以前国産初のトラクターとしてT15というのを紹介したと思いますが、今日は某所で見たクボタの極初期のトラクター、T18「撮りトラ」です。
色々なものに埋もれてしまっています。全体が何となくわかる写真はこれだけしかありません。これがなぜT18だとわかったかというと・・・
何となくエンジン付近の写真を撮っていたのです。出力1●あと読めず。UH-●←これも読めず。
悔しいので冒頭の写真を拡大してみます。
何となく全部読めそうです。
クボタオートディーゼル
出力18PS
UH-Ⅱ形UH-Ⅱ形というエンジンだということがわかります。「UH」何となく覚えがあります。
以前スガノ農機「土の館」で見たクボタトラクター、国産初の乗用トラクタ「T-15」です。
クボタグローバルインデックス(http://giweb.kubota.co.jp/backnumber/back_number/tractor/tractor_01/index_05.html)によれば、国産初の畑作用乗用トラクタだそうです。
そのT15のエンジンがUH形でした。
エンジン・・・銘板が付いています。
「UH」クボタ オートディーゼル 出力:15馬力 回転速度:1500rpm 最大出力:18馬力 とあります。
産業技術史資料情報センター、産業技術史資料データベースによるとUHとは、1959年発売で、昭和35年に発売された国産初の乗用トラクタ「T-15」に搭載された、立形2気筒水冷4サイクル直接噴射式ディーゼルエンジン;当時の耕うん機等に搭載された農業用ディーゼルエンジンは横形が主流であったが、乗用トラクタ用として開発され、後の立形ディーゼル全盛の先駆けとなった。・・・とあります。
しかし、僕の見たのは同じクボタオートディーゼルですが、UH-Ⅱ形で馬力も18馬力と少しだけ大きいです。Ⅱ形というからにはT15のエンジン、UH形の進化形のはずです。
クボタの社史「久保田鉄工80年の歩み」の年表を見ると、1960年にUH型、1961年にUH-2型発売との記載があります。また、1960年にトラクターT15型(畑作用)1961年にトラクターT18型(畑作用)発売との記載も見られます。
というわけで僕の見た赤いトラクターは、国産初の乗用トラクターT15が発売された翌年に生まれた、T18ではないか?と思ったわけです。
まあ、これには続きがありまして・・・あ!その前に・・・このUH-Ⅱ形クボタオートディーゼルは1191ccなんですね。マフラーのちょっと下当りにでっかく書いてあります。なんだかマフラーはずいぶん頑丈そうです。
それと、燃料タンクの下に工具箱が見えますね。
で、その後ろ、ステップの上あたり・・・
もう一つ銘板がありました。
拡大してシャープネスをきつめにかけてやると・・・クボタトラクター
型式 T18 車台番号 30271
久保田鉄工株式会社製造
とあります。間違いなくT18だと思います。あちこち写真を見かけたり、国産初のT15ばかり脚光を浴びていて、僕はT18という存在そのものを知りませんでした。(もちろん専門家でもありませんから、知らないことのほうが多いわけですが・・・)たった1年の違いで2番になってしまいましたが、それでもすごいマシンなんです・・・こういう場合は2番じゃダメなんですねぇ・・・
今日はこんなところです。また明日!
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