投稿日: 2020年6月19日2021年10月26日 投稿者: noraその2:1960年セル付きワンボデータイプ耕うん機クボタKV型「撮りトラ」今日は昨日からの続き、クボタの1960年生まれ、セル付きワンボデータイプ耕うん機KV型「撮りトラ」です。クボタの社史にも「ワンボデータイプ耕うん機」と書かれ、通常の耕うん機とは別の扱いのKV型。しかし、その名が冠せられたのは唯一KV型のみ。それは他社も同様でしょう。ぱっと見、普通の耕うん機にカバーをかけただけのような感じです。1960年前半の火花みたいなものだったのかもしれません。絞られたカウルの横にストライプが見えますが、これメッキのトリムなんです。この時は大した興味もなかったので、写真はこれだけなんです。ごめんなさい。1960年代、耕うん機はカッコも重視されていく昨日からもう一度・・・各車各社に影響を与えた業界の黒船、それがこのF150。『ホンダのテーラー/耕耘機』より。昭和34年、1959年、ホンダ耕耘機F150 展示プレートには、強制空冷4サイクル倒立2気筒OHV/排気量154cc変速機/前進6段/後進2段/常用出力/5PS/5,000rpm ホンダ初の汎用完成品。耕耘機で世界初のOHV倒立2気筒エンジンは低速重視。自動遠心クラッチとギヤ駆動採用。低重心、手元集中操作で扱いやすさを追求した。とあります。そして1966年 にはこれですよ? ホンダ耕耘機 F90 昔の未来の形、全開な感じです。今でもカッコいい。エンジンはなんと空冷4サイクルディーゼル!排気量/479cc/最高出力/9PS/3,000rpm/変速機/前進8段/ 後進2段/当時の価格は¥272,000!高い!同じく1966年に発売されたクボタの乗用耕耘機RV70です。やはりカウルに包まれています。ホンダのF90と同じくデュアルライト。これも1966年。アメリカ向けのRV70はマカロックという会社からG12という名前で販売されました。クボタのLP660も1966年生まれ。かなりスタイリッシュです。クボタの大きめの耕うん機も少しずつカッコよくなります。 KMEシリーズ 181/201/231のカタログです。KMEシリーズ 181/201/231の発売は1967(昭和42)年。どうもデュアルライトがカッコよいとされてきつつあるようです。もっともっとカッコよくなるかと思ったらそうならなかった・・・クボタ豪快耕うん機K700のカタログ。1969年です。このころにはワンボデータイプ耕うん機は見当たらなくなり、その耕うん機も外観だけ取ってみれば代り映えのしない感じのものとなります。せいぜい1972/1973年あたりと思われるクボタKA700A型で、ちょっとライト回りがオシャレになったかな・・・という程度。それも1976年のK7では何の変哲もない形に戻ってしまう・・・耕うん機への愛がなくなったのか・・・耕うん機を年代別に並べると60年代中頃がピークな感じです。三菱耕耘機CT83 以前韓国の方に貰ったコメントに、三菱農機が1964年に韓国の「大同工業」という会社にライセンス供与したので、韓国では三菱CT形に似たような耕うん機が残っているというのがありました。1960年代も中頃には会社として耕うん機への興味というか愛がなくなってしまっていた可能性もあります。本格的乗用型トラクターが売れそうな気配だったでしょうから。2015年の写真です。そう考えると、ヤンマーのYKシリーズは(小さいけど)1966/67年あたりから50年あまりの時を経て耕うん機に愛が戻ってきたと言えるかもしれません。相当カッコよく撮られていますねえ・・・(https://www.yanmar.com/jp/agri/cultivator/minicultivator/yk450mr_yk650mr/)今日はこんなところです。また明日!上の記事とゆるく関連しているほかの記事:1960年セル付きワンボデータイプ耕うん機クボタKV型「撮りトラ」1990年型式認定クボタTG620「朝1分の農機考古学」1969年クボタ耕耘機K500「朝1分の農機考古学」1960年発売のクボタKMB220は農234号「運輸省型式認定番号」クボタ初のワンボディ耕うん機KV型は農203!「朝3分の農機考古学」朝3分の農機考古学、ヰセキKA700型は農843号で1973年発売