田んぼに埋まってる? クレイソンコンバインM122/M135のカタログ

1964年導入のCLAEYS M80。現役で蕎麦の収穫をしているそうです。この始動がユニーク!

クレイスM80のAさんに貸していただいたクレイソンコンバインM122・M135のカタログです。

Clayson Combine M122/M135 catalog クレイソンコンバインM122/M135のカタログ、表紙です。
クレイソンコンバインM122/M135のカタログ、表紙です。

黄金の稲に黄金色のクレイソンコンバイン

黄金色に実った広い稲田の中を夢のように走り回ったクレイソンコンバイン
クレイソン社は1905年よりコンバインの製作を開始し、ヨーロッパにおいて、最初の自走式コンバインを生み出しました。
このすばらしい伝統と技術に日本独自の改良が絶え間なく加えられてきたのです。
今やクレイソンコンバインは、大型農業を求めて止まない日本のみなさまに自信を持って、おすすめできる唯一のコンバインとなりました。
これからも、時代の要求する技術と信頼されるにふさわしいサービスをモットーに、クレイソンコンバインは歩み続けます。
ずっしりとした黄金の稲穂をただひたすら求めながら・・・

北海道の北海自動車という会社のカタログです。時期は多分昭和44年1月、1969年、今から45年程前です。

Clayson Combine M122/M135 catalog 北海自動車クレイソンコンバインM122/M135のカタログ
Clayson Combine M122/M135 catalog 北海自動車クレイソンコンバインM122/M135のカタログ。今と違って文字が多く、写真が少ないです。

ベルギー生まれの欧州育ち
いきなコンバインが日本中に旋風をまきおこしています
その名はクレイソンコンバイン

*クレイソンは世界のいたるところの米作地帯で使用されており、日本においても一位の納入実績をほこっています。
*精度性能は三百回にも及ぶ厳密なテストにより保証され、どのような稲にも速やかに対処できるよう設計されております。
*理論どうりの能率で収穫面積はグーンとふえ、経費の安くつくコンバインです。


*大きなシリンダーとコンケープにより脱桴(本当はのぎへん・・・何と読むのでしょう?)損傷粒の少ない良質の籾を得ることができます。
*強大なストローウォーカーと広く余裕のあるシーブにより選別精選が良好でロスを最小限におさえることができます。
*エンジンは、トラクターをはじめ世界の農業機械の原動力として圧倒的信頼を得ているフォードジーゼルで、力強い刈取りをすることができます。
*クレイソン独自の油圧メカニズムは、敏感に作動しますので、いつどのような場合にも快適に作用致します。
*三重、四重の安全クラッチは機械の損傷をくいとめますので安心してご使用いただけます。
*コンバイン専用のセミクローラーにより接地圧は極小で走行性、浮上性は抜群です。
*各種アタッチメントが豊富にありますので水稲以外にもご使用いただけます。

Clayson Combine M122/M135 catalog 北海自動車クレイソンコンバインM122/M135のカタログ
シリンダーとコンケーブ 直径の大きなシリンダー、広いコンケーブル及び効果的配列のツースは、湿ったワラがからみつくことなく傷籾を出さずに最良の脱穀選別をすることができます。・・・うわーどういう意味だろう・・・ぜんぜんわかりません。
Clayson Combine M122/M135 catalog 北海自動車クレイソンコンバインM122/M135のカタログ
更にわからない諸元表。ただ、M122のほうが67馬力3966ccフォード2701Eディーゼル、M135が100馬力5409ccフォード2703Eディーゼルと、今だともっと大きな馬力を出しそうな大排気量エンジンが積まれていて、余裕がありそうです。

ホイールタイプは田んぼに弱い

水戸に来たクレイソンコンバインは湿田で苦労して、八郎潟へ売られて行ってしまったといいます。そしてその八郎潟でも田んぼに沈んでしまったと聞きました。
水戸に来たクレイソンコンバインは湿田で苦労して、八郎潟へ売られて行ってしまったといいます。そしてその八郎潟でも田んぼに沈んでしまったと聞きました。

全備重量は見た目程ではないのかもしれませんが、いかにも重そうな大きな体に小さなタイヤです。やっぱりぬかった田んぼでは往生したと思います。クレイソンコンバインではありませんが、同じようなタイプの苦労した写真をAさんにお借りしました。

インターナショナル105コンバイン

インターナショナル105コンバインです。もちろん稲刈り仕様。
インターナショナル105コンバインです。もちろん稲刈り仕様。

よく見ると駆動輪である前輪にはフロートが、そして操舵輪である後輪はフロートそのものに変えられています。これじゃあ普通の道を走るのは苦行でしかありませんね・・・苦労の跡がしのばれます。

そしてその苦労も報われない・・・

international105 combine 886 インターナショナル105コンバイン
しかし、湿田の前には役に立たなかったようです。

少しは違ったのでしょうけれど、信頼できるレベルには達しなかったのかな・・・これを見たらちょっと買う気がなくなってしまいます。

このタイプの稲作用コンバインは絶滅種となってしまったのでしょうか・・・

ウィキペディアで見つけたクレイソンM122の写真。こちらは履帯を履いています。こっちなら大丈夫だったのでしょうか・・・ぬかるみ用△履帯です。
ウィキペディアで見つけたクレイソンM122の写真。こちらは履帯を履いています。こっちなら大丈夫だったのでしょうか・・・ぬかるみ用△履帯です。

今の時期盛んに走り回っている日本の稲作用コンバインですが、初めからどどーんとうまくいったわけではないようです。

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