今日はちょいと離れてしまいましたが、前回の「マグネトーって・・・」からの続き、スガノ農機「土の館」で見た、チェリートラクタのお隣にあったシバウラガーデントラクタ「撮りトラ」その3です。
国産トラクターは、三輪→四輪の流れ
シバウラガーデントラクタ
1955年(昭和30) 石川島芝浦機械㈱ 製 (日本)
AT-5型 9馬力 空冷エンジン搭載1955年(昭和30) 本間は芝浦三輪トラクタを使用、のち国産四輪トラクタの発売でいち早く入れ替える。
80万円で購入。水田・酪農に有効に働いた。
25年使用後は、自家保存していた。同型の全道での導入は92台。
SHIBAURA GARDEN TRACTOR
YEAR: 1955(Showa 30) Manufacturer: Ishikawajima Shibaura (Japan)
Model: AT-5 Output: 9ps Engine: Air-cooledIn 1955(Showa 30)Mr.Honma was using a Shibaura three-wheelfe tractor.Upon the release of the 4-wheeled tractor he was one of the first to make the change over. He purchased this tractor for 8000,000 Yen. It perfonrmed well in all applications in the rice paddies and in the fields. After using this tractor fo 25 years, he continued to preserve its condition at his house.
Duaring production, 92 of this model were purchased in Hokkaido.
前にも書きましたが、洗練された外国製のトラクターが売られていても、国産トラクターは正当にゆっくりと、技術的にハードルの低い三輪のトラクターから四輪のトラクターへ進化していったみたいです。
これはシバウラじゃないけど、三輪のチェリートラクタ CT-52
それが四輪になると・・・チェリートラクタ CT101型
シバウラに戻ります
それにしてもずいぶん低い位置にありますね。マグネトーを使ってバッテリーレス点火だったはずですから、万が一夜間作業中にエンストすれば畑の真ん中で真っ暗!
鼻をつままれてもわからない暗闇の中、エンジンをかけるのにも苦労してしまいますよね。単車で経験ありますもん・・・星はキレイなんだけど、自分の手すら見えない・・・
石油発動機・・・どうもよくわからない
これをみると、ガソリンエンジンとの区別がよくわかりません。ウィキペディアで調べてみました。
石油発動機
灯油を主たる燃料とするレシプロエンジンである。ガソリンエンジンと同様にキャブレターで燃料を霧化し、圧縮した混合気をマグネトーと点火プラグによって電気着火する。
原理はガソリン機関と変わりないが、気化しにくい灯油燃料でも作動する一方で、灯油の発火点はガソリンより低くノッキング対策のため圧縮比をあまり上げられず、回転も高くできないため効率は低い。
灯油は気化性が悪いため始動には適さず、発動機始動時のみ補助的にガソリンを利用する。始動後はしばらく暖機運転させ、回転が安定してから、灯油燃料に切り替える。機関回転数はガバナーによってほぼ一定に制御することができた。
うーん・・・ということはガソリンでずっと回しつづけることもできたということで、石油を燃料にするメリットって経済的理由のみ???
さらには、今のエンジンもちょっと鈍くすれば石油でも回るのかしら・・・
芝浦ガーデントラクタ、何となくモヤモヤしながらもおしまいです。
shiroemodonさん おはようございます
そうなんですね!
近所で田んぼの水を入れるのに、エンジンポンプをタンクがカラになるまで運転している人がいますけど
もしかしたら石油が入っているかもしれませんねえ・・・
確かに炎天下、外に放置する場合ガソリンではちょっと心配になってしまいます。
こんばんは
>タンクにちょっとガソリンを入れて始動した後、石油をタンクにドバドバッと足している
まさに、noraさんのお考え通りです
初めにタンクには少量のガソリンを入れて始動し、その後はドバッと石油を足しています
燃費は正直そこまで良くはないですが、石油は揮発油税が非課税&元々安価なので、燃料代が結構安くあがるのが魅力的ですね
ただ、石油発動機のようにタンクが2つないので、一度石油を給油するとタンクが空になるまで運転を止められない欠点があります
もし途中で止めてしまうと、燃料ライン内に残った石油を消費出来ないので、次の始動がほぼ不可能になってしまうのです
shiroemodonさん おはようございます
ええええ??
タンクにちょっとガソリンを入れて始動した後、石油をタンクにドバドバッと足している・・・ということでしょうか?
これは燃費を考えてのことですか?
結構できちゃうものなんですね
山葵さん おはようございます
うまい例えですね・・・・感心します
確かにこの複雑な工程を一秒間に16回繰り返し行っているわけですね
大きなエンジンですけど、こういうところは本当に微細な話なんですねえ・・・
こんばんは
>今のエンジンもちょっと鈍くすれば石油でも回るのかしら・・・
今の…といえないですが、ウチにある20年前のロビン製ガソリンポンプは石油発動機のようにガソリンで始動させて、その後は灯油で運転しています
2インチの小さなポンプなので負荷が小さいので、特に問題なく使用出来ます
ただ、ウチにもう1つある比較的新しいホンダ製ガソリンポンプ(3インチ)は、灯油だと回転が安定しなかった記憶がありますね
程よい硫黄成分で潤滑させたり、洗浄剤で炭化物の生成をかき消したり、腐食性ガスを抑えたり
あれもこれも要求されるのが燃料です。生まれ変わったら燃料にはなりたくない!
最近、ディーゼルエンジンにはコモンレール方式の噴射システムで排ガス制御していますが
石炭ストーブを上手に燃やすコツを毎回の噴射でやってのけるようなものですね。
気付け燃料からチリ紙、チリ紙から皮、皮から枝、枝から薪、薪から石炭みたいな。
〆に新聞紙で空焼きして排気、次の冬までさようなら・・・って感じ?
もちろん昔のディーゼルエンジンも噴射初めから燃焼終わりまで、水鉄砲みたいにドピュ!で
済ませていたわけでなく、それなりにドラマチックに燃焼をコントロールしていました。
噴射弁のバネの力と針弁のテーパー角度と噴射ポンプのリードで作り出していたんですね。
クランクシャフトが2,000回rpmなら一秒間に33回転、一秒間に燃焼は16回。
1回の燃焼時間は0.06sec。下手な恋愛小説よりドラマがありますね~(私は独身)
山葵さん おはようございます
だから排気と吸気とプラグが並んでいたんですね!
道理で危険なガソリンを使うガソリンエンジンでは見慣れないレイアウトだったわけです!
なるほどー おもしろいです。
セタン価、オクタン価
調べてみたらどちらも高いほうが高い?良い?(値段も?)のに
セタン価は自己着火のしやすさを、オクタン価は自己着火のしにくさを表しているのですね
もちろん、燃えてほしいところではババッと燃えて、それまでは絶対燃えないでほしい・・・というエンジンの燃料への要求がありますから
セタン価オクタン価のみで燃料の性能が決まるわけではないのでしょうけど・・・
燃焼室の温度が上がりすぎると、スパークプラグの点火タイミングの前に勝手に燃焼が始まって
ノッキングします。ガソリンエンジンでも高性能で燃焼室温度が高めの機種はハイオク指定。
石油発動機の最終型は小型高馬力をねらって、高圧縮、高回転となって、専用のハイオク灯油
が指定されていました。
ガソリンは高価で危険性も高く、製作が容易でも低圧縮で低回転の重たい発動機では効率も出せなく
灯油を使った無難な発動機は時代の中で主力となったのでしょう。
ディーゼルは燃焼室に燃料が吹き込まれた瞬間に燃え出す気性の荒い軽油の性質が要求されます
その数値はセタン価と呼ばれています。セタンとオクタンはトレードオフの関係ですね。
初期の石油発動機は気化器が簡単すぎて霧化が悪く、シリンダヘッドのデザインで吸気を排気で
暖めてガス化を促がすようになっています。なかなか工夫されています。