今日は某所で見た、三輪、最小構成のチェリートラクタCT52「撮りトラ」です。
僕の想像でしかありませんが、地方都市弘前の農機メーカーが付けた「チェリー」の名はこのクラスのトラクターの名前として浸透してしまったのでしょうか? なぜかビクターオート、ヰセキと受け継がれたのでした。
チェリートラクタCT52型です。側に立つオーナーと比べてみるとわかりますが、非常にコンパクト。一説によると1956(昭和31)年ころの、四輪乗用トラクターが出回り出した頃のもので、高価だった外国製大型トラクターに対し、国内に向け特化し、部品点数も少なく、費用をおさえた工夫の跡が見られます。
「神農工社」と、僕は続けて書いてしまいましたが、銘板を見ると、「神 農工社」と、神と農の間にスペースがあります。実は「神」農工社だったのですね。
エンジンはシバウラ製。かろうじて「シバウラ石油機関」という文字が見えます。全体の古くさい形からオリジナルのエンジンではないかと推測されます。
なぜそんなことに注目するかと言うと、以前見たチェリートラクタと違うエンジンが載っているからです。これは以前土の館で見たチェリートラクタCT52型です。
これのエンジンはヤンマー製のものが載っていました。しかし、ちょっとエンジンだけあか抜けた感じがしますし、全体に小さく、オリジナルではなさそうな感じです。
それからするとこのエンジンの大きさはしっくり来ます。ステアリングシャフトもそのエンジンを避ける感じでちょうどいいですよね? いろいろ書きましたが、今回注目しているのはちょうどオーナーが指差しているユニバーサルジョイントなのでした。ステアリングシャフトを90度近く曲げ、高価なギアボックスを使えないとなると、こうなりそうです。
そこでもう一度この写真に戻ります。ユニバーサルジョイントは3コマです。アウターチューブ付でジョイント部分は鋳物部品でしっかりホールドしています。操作感はどうなのでしょう。すごく気になります。
なぜそんなに気になるのかと言うと、同じく費用を抑えたかった「お米たべてー!」TEAMのレッドブルボックスカートレースのおむすびころりん号、同じような構造なんです。しかし、操作感はガクガクしていてイマイチでした。
ステアリングシャフトがチェリートラクタと同じく曲げの角度がきつかったので、ユニバーサルジョイントを使っています。ビンボー人なのでそれも比較的安いラチェットのコマを使用。ガス管をガイドにステアリングシャフトを手元に持ってきています。
しかも、万が一必要になったときのために取り外せるよう、オス/メスの受けでつないでいるんです。
仕様書によればこれでほぼ使用限界の角度。ハンドルもガタが大きく、操作感がよくありません。チェリートラクタのように3コマのユニバーサルジョイントならもっと操作感が良くなるのかな? と、思った次第です。
色を塗って組み付けたあとの写真。
拡大してみます。お気づきのかたもいるかもしれませんが、試走中にハンドルが抜けてすごくビックリしました。本番では少しでもガタを減らそうと、ここをビニールテープでぐるぐる巻きにし、ステアリングが抜けないよう、ストッパーを噛まして望みました。ここ、3コマのユニバーサルジョイントにしたら操作感が良くなるかなぁ・・・やってみようかと気持が動いています。
チェリーの名がどう伝わったかの想像は、時間がなくなってしまったので、『チェリートラクタCT101、みんなで作ってたの?・・・「撮りトラ」』の記事を確かめてください。
今日はここまでです。また明日!
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