水路、農道、ため池および法面等、農業を支える共用の設備を維持管理するための地域の共同作業に支払われる交付金である多面的機能支払交付金には、共用設備の補修および更新等を行い、長寿命化 (耐用年数を延ばすこと) をする作業に支払われる長寿命化というものがあります。
島地区の保全会は施設の長寿命化のための活動に取り組んで5年目になります。今年で最後という話もありますが、今年度も昨年度に引き続き、ボロボロになってしまった排水路の柵板の更新のため、どの柵板を交換すべきか特定する現調をしてきました。
この水路はアシカキがはびこっていて、それがコンクリートの冊板に覆い被さって摩耗しているのか大丈夫なのかわかりません。そこで、いちいちアシカキをどかしながらの作業です。
島地区でヨバイグサもしくはアシカキと呼んでいるものは、このように水辺へどんどん伸びて網のように水面を覆ってしまうものです。
水面で小さな花を咲かせたりもしています。
引き上げるとこうなっています。浅いところではこれが泥を抱えて大変なことになります。
競争の激しい畔や土手での戦いを避け、より競争相手の少ない水面へと進出した植物なのでしょう。
畦からどんどん伸びたアシカキは、節ごとに根を生やし、泥を抱え込んで相当重いです。ですから除去するときはこんな感じで力一杯網を引くの図になってしまいます。
まるで網引き!アシカキの除草のようす動画
なんでアシカキっていうの? という話では、葉の縁には堅い毛があり、もし裸足でこの中に入ると引っ掻いて痛いだろう・・・ということらしいです。
アシカキ除去のお話は『多彩な技を持つ人たち & まるで網引き →昨日は活動日でした。』の記事でどうぞ
長々とアシカキの話になってしまいましたが、このように交換する柵板の場所にこのように篠竹の棒を刺して、それを見て業者さんに見積をして貰おう・・・というわけなんです。
小さな排水路で簡単に飛び越えられるといえば飛び越えられるのですが、ここは草がたくさん茂っていて何が何だか・・・
1人Iさんがその餌食になったようです。
あーあ・・・冷たそう・・・
この水路は冊板が縦に3枚入っていると思うのですが、水面から見えるのは1枚だけで、後は泥に埋まっています。これは今年度のうちに泥上げする予定です。メダカなどの魚の産卵場所がなくなってしまうので、釣り人などはアシカキや泥を除去しないでくれと言う人もいるそうです。確かにメダカは減ってしまいそうですし、生き物も少なくなってしまうかもしれません。しかしこの状態ではねえ・・・生き物も農家もみんなニコニコというのは難しいですね。
今日は久しぶりに活動のお話でした。それではまた明日!
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H2さん こんにちは
へええ!水がある、ない、どちらが厄介なのかは僕にはよくわかりませんが、そんな違いがあるとは・・・
このあたりは0メートル地帯なので、水面が海面くらいなのではないでしょうか?
満ち潮のときは川も逆流していますし・・・
平地は畔が低くていいなぁなんてイメージでしたが、水が溜まってる水路があるのはそれはそれでかなり厄介ですね。うちの辺は用水路・悪水路は普段は水は溜まっていません。幅がある河川にはススキやカヤとかが生えて大変だったりはしますが。