シバウラ祭りは続く・・・シバウラトラクターS1500「昔のカタログ」

トラクター狂さんがシバウラトラクターS-30Aのカタログ、そしてシバウラトラクターS30Dのカタログに続き、シバウラトラクターS1500のカタログを送ってくれました。

というわけで今日は「昔のカタログシリーズ」です。いつもありがとうございます。おかげで楽しめます!

 

シバウラS1500(25PS)カタログの表紙です。もう現在のカタログと比べても技法的には変わりのないもの。年代としては最後に49.4とありますから昭和49年4月のものなのでしょう。ということは1974年。これ以前のカタログが会社のおじさんたちが頭を付き合わせて作っていたとしたら、それが「プロの手」に渡ったのだな・・・と感じられます。
シバウラS1500(25PS)カタログの表紙です。もう現在のカタログと比べても技法的には変わりのないもの。年代としては最後に49.4とありますから昭和49年4月のものなのでしょう。ということは1974年。かなり進化している感じがします。

 

裏のナンバーから、1968年のものではないかと僕的には推察しています。ただ、当時の印刷物にしてはかなり鮮明で、フォントなどもマトモです。もしかしたらもう少し新しいものか、もしくは当時の最新技術を使って相当力を入れたものだったのか、なかなか判断がつきません。
こちらはS-30Aの表紙。裏のナンバーから、1968年のものではないかと僕的には推察しています。カタログというよりは雑誌の記事という感じです。S1500の表紙とはかなり違いますね。

 

あっさりとしたS-30Aのカタログ表紙に比べると少しカラフル。7馬力もアップの37馬力と大きく書いてあります。しかし、顔以外は大きく変わった部分は無いようにも見えます。
こちらはS30Dの表紙。あっさりとしたS-30Aのカタログ表紙に比べると少しカラフル。これはかなりアヤシイのですが昭和47年、1972年あたりのものかもしれません。

 

追記:S30Dが昭和47年、1972年あたりのものということの補強にS30Dの検査合格証票をいただきました。

 

読みにくいですが、S47.4という文字が見えます。
読みにくいですが、S47.4という文字が見えます。

 

見開きのページがあります。「新しい農業を先取りするシバウラ農業機械。」「たくましいパワー。余裕を生むハイメカニズム。」
見開きのページがあります。「新しい農業を先取りするシバウラ農業機械。」「たくましいパワー。余裕を生むハイメカニズム。」「ゆとりのパワーで快適運転・エンジン」「作業に合わせた最適な車速・ミッション」「ぴたりときまるポジション機構・油圧機構」等々、キャッチーな言葉が踊っています。以前のカタログとはガラッと印象が違います。

 

以前は機能を懸命にアピールするあまり「整地代掻に威力を出します。」とか「トレーラー作業にもってこいです。」とか「クラッチと無関係に作動するので至便です。」などと、微妙な言い回しだったのに比べ破綻がありません。

(あ!僕の書くことにメチャクチャ破綻があるのは置いておいてくださいね!)

S30Dまでは会社の営業のおじさんたちが頭を付き合わせて作っていたとしたら、それが1970年あたりを境にカタログ作りは「プロの手」に渡ったのではないかな・・・と感じています。

 

写真を回り込んだテキストがあったり、図なども挿入されて、今のカタログと全然変わりません。
写真を回り込んだテキストがあったり、図なども挿入されて、今のカタログと全然変わりません。親切設計という概念、この頃からあったんですね。ラジエターネットのことなどを訴えています。

 

最後のページは主要諸元と四駆のことが書いてあります。
最後のページは主要諸元と四駆のことが書いてあります。-0がつくと四輪駆動モデルになるんでしたっけね。

 

ここでも親切に写真で説明しているのが目を引きます。わざわざ障害物に乗り上げたりして写真を撮ったんですねえ・・・特に注目なのは一番右の写真。

 

こんな写真見たことがありません。トラクターの裏側から撮ってます。ダイナミックな写真ですねえ・・・

 

CGじゃない証拠に(あたりまえですが)つっかえ棒らしきものが真ん中から下へ写っています。実写です。気合いというか、意地というか、伝えようとする馬力を感じます。

 

