今日は某所の屋外展示場っぽいところで見たイセキ・ポルシェ、Suoer Export 329 「撮りトラ」です。


PORSHE-DIESEL 329 4606
スペック 38馬力、3気筒空冷エンジン:2625cc
ポルシェ独自の油圧カップリングシステム 最高速度は時速15マイル
と書いてあります。




ポルシェがトラクターを作らなくなって、後継に選定されたのがゼトアでしたね。


調べてみたらちょうど前述のイセキの社史である「井関農機60年史」P133に記載がありました。ちょっと長くなりますが引用します。
当社は、37年夏からポルシェ・ディーゼル社と交渉を始め、同年9月、ポルシェトラクタ219型および309型を対象とする販売代理契約を締結、続いて同社との技術援助契約締結の許可申請を通産省に提出した。そして、これが38年5月に許可されたので、同月16日、概要次のような技術提携契約を締結した。
- ライセンス対象トラクタ・・・219型、309型、329型。
- 製造地域・・・昭和42年12月までは日本に限る。以降は自由。
- 販売地域・・・極東地域での独占販売。
- ロイヤリティ総額・・・125万ドイツマルク(1億1250万円)。
- 完成品の輸入・・・生産開始までの期間(1年間)に150台輸入し、販売する。
この契約は、農機業界における外国製トラクタの技術提携に先鞭をつけた。
とありました。これによれば僕の見た329のうち、「Iseki」のバッジが無いものが、上の引用で 5.の生産開始までの期間(1年間)に150台輸入したものの内の1台。
そして今回取りあげた「Iseki」のバッジ付のものが、国内生産で生産され、昭和38(1963)年中頃から40(1965)年の終わりまで販売されていたものの中の1台、ということが想像できるのではないでしょうか?
今日はこんなところです。また明日!