赤いイセキトラクターTSシリーズは、以前TS1700、TS2400、TS2800と紹介してきました。今日はその赤いTSシリーズの中核、TS2500「撮りトラ」です。
『井関農機60年史』によると、昭和40年代の初めは農機メーカーにとって、トラクターの品揃えは経営戦力上の大きな課題となっていて、中型トラクターのラインナップを完備することは市場制覇の鍵と見られていたそうです。
少しその『井関農機60年史』を引用しますと・・・
45年7月に新シリーズ第一号機として商品化したのが「TS2400型」で、以後52年までに各種改良を加えてモデルチェンジを図り、16馬力から35馬力まで8機種構成のTSシリーズを完成した。
とあります。
『井関農機60年史』は続けます。
47年には「TS2000型」(20馬力)、「TS2800型」(28馬力)、を開発し、続く48年には「TS1700型」(17馬力)、「TS2200型」(22馬力)、「TS2500型」(25馬力)を加えてシリーズの中核部を整えた。
と、書いてあります。
これ見たことがある
再三の引用で恐縮ですが、『井関農機60年史』にこうあります。少し長いですが興味深いです。
TSシリーズの最大の特長は、何といってもいすゞ水冷ディーゼルエンジンを搭載したことである。いすゞエンジンは好評で、故障などによる市場の苦情も一掃され、やっと空冷ディーゼルから抜け出すことができた技術者たちは、「これでヰセキトラクタが本物になった」と実感した。
とあります。僕から見ると音といい構造といい、好ましく思えた空冷ディーゼルですが、故障が多くユーザーとエンジニアには評判が良くなかったのですね・・・
「これでヰセキトラクタが本物になった」という記述がライブ感があってとてもいいです。
ちなみに冒頭で紹介したTSのラインナップは昭和50年(1975年)から青くモデルチェンジして、TS1610/TS1910/TS2210/TS2510/TS2810になり、それに同じく昭和50年(1975年)にTS3510が加わりました。
昭和52年(1977年)にTS2205/TS3110を加えた8機種のTSシリーズの完成ということになったようです。
ヰセキのサイトに取説が載っていました!
今日はここまでです。また明日!
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