最後に仕様表を一部書き写して今日は終わりにします。

 

型式名  S1500

車種   小型特殊自動車

全長   2565mm

全巾   138?5mm

全高   1380mm(ハンドル上端まで)

 

中略

 

前輪   5.00-15 4PR

後輪   11.2/10-24 4PR

車体重量   1060kg(ロータリなし)

エンジン形式 シバウラLE852(読みにくいので不確かです)

種類     4サイクル水冷立形ディーゼル

気筒数    2気筒

総行程容積  1272cc(読みにくいので不確かです)

出力     25PS/2500rpm

 

後略

 

ではまた明日!

 

いろいろ情報をいただいたので追記します。

 

Facebookで写真とコメントをいただきました。

 

シバウラS1500実機

 

シバウラS1500の実機の写真だそうです。
シバウラS1500の実機の写真だそうです。

 

S-1500と書いてあるのが読めますよね。
S-1500と書いてあるのが読めますよね。

 

シバウラS150実機

 

こちらはなんとS1500ではなくS150だそうです。
こちらはなんとS1500ではなくS150だそうです。

 

何だか区別がつきませんね・・・
何だか区別がつきませんね・・・四駆です。

 

ちゃんとS150と書いてあります。エンジンはシバウラ製LE892 25馬力。
ちゃんとS150と書いてあります。エンジンはシバウラ製LE892 25馬力。コメントによれば、国内初の4WDがこの型式のシバウラだったそう。エンジン音は2気筒にしては、柔らかく静な印象とおっしゃっています。上のほうのカタログではS1500-0の四駆が出ていますが、これよりゼロが一つ少ない前の型で既に四駆が完成していた・・・ということになりますね。Sの3ケタ、2ケタのS30Dが昭和47年、1972年とすると四駆ができたのはそれより後。1976年にはもう4ケタのSDシリーズが登録されていますから、初四駆は限定されてきます。おそらくそれは1972年中か1973年ころこのことではないでしょうか?

 

S150のエンジンです。
S150のエンジンです。

 

S150の油圧レバー。昔ローダー付きだったらしくロアリンクと外部油圧切り返レバーがあります。ロアリンクの方から油圧をとることが多い中、外部油圧切り返レバーがあるのは珍しいそうです。殆
S150の油圧レバー。昔ローダー付きだったらしくロアリンクと外部油圧切り返レバーがあります。ロアリンクの方から油圧をとることが多い中、外部油圧切り返レバーがあるのは珍しいそうです。

 

フトパターン。L.M.Hです。3速ありますから、組み合せると9速ということですか?
フトパターン。L.M.Hです。3速ありますから、組み合せると9速ということですか?

 

S150のインパネ。
S150のインパネ。

シバウラS15D実機

 

そしてこちらは見分けがつきませんがS15Dだそうです。
そしてこちらは見分けがつきませんがS15Dだそうです。

 

銘板を見ないとわかりませんね。
銘板を見ないとわかりませんね。

 

以上のことから不確実ながら、シバウラS-30A(1968年)S30D/S15D(1972年)S150(1972〜1973年)S1500(1974年)と大体の並びが見えてきました。

 

もっと資料を集めて年表を作りたいですよね!

 

 

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“シバウラ祭りは続く・・・シバウラトラクターS1500「昔のカタログ」” への2件の返信

  1. 岩手の野良さん こんばんは
    貴重なS-150の破損とは困りましたね
    「この部品さえあれば・・・」そんな気持よくわかります
    僕はそのあたり疎いので、Facebookなど、ネット上のシバウラユーザーグループを探して
    そこで窮状を訴えてみてはいかがでしょうか? 
    その際はより詳しく状況などを伝えると事態が好転する可能性が大きくなるかもしれません
    OLDシバウラユーザー同士あうんの呼吸なのでしょうけど
    やっぱり「とても困っている」ということは言葉でしか伝わらないでしょうから・・・

  2. 昨日sー150のウオーターポンプ破損しました部品手配できるかた紹介お願いします😭✨

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