年3月。69012番です。また、運輸省型式認定番号は 小型特殊自動車 運輸省型式認定番号 農569号 ヰセキKL78型 とあります。 KL781型ですが、型式認定番号はKL78型(おそらくKL780として売られていたもの)のものを流用している形となっています。
もう一度昨日のKL781の銘板です。今日、これがKL780-Dとして売られていたということがわかったわけです。

国営検査合格証票は1969年3月。69012番です。また、運輸省型式認定番号は 小型特殊自動車 運輸省型式認定番号 農569号 ヰセキKL78型 とあります。 KL781型ですが、型式認定番号はKL78型(おそらくKL780として売られていたもの)のものを流用している形となっています。

このころのヰセキは最初にとった型式認定をモデル末期まで引っ張っていましたから、KL780が売られていた1967年〜1972年の中でKL780→KL781(もしかして782とか3もあったかもしれません)と変化していて、その中の1バリエーションとしてKL780-Dがあったということになります。

昨日の記事はこちらです。本当にエンジンと本体が別の耕うん機は組み合わせが多数あり、一筋縄ではいきません。
一番初めにオークションで見つけたKL781がこの姿だったので少しびっくりしました。
ということで、昨日「エンジンを載せ替えたのだろう」と思ったこのKL781型も、こういう機体だった可能性があります。

しかも!

●塗装は赤と象牙色の2種類 お好みの色をお選びください

KL780-Dカタログ表紙

とあります。昨日赤が旧型、青が新型と考えていたものが違っていたことがわかります。まさかのカラバリだったのです。今から50年近くも前のカラバリです。(2色しかないけど)

もしかしたら「積極的に色を選んでもらう」ではなく、これからヰセキのコーポレートカラーを青/白に持って行こうとしていた矢先で、昔からのお客さんの「やっぱ農機は赤だべ」という気持ちに配慮した為なのかもしれません。

オークションの小さな写真しかないのが残念です。実機を見てみたいなぁ。
それにしてもこれは象牙色だったとは・・・考えて見たら輸入禁止となっている現在では全く通じない色名ですよね?
こちらもネットで写真を見つけてきたのですが、赤いことからこちらがKL780、運輸省的にはKL78型なのかもしれません。
中央のスライダを動かして使用前使用後を比べてみてください。
カタログ上ですけど、オークションの写真よりは鮮明なものが見られて嬉しいです。Shioikaさんありがとうございました!
カタログ上ですけど、オークションの写真よりは鮮明なものが見られて嬉しいです。Shioikaさんありがとうございました!

この項、もう少し続きます。それではまた明日!

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