今日も田植機考古学。トラクター狂さんに送っていただいた、巻末の番号から1974年のものと思われるヤンマーのマット苗歩行式田植機“伊吹”の「昔のカタログシリーズ」です。
トラクター狂さん、いつもありがとうございます! おかげで田植機の複雑な地層の成り立ちがが色々と明らかになってきました。(当社比)
以前『「田植機機能の名前」&「田植機考古学」まとめ』で昔の田植機を取りあげたときに木田さんが
またまた突然ですが 私の古~い記憶がよみがえって 報告です。
ヤンマー田植機です うちの近所で「伊吹」ってのを持っていました。
とコメントをくれたヤツですね!
風景写真は田植えの頃ののものだと仮定すると、左下に入っているお祭りらしき写真は御田植祭などの神事の写真なんでしょうね。当時もどことなく懐かしい、郷愁を誘うような写真と捉えられたのではないでしょうか?
また、近所の以前Mさんに今とは違うヤンマーの田植機の話を聞いた覚えがあります。確か「一筆書きみたいに苗が繋がっている」と聞いたような記憶があるので、これがその1967年には発売した「ひも苗式田植機」でしょうか。
伊吹の前、1972年にはクボタですでにこのようなものを出していました
クボタのコーポレートサイトの中の『農業機械|技術の系譜|』の『稲作農家の長年の夢かなえる。過酷な作業工程をついに機械化。念願の田植え機が誕生』によれば、
田植え作業の機械化は、稲作農家にとって長年の夢でした。明治時代からさまざまな試みがされましたが、どれも実用には至らず、開発は困難を極めていました。そこでクボタは他社の方式とは異なる、育苗箱を使用した「ばらまき育苗方式」による「土付苗田植機」に注力。1968年にSP形を開発、翌年には歩行形田植え機の原型となる1輪2条植えのSPS形を発売、1970年に量産を開始しました。
とあり、このタイプの田植機は1970年には普及し始めていたものと思われます。
話は『伊吹』のカタログに戻ります。
ざっと過去の記事を検索してみたんですが、それらしいのは昔の三菱ジープの広告と今年の『ライバルと対立軸ははっきりと・・・マヒンドラパワーシャトル6075「撮りトラ@スプリングフェア」』くらいでした。
そして裏表紙
最後にちょっとスペックを抜き書きしておしまいにします。また明日!
『伊吹』 YP2
全長:1900〜2000mm
全高:7980〜890mm
全幅:880mm
重量:70kg
植付け条数:2
植付け感覚:30cm
植付け株間:10、12、14、16、18、20cm
植付け株数:3.3㎡あたり100、90、80、70、60、50株
植付け深さ:2〜5(3段)cm
作業速度:0.3〜0.6m/sec
空冷4サイクルガソリンエンジン1.6PS/1800rpm〜2.4PS/2100rpm
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