早苗、耕太、耕二、太郎、小太郎のイセキコンバイン『太郎』・・・「昔のカタログ」

今日はトラクター狂さんに送ってもらったイセキコンバイン「太郎」のカタログです。田植機の「早苗」、トラクターの「耕太」「耕二」、そしてコンバインの「太郎」・・・なぜ太郎?の「太郎」です。

トラクター狂さん、いつもありがとうございます。

一応、「昔のトラクターカタログ」シリーズというつもりで始めたのですが、カタログはどんなものも時間が経つと今との違いが際立って味わい深くなるので、ついつい手を広げてしまいます。

他の愛称とちょっと違う印象のある「太郎」何か稲作もしくは農業にに関係あるかとウィキペディアで調べてみました。

太郎(たろう)は日本語の男性名。長男の意味で、当該の人物に個人名としてもつけられる。特に家父長制の強かった武士の間では、親子兄弟の序列を正す意図で好んで用いられるようになった。「小太郎」(太郎の長男の意)「又太郎」(太郎の長男の長男の意)など、嫡孫、嫡曾孫であることを示す名も命名された。

小太郎はこの意味から行くと太郎の改良型になるのでしょうか・・・と思って調べると、小さな太郎、歩行型の小さなコンバインを指しているみたいですね。

ヰセキ複胴コンバイン 太郎1800 スペシャルオート3条刈
ヰセキ複胴コンバイン 太郎1800 スペシャルオート3条刈

1983年、昭和58年のものだそうです。

太郎は父さんの超特急・・・いかにも農家、というお宅の玄関先にヰセキHL1800「太郎」がいっぱいに写っていますが、背景です。手前に新幹線のおもちゃで遊ぶ子供2人・・・

斬新なレイアウトにドキッとします。こういうのはなかなかありません。しかも、子供たち、「素」です。完全に普段着ではないにしても、よそ行き感を極力抑え、汚れてはいないけど、汚れていそうな子供たちの服もとっても雰囲気にマッチしています。

動きを出せない紙のカタログが、コンバインが超特急(以前に比べ、画期的に高速で作業できる?)である・・・ということを表現する苦肉の策なのでしょう。なかなかいい感じです。

まあ、紙面から漂ってくる雰囲気は超特急とは正反対の、ほのぼのホンワカしたものなんですけど・・・

ヰセキ複胴コンバイン 太郎 HL1800 スペシャルオート3条刈カタログ
袋に籾を取るタイプのコンバインのようです。

これ、北海道で川から水を汲むのに使われていたコンバインに似ているなあ・・・

エンジンがポンプを回すようになっています。
エンジンがポンプを回すようになっています。

HL1900と書いてあるように見えるのですが、よく見たらHSTと書いてあるし、「太郎」じゃなくてフロンティアかもしれないです。

ヰセキ複胴コンバイン 太郎 HL1800 スペシャルオート3条刈カタログ
何だかすごく複雑なことが書いてあります。コンバイン操作の基本と言われる条合わせ・刈り高さ調整・扱ぎ深さ調節の三要素を自動化。つかいやすさと作業精度が大幅にアップしました。

今のコンバインもこういうものがついているのでしょうか・・・このような複雑な制御はもうあたりまえなので書いていないのかな・・・今のカタログにはこういう部分があまりないような気がします。

ヰセキ複胴コンバイン 太郎 HL1800 スペシャルオート3条刈カタログ
条合わせ不要の快適作業。ご存知ACD 自動方向制御装置ACDもヰセキのオリジンル技術。刈取り中の条合わせは太郎任せ。隣接条との分草状態を気にすることもいりません。サイドクラッチの操作は回転時だけですみ、疲れを感じません。

う〜ん・・・いろいろ難しいことが書いてあるなあ・・・今ふと思ったのですが、昔々牛や馬を使って農業をしていたとき、このような機械の知識は必要なかったと思うんです。

作物のことはもちろんですが、それプラス刃物が上手に研げたり、牛や馬の気持がわかったりするような人が主流というか、メインに農業を担っていて、そこへ機械化の波が押し寄せて「新人類」機械ズキの人たちが主流を奪い取った・・・

だって、生き物を相手にしていて急にこんな難しいこと言われても、ついて行くのは大変そうですもん。

きっとこの頃、農業の中の人は「機械ズキ」に置き換わっていたのじゃないでしょうか?

時はたち、機械は限りなくラクに、簡単になって手が掛からなくなり、浮いた時間でデータを読んだりする時間に振り分けられるようになってICTの時代がやってくると・・・今度はコンピューターやデータ解析分野の新人類に主流は取って替わるのかなあ・・・

これからの農業の中の人が、どうなっていくか注目ですね!

あ!途中ですが時間がなくなっちゃいました。続きはまた明日!

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“早苗、耕太、耕二、太郎、小太郎のイセキコンバイン『太郎』・・・「昔のカタログ」” への5件の返信

  1. 愛読者さん こんにちは

    カバーはすぐに開かないし、エンジンも運転席まで行かないと止められないので、チェーンに手首や袖などが挟まれると脱穀部を通り抜けるまで外れなかった・・・と聞いています。

    通り抜けるまでにどうなるかと想像すると、背筋がゾクゾクします
    本当にいろいろな知見をもたらしてくれた先人に感謝しなければ・・・

  2. >脱穀機の胴のふたを開けるに取っ手1つのフルオープン式じゃなく も工具が必用であって 詰まった時は大変

    カバーはすぐに開かないし、エンジンも運転席まで行かないと止められないので、チェーンに手首や袖などが挟まれると脱穀部を通り抜けるまで外れなかった・・・と聞いています。

    今の安全の代償を支払ってくれた先輩農家の皆さんに感謝しないといけませんね。

  3. そうです、やはりある程度 高さを抑え今現在のコンバイン位の高さがベストですね。
    おそらく 今のフィードチェーンの高さは手こぎ作業をしやすくするための配慮だと思います。
    昔、家のお婆ちゃんが稲刈り時 コンバインを新しく買い換えた時 今度のコンバインはチェーンの高さが無いから 手こぎが楽だね といっていたのを思い出します。

    あとこの時代のコンバインは 脱穀機の胴のふたを開けるに取っ手1つのフルオープン式じゃなく も工具が必用であって 詰まった時は大変だったのを思い出します。

  4. 木田さん こんにちは

    手こぎ作業とはコンバインで刈り残した稲を手で刈って、その稲の束をコンバインに喰わせる作業のことでしょうか・・・
    あれは見ているだけで身震いしてしまいます
    確かに今のコンバインはRがついてその分入口が下がっていますよね
    位置が高いと手元も見えにくいですし、危ないかもしれませんね!

  5. この時代のイセキコンバインは 作業性の配慮がまだまだなのか フィードチェーンの位置が高く手こぎ作業がしずらいような気がしますね。

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