Tさんが新しいヤンマーのオート田植機を買って、試運転すると言うので見てきました。今までクボタを使っていて、なんにもなしのまっさらなところからの試運転。
昨日は動画だけで終わってしまったので、今日はその続きの詳報です。
ヤンマーオート田植機 YR8D 納入試運転
乗り替えの初回、しかも自動運転の田植機ですから準備に時間が掛かります。準備の様子が比較的多めなのはご容赦ください。
なにせ、通常の田植えの準備に加えて自動運転のセットアップをしなくてはならないわけですから・・・今までと違って、ユーザーマニュアルも、機械操作部分とソフトウエア的部分でものすごい厚さになるでしょうね。
ヤンマーのWEBサイトにはヤンマーのオート田植機なら、オペレータも、補助者も、ラクになる。
と書いてあります。大まかなことしか書いてありませんが、自動直進、自動回転に加えて、自分がどこにいて、どこまで植えたかわかっているわけですから、微調整することによってかなり省力化できそうです。今まで前を見つめて運転していたものがこれからは画面を見っぱなしになるかもしれませんね。
クボタはどちらかといえば風景に溶け込むような色でした。それに対して基本の白にワインレッドのライン。アクセントに黄色の田植機は遠くからでも目立ちます。セットアップの最中にも人が寄ってきます。
まずはこの基地局を設置しなくてはなりません。この基地局を接地した後、衛星を捕捉し、田植機の向きと田んぼの位置、形、大きさなどを登録するという流れになっています。
少し「むむっ」と思ったのは、この基地局の位置と田んぼの登録が紐づいていることです。僕の理解が違っているかもしれませんが、この場所と田んぼの位置、形、大きさが紐づくため、基地局の位置が変わると田んぼの登録をやり直さなければならない・・・ということになります。それだと例年同じ場所に接地しなければ、去年のデータは使えないということになりますよね?
自分の家の屋根に恒常的にアマチュア無線のような高いアンテナを建てて、大出力で田植機と通信したくなっちゃいますが、電波法との兼ね合いとか誤差の問題とか色々あるんでしょうね。
アメリカ製JAVAD GrAnt-G3というアンテナが使われています。
どんな会社なのかJAVADのWEBページを探してみると・・・
なんだか見たことのないゆユニークな構成のWEBページでした。ニュースがYoutubeのように並んでいて、会社の沿革など詳しいことは書いていないような気がする・・・
田植えが行われる5月は1年で一番紫外線の多い季節。こういう日よけはいいですよね!
2018年のダイナミックフェアで見たやつでしょうね・・・
ヤンマー田植機
8条植 密苗 田植機 21.3馬力
YR8D,XU-ZFT 参考出品
HMT無段変速 ◯◯アシスト機能 V字型すこやかロータ 3気筒ディーゼルエンジン ペダル変速 疎植対応 ちょっと色々読めません。と、書いてありました。これが近所で使われるようになるとは・・・
こちらは田植機についているアンテナと、機器を納めた防水ボックス。
前方にあるエンジンの重さだけでは足りないのでしょう。見慣れたヤンマーのおもりがセットされています。その隣にはバッテリー。反対側にもおもりが付いていました。
同じ場所に工具箱・・・と思ってふたを開けたら配線が入っていました。工具箱を利用したジョイントボックスだったんです。
外観ばっかり撮っていて、唯一の操作部分の写真。カラフルで使いやすそうです。
「なかなか動き出さないな」と思われるかもしれません。実際セットアップにかなりの時間が建っていたと思います。僕が最初のシャッターを切ってから衛星を捕まえて動き出すまでに15分ほどかかっています。そこから田んぼを登録して・・・ですから、何事も初めは大変です。
というわけでまだ止まり絵です。このエンジンフード、おもしろい開き方します。
いよいよ田んぼに入ります。(動画に詳しいですが)田んぼの4辺をトレースして田んぼの位置と形を登録します。このとき曲がってしまってