1973年認定おそらく短命のヤンマーYM1600「朝1分の農機考古学」

PVアクセスランキング にほんブログ村

毎日サクッとネットオークションの写真で「朝1分の農機考古学」。『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズ。今朝は手持ちの資料で1973年型式認定と判明したヤンマーYM1600です。アメリカに打って出るための「青ガエルシリーズ」が翌年に出たため、馬力帯がかぶっていたYM1600は短命に終わったのではないかと想像します。

ヤンマーYM1600

ネットオークションで見つけたヤンマーのYM1600です。同時に出たYM1900と同じ形です。
ネットオークションで見つけたヤンマーのYM1600です。同時に出たYM1900と同じ形です。ヤンマーのこの形は二輪駆動が先に出たみたいで、四駆は少し後になってから付与されたようです。

YM1600は1900と同時発売

1973年6月のものと思われるYM1600/YM1900カタログ表紙です。 この年代のヤンマーカタログはこのパターンで統一されていたのですね。花や虫、自然な子供の写真、畑・・・このようなごく普通の写真がカタログの顔である表紙の写真に「選ばれた」ということに興味があります。すごく良いのだけど、なかなかこのように使われることはないと思うのです。「有名な人が撮った写真だから使われた」とか「偉いヒトが撮ったから力関係もあって選ばれた」わかるのですけど・・・
運輸省型式認定番号もそうですが、同時発売の別の証拠として・・・1973年6月のものと思われるYM1600/YM1900カタログ表紙です。 この年代のヤンマーカタログはこのパターンで統一されていたのですね。花や虫、自然な子供の写真、畑・・・このようなごく普通の写真がカタログの顔である表紙の写真に「選ばれた」ということに興味があります。すごく良いのだけど、なかなかこのように使われることはないと思うのです。「有名な人が撮った写真だから使われた」とか「偉いヒトが撮ったから力関係もあって選ばれた」わかるのですけど・・・
昔のカタログは色々発見があって面白いです。以前そのカタログを取り上げた記事をどうぞ!
その2です。

YM1600の運輸省型式認定番号は農839号

YM1600の運輸省型式認定番号は手持ちの資料で小型特殊自動車運輸省型式認定番号農839号ヤンマーYM1600型でした。表にしてみると、農838号のYM1900と連番です。1973年6月のことでした。YM1600のエンジンは2気筒の2TR16型1021ccで16馬力/2300rpmでした。
YM1600の運輸省型式認定番号は手持ちの資料で

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農839号
ヤンマー YM1600型

でした。表にしてみると、農838号のYM1900と連番です。1973年6月のことでした。YM1600のエンジンは2気筒の2TR16型1021ccで16馬力/2300rpmでした。

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

気になるヤンマーの2気筒

ここで少し気になったことがあります。ヤンマーのエンジンの型式は2気筒の場合、2TR馬力(数字)となっています。他の会社はどちらかといえば馬力というより排気量を型式に組み込む感じなのですが、ヤンマーは馬力を表しています。

2TR16

今回のヤンマーYM1600のエンジン、2TR16形です。16ですから16馬力。排気量は1021ccです。
今回のヤンマーYM1600のエンジン、2TR16形です。16ですから16馬力。排気量は1021ccです。

2TR15

青ガエル、YM1500などに使われていた2TR15形です。こちらは当然15馬力で排気量は854ccです。
青ガエル、YM1500などに使われていた2TR15形です。こちらは当然15馬力で排気量は854ccです。

2TR17

同じく青ガエルに使われていた2TR17形。17馬力で1021cc・・・あれ?排気量はYM1600の2TR16形と同じじゃない??
同じく青ガエルに使われていた2TR17形。17馬力で1021cc・・・あれ?排気量はYM1600の2TR16形と同じですね?? 馬力は2TR16が16馬力を2300回転で発生させるのに対して2TR17は17馬力を2400回転で発生させています。なんだか同じエンジンっぽいです。そもそもこの16馬力と17馬力の差ってなんでしょう?

2TR19

こちらはYM1600と同時に出たYM1900のエンジンである2TR19形。排気量は1094cc、19馬力を2300回転で発生させています。
こちらはYM1600と同時に出たYM1900のエンジンである2TR19形。排気量は1094cc、19馬力を2300回転で発生させています。

2TR20

この青ガエルも2TR20形・・・青ガエルは「A」が末尾につかない2TR20形というのは間違いなさそうです。
青ガエルYM2000のエンジン、2TR20形・・・20馬力ですが、YM1900と同じ排気量の1094cc、ただ20馬力をYM1900より100回転高い2400回転で発生させています。

ここで年表

ヤンマーも同じ頃、たくさんトラクターを出しています。きっとイセキと同じようにリソースの配分に苦労したと思います。イセキにとってのMB1100にあたる機種がこの中にもあったはず。
ここで以前書いた妄想年表に繋がってきます。

1973年にYM1600/YM1900を出したものの、輸出のため青ガエルを作るときに、アメリカの事情なのか販売の戦略なのか、YM1300/1500/1700/2000というラインナップにしなくてはならなかった。

13馬力のYM1300から始めるとすると、馬力帯のバランスの良い13/15/17/20という馬力が決定し、ちょうど間に入ってしまったYM1600とYM1900が消える・・・そんな姿が想像できます。

ああ・・・今日は資源回収の日でもう時間がないっ!尻切れですけど今日はさようなら。またあした!

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です