田植機考古学:クボタ田植機SPS型カタログと田植え仕事の性差

今日は「田植機考古学」。ネットで見つけたクボタ田植機SPS型のカタログと、田植え仕事は女性の仕事だったのか?的なことを・・・(大上段に振りかぶったタイトルをつけていますけど、中身は大したことないです。)

これがネットで見つけたクボタ田植機SPS型(2輪歩行型2条植え)のカタログです。このSPS型が誕生した1979年以降のものだと思います。
これがネットで見つけたクボタ田植機SPS型(2輪歩行型2条植え)のカタログです。このSPS型が誕生した1979年以降のものだと思います。

気がついたのは二点

ばらまき育苗の・・・と書いてあるところが特徴的。ヒモ苗式と区別しているのですね。

この写真を見て気がついたのは、「ニッコニコの彼女はどこを見ているのだろう」ということと「そういえば田植機カタログのオペレーターは大抵女性だな」ということと。

顔が上がっている

撮影カメラマンに「かわいいお顔が見えないよ〜」と言われて顔を上げた感じです。本来田植機を操作するなら視線は田植機本体か少し先のマーカーが引いたラインを見ると思うのですが、そうではありません。

以前の記事、イセキの田植機さなえの広告写真を抜き出してみます。
当時のアイドル、桜田淳子さん。思い切り顔あげてますし、横向いちゃってます。きっとイセキ社員の広告写真撮影中のスナップショットなのでしょう。あぜ道の上に田植機が置いてあって、田植えすらしていません。
当時のアイドル、桜田淳子さん。思い切り顔あげてますし、横向いちゃってます。きっとイセキ社員の広告写真撮影中のスナップショットなのでしょう。あぜ道の上に田植機が置いてあって、田植えすらしていません。
一方、今回見つけたSPS型の少しあと、SPS-4000を取り上げた以前の記事では・・・
ぱっと探したかぎりにおいては画像が見つからなかったのですが、関連してクボタのコーポレートサイトの中の『農業機械|技術の系譜|』(http://www.kubota.co.jp/rd/evolution/agriculture/detail/detail.html)に記述を見つけました。
クボタのコーポレートサイトの中の『農業機械|技術の系譜|』に上がっているこの写真。姉さんかぶりの女性が田植機を操作しています。

これを見てもわかる通り、どちらかといえば視線は下目で、正面から撮れば顔が見えなくなるような写真になります。

こちらはクボタのカタログよりは若干新しく、ヤンマーのカタログ、1974年のもの。このカタログにはこんな写真がありました。
おねえさんがメインよいうよりは風景になっているとてもいい写真です。40年以上前のカタログとは思えない格調の高さ。
同じカタログ写真、女性のモデルを使っていても実際に作業していそうな視線を下に落とした写真です。

モデルのランク、クラス(この場合は美醜じゃないですよ!念のため)によって実は見たいもの、見せたいもの(田植機かモデルの顔か)が違うため、表現が変わってきているとしか思えません。

田植機カタログのオペレーターは大抵女性

少ないデータですけど、ここまで見てきて気がついたのは田植機カタログのオペレーターは大抵女性だということです。

そもそも手植えの時に女性が主にその役を担っていたから、田植機を扱う層は女性・・・ということになったのかもしれませんね。

そういえば田植えをする神事があったなぁ・・・と調べてみると御田植祭なるものが引っかかりました。

ウィキペディア、香取神宮御田植祭、katorisiさんの写真。これをみると田植えをしているのは女性っぽいですね。
ウィキペディア、香取神宮御田植祭、katorisiさんの写真。これをみると田植えをしているのは女性っぽいですね。

なんだか大変な仕事を女性に押し付けている感じがしないでもないですが、このように女性が田植えをになっています。

そういう経緯がカタログ写真で田植えをするのが女性ということに繋がっているのかもしれません。

以前、田植機で田植えをした後、近所の奥さんが田植機で植えきれなかったスペースに手植えをしているのを見ました。ちょこちょこと手植えして、いったいどれくらいになるの?と、計算したことがあります。その手際を思い出すと「女性が田植えをしていた」ことは間違いないと思うのです。
その時の映像です。なれた手つきで田植機が植えきれなかったな場所に補植していきます。

いつだか「ジェンダーレスが叫ばれている」という文脈で、お料理のおもちゃの広告写真に男の子を使っている。というのをテレビで見ましたが、田植え機の広告写真も変わってくるかもしれませんね。

話題になるなら先頭(ファーストペンギン)です。どのメーカーが先にやるかな?

今日はこんなところです。また明日!

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