今日は一昨日からの続きで妄想年表。ヰセキ・カワサキの関係は調べるとさらに時を遡り、思ったより前から続いていたのでした。お休みの日は見に来る人が少ないので、このスキにほとんどの人が興味ないであろう農機メーカーとエンジンメーカーの関係をやってしまおうと思ったのですが、地震で少し予定がズレてしまいました。
1958年の映像にカワサキの乗ったヰセキの耕うん機を発見!
ヰセキ・ポルシェの空冷ディーゼルエンジンを作っていた、川崎航空機の記録映画。この中でヰセキの耕うん機を見つけてしまいました。
昔の記録映画って音楽がすごいですよね。ガンゴンガンゴンとかビャーっとか不安を煽るようなデカイ音がちりばめられています。槌音とか先行き不安な展開などを表しているのだとは思いますけど・・・
というわけで年表に書き入れます
このKF-4で検索するとさらに興味深い事実が・・・
小型汎用エンジン事業の始まり
History of the Kawasaki Engine
川崎航空機は、国内農業の機械化の追い風を受け、小型エンジン部門へ進出を決意。1956年に当社汎用エンジン初号機KF4の試作第1号を完成させ、1957年2月に販売を開始しました。KF4は航空機用空冷エンジンをベースとして開発された空冷4サイクルガソリンエンジンであり、鋳鉄シリンダー、トンネルタイプのクランクケースなどを採用した設計のため、耐久性に優れており、市場で爆発的人気となりました。(東京・日比谷で発表会を開催)
航空機用空冷エンジンをベースとして・・・とありますけど、内容が気になります。星形エンジンのシリンダー1個だったのかなぁ・・・
さらに見ていくと・・・なんと!
海外展開を視野に、空冷ディーゼルエンジン事業を展開
History of the Kawasaki Engine
カワサキ・ポルシェ空冷ディーゼルエンジンKP209を発売。当時、国内農機市場はガソリンエンジンと水冷ディーゼルが主流でしたが、欧州では空冷ディーゼルエンジンがメインで使用されていました。そこで、将来の海外販売を見越して、西独ポルシェ社と技術支援契約を締結。その後、1986年まで続いたディーゼルエンジン事業の発端となりました。
じゃあこれも書き入れよう
1961年 – モペッドであるペット50を開発し販売開始。ペット50はシリンダーヘッドのみ自然循環型水冷とした独自の空水冷2ストロークエンジンを採用。農協や農機販売店を中心に販促が行われ、OEM製造は川崎航空機工業(現・川崎重工業モーターサイクル&エンジンカンパニー)明石工場が担当した。
Wikipediaより
さらには1962年には以下のようにポルシェ・ディーゼルの輸入とタフ50が発売されたようなので・・・
1962年 – ポルシェ製トラクターの輸入を開始(1966年まで)。ペット50を改良し新たにタフ50/55として販売開始(1963年頃には販売終了)。
Wikipediaより
他にもカワサキ・ポルシェの資料を見つけました
出所は同じなのか、それほど新しいことは書いてありませんでしたが他にもカワサキ・ポルシェの記述を見つけました。
それによると・・・
KP209(1750cc 30馬力)「KP」は「川崎&ポルシェ」の略。当時の国内農機具市場はガソリンエンジンと水冷ディーゼルエンジンが主流だったが、欧州では空冷ディーゼルエンジンが主流だった。川崎重工は将来の海外販売を見越し西独ポルシェ社と技術援助契約を結び、共同開発したのがKP209をはじめとするKPシリーズだ。契約は86年まで続き、ディーゼルエンジン事業の発端となった。
Kawasaki News 187より
とあります。KPは川崎&ポルシェ」の略。なるほど!1750cc 30馬力とはヰセキが輸入することになったポルシェ・ディーゼルのうちTP219に相当するスペックです。ちゃんとした会社が行くあてもなくエンジンだけ開発するわけもないですから、このエンジンはヰセキが作る国産のポルシェ・ディーゼルに使われることがあらかじめ決まっていたのでしょう。
と、ここまでヰセキ・カワサキ関係、ポルシェ前の1957年から1962年までの年表でした。この続きは明日です。月曜からヘビーですみません。それではまた明日!
六郎田さん おはようございます
カワサキ・ポルシェエンジンの現品ですね!
カワサキとイセキは随分先まで関係があったみたいで
よく考えたらイセキの田植え機「さなえ」のガソリンエンジンもカワサキです
その形式はKFなんですけど、カワサキ・ポルシェがKPなら
KFって何を意味しているのでしょうね・・・
kp209のエンジンを積んだポルシェトラクター現在知り合いの農家さんに保管させてもらっています。エンジンブロック左側にMede in JAPANと打ってあり、右側セルモーター付け根にkp209と打ってあります。