TM1200が載ってる!1970年〜ヰセキ農業機械のご案内「昔のカタログシリーズ」

今日は昨日の続きでクボタ教のNさんに送ってもらった、1969-1970年以降のものと思われる井関農機のカタログ、昔のカタログシリーズです。TM1200が載っているのは初めて見ました!

なにより最初に目につくのは強烈に人の顔っぽいマスクを持つTM1200です。(マッセイファーガソン顔とも言えます)これ、カタログで見るのは初めて!ちゃんと売っていたんですねぇ・・・TM1200はチェリートラクタTC10、マイクロポルシェとも言えるTR1の小型トラクターの流れを引き継ぐ形で1969(昭和44)年に生まれています。 それからもう一つ興味深いのはマット苗用円筒形(円筒形・・・どんな感じで植付けるのでしょうか・・・ドラム式マシンガンのような感じなのでしょうか?)同じく1969(昭和44)年に生まれています。
なにより最初に目につくのは強烈に人の顔っぽいマスクを持つTM1200です。
(マッセイファーガソン顔とも言えます)これ、カタログで見るのは初めて!ちゃんと売っていたんですねぇ・・・TM1200はチェリートラクタTC10、マイクロポルシェとも言えるTR1の小型トラクターの流れを引き継ぐ形で1969(昭和44)年に生まれています。

それからもう一つ興味深いのはマット苗用円筒形田植機のPC20です。(円筒形・・・どんな感じで植付けるのでしょうか・・・ドラム式マシンガンのような感じなのでしょうか?)同じく1969(昭和44)年に生まれています。これのカタログも珍しいのではないでしょうか?

TM1200のスペックは、空冷ハイオクタン灯油エンジンKF1310 552cc 12馬力。重量はロータリー込みで585kg、前進6段、後進2段のギアを備えていました。

写真は1枚しかなかったのですが、TM1200の記事はこちらです。キャプションに1962年製とありましたが、「井関農機60年史」で確認すると1969年生まれでした。
ヰセキTR1のほうは調べてみると1965(昭和40)年生まれでした。このころはトラクターといっても数種しかなく、単品のカタログは作れても、総合カタログのようなカタログは作れなかったと思います。それからたった5年でこのような総合カタログを作るようにまで井関農機は成長した・・・ということなのでしょう。

田植機PC20は円筒部分が比較的よくわかる写真が使われているのも興味深いです。社史で使われているのはもう少し横から見た写真でした。

スペックは・・・

  • 型式名称:ヰセキPC20動力田植機
  • 種類:土付マット苗円筒分離型専用機
  • 重量:90kg
  • 変則段数:前進2段後進2段(ダブルテンション)
  • 育苗方式:箱育苗・散播マット苗方式
  • 苗供給方式:マット苗を円筒板に巻き、苗タンクに入れる
  • 植付け方式:2条並木植え
  • 条間:33cm
  • 株間:(12)、15、18cm
  • 株数:(83.5)、67、56/3.3㎠
  • 一株本数:3-5本
  • 苗使用量:15-17箱/10アール当り
  • 能率:60分〜80分/10アール当り

となっています。マット苗を円筒に巻くのですね。もし、このタイプが主流になっていたら今現在の多条植えで幅の広い田植機にはなっていなかったのでしょうねぇ・・・

新しい機械のできかけ、商品の方向性が決まるか決まらないかの時の機械は個性があるというか・・・本当におもしろいです。様々なアイディアや形が短い間にダイナミックにが生まれては消えてゆく感じです。

次のページです。 TB1700とTB1400が並んでいます。TB1400などというものがあったのですね・・・知りませんでした。どちらも1969(昭和44)年生まれです。
次のページです。 TB1700とTB1400が並んでいます。TB1400などというものがあったのですね・・・知りませんでした。どちらも1969(昭和44)年生まれです。

スペックは・・・

TB1700が空冷4サイクルディーゼルKD1700型 822cc 16.5馬力
TB1400が空冷4サイクルディーゼルKD1400型 673cc 14馬力

となっていました。

これから先は耕耘機です。これらKLシリーズは末尾00番が1967(昭和42)年〜1968(昭和43)年に生まれていて、カタログでは末尾が01となっていますので、それ以降の改良型なのでしょう。
これから先は耕耘機です。これらKLシリーズは末尾00番が1967(昭和42)年〜1968(昭和43)年に生まれていて、カタログでは末尾が01となっていますので、それ以降の改良型なのでしょう。
次のページはティラーです。KS600は1968(昭和43)年生まれ。KS500が1970(昭和45)年生まれ。KS350が1969(昭和44)年生まれとなっています。
次のページはティラーです。KS600は1968(昭和43)年生まれ。KS500が1970(昭和45)年生まれ。KS350が1969(昭和44)年生まれとなっています。

それよりも、この見開きのページの上の写真が注目です。並んだ田植機、トラクター、コンバイン、耕うん機、脱穀機、バインダーと稲作機械化一貫体制の確立を大きく謳っています。

外国製で高価な大型トラクターが畑作から導入され、ずっと大きなところばかりを相手にしていた機械化は、この1970年あたりで2条植の田植機に象徴されるような規模が比較的小さな稲作農家も関係する、稲作機械化一貫体制までやってきた・・・ということなんですね。

う〜ん・・・感慨深い・・・

今日はこんなところです。また明日!

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。