気になったものにかこつけて、ずっと続いたシバウラトラクターD288をさっと終わらせてしまうつもりです。すみません。
というわけで開き直って連日のシバウラトラクターD288「撮り虎」その4です。
今日はこれに決着を付けてスッキリするのだ!
電子いつから?
こういうものって「真空管」→「トランジスタ」→「集積回路」流れているように思います。真空管も電子は電子ですが、真空管を使ったものを電子制御と広告していた例は見かけません。
というわけで、トランジスタを使った回路を持ったものが「電子制御」と銘打たれたと考えて、まずはトランジスタからリサーチしてみますと・・・
まずトランジスタラジオが思い浮かびますね・・・ウィキペディアによると
トランジスタラジオ(英: transistor radio)とは、増幅回路に半導体素子のトランジスタを用いたラジオ放送受信機の総称。
それまで主に使われていた真空管の代わりに、半導体素子のトランジスタを使うことで大幅な消費電力の低減がもたらされ、それによって小型化・軽量化・携帯化が可能になったもので、1950年中頃に量産が始まり、50代後半から60年代にかけて普及、70年代までに従前の真空管をつかったラジオをほぼ駆逐するに至った。
ラジオの電子化が(ここでは何も考えずに電子化と呼んでしまいます)始まったのは50年代中頃、そして70年代までに電子化が完了したというわけです。
ラジオを手始めにいろいろなものが電子化
複数のサイトをながめた結果、電子化の波が他のものに及び始め、例の電子マークがそれに伴って現れだしたのは70年代に入ってからと思われます。
minolta hi-matic E ミノルタが1972年に発売した「二重像一致式レンジファインダーカメラ」の普及機種だそうです。黒いザラザラの部分向かって左側に電子マークが見えます。
1972年発売されたGシリーズの中で初めて電子シャッターを搭載したカメラだそうです。こちらも同じように黒いザラザラ部分に電子マークが見えますね。
他にも電子筆箱なるものがあったそうですが、他にももっともっと電子化されたものありそうです。電子長靴や電子釣り竿なんてあってもおかしくありません。
ちょうど年代の変わり目に「真空管」→「トランジスタ」という大きな技術革新が重なって、「トランジスタ=電子」とすごく新しいイメージがついてしまったのでしょうね。
そのかわり、目に見える動きやわかりやすい装置がなくなって電池や電源が必要になってしまった・・・その今でいう「ブラックボックス」なところを例の「電子マーク」で置き換えたんじゃないかな・・・なんて想像します。
電子制御はだんだん大きなものへ
時代の変わり目を象徴する電子が、筆箱やおひつを電子化しているうちにだんだん実力がついてきて、作業の効率化、省力化に貢献するようになり、それがだんだんトラクター、農業にも及んできたのではないでしょうか?
1985年、ラジオの電子化が終了し、次々に家電を席巻してから15年ほど経った頃、メカトロ税制というものが始まったようです。
キカイがなければ機械を入れ、機械が入ればそれに電子を入れる
トラクターがなかったころはトラクターを導入するのに色々補助があったようですが、そのトラクターを電子制御(今となると古い感じがしますが)の付いたものに買換えると補助が出る・・・というのが「中小企業新技術体化投資促進税制」(メカトロ税制http://www.alps.or.jp/chuokai/organ/200108/5/81.html)なんですって。
〔取得の場合〕
1台又は1基の取得価額が160万円以上の対象設備について、7%の税額控除又は30%の特別償却が受けられます。(ただし、資本金が3千万円を超える法人の方は、特別償却のみとなります。
〔リースの場合〕
リース費用の総額が210万円以上の対象設備について、リース費用の総額の60%について7%の税額控除が受けられます。
というもの。
そして、それに合うように発売されたのが1984年のクボタNEWサンシャイン「ブルトラ」B1シリーズ
ヰセキランドリーダー TA215/TA235/TA255/TA275などは1987年〜これなどもメカトロ税制対応のためだけにというわけではないでしょうが、制御メカは電子化されていて、「マイコンを搭載しているため、メカトロ税制の恩典が受けられます」と謳っています。
その他にもこのような電気を使う制御はこのころから増えています。
というわけで、ラジオの電子化が始まったのは50年代中頃、そして70年代までに電子化が完了し、家電の電子化が80年代までに完了、そして機械の電子化はシバウラD288の生まれた90年代には完了したのではないでしょうか?
主役といいつつ片隅に追いやられてしまったD288。消化試合になって申し訳ない!
ちょっと尻切れか・・・・
これで長かったシバウラD288も終わりです。おつきあいありがとうございました!
木田さん こんばんは
そうですね・・・なんか左がアクセルコントロールはちょっとイメージじゃないですかね
いつもありがとうございます
愛読者さん こんばんは
僕もかなりそれに痛めつけられています
そもそも機械式だろうが何だろうが部品は7年を待たずになくなり始めるらしいですけど・・・
バイクの部品もバックオーダーをかけても、きたためしがありません
自分でどうにか作るか、何か別のものを流用するしかないですよね
山葵さん こんばんは
S30というとSD3000の先輩でしょうか・・・
上がる、止まる、下がるだけの制御ということは
純粋にウデを試してみたいということなんですね!
ハンドル左側のレバーは シャトルレバーじゃないでしょうか?。
アクセルレバーは キースイッチの近く右横についているレバーだと思います。
電子制御に使われるセンサーや組込コンピュータの信頼性や耐久性への不安って、あると思うんですよ。
ちょっとした故障で「Assy交換が必要ですけど、もう部品が供給されていません。」みたいなコトになったら・・・っていう。
そういう視点で機械を見ると、機械的な制御機構は凄く魅力的ですよね。
まぁ、代替部品を作ってでも修理してくれるような地場の農機具店が減ってきているっていう不安もあるんですけど。。。
シバウラのS30というトラクターは、油圧を使わずにカラクリだけでドラフト制御をしていました。
もちろん油圧で上下はするのですが、ポジションすらできない、上がる、止まる、下がるだけの制御。
結局、このトラクターでプラウを曳いたことはなかったのですが、曳いてみたかった!
テコの原理でリンクを使って、トップリングが押されるとロアリンクが持ち上がるシンプルな構造で
深さや効きを設定するのも調節ねじをひたすらグルグル廻す仕掛けです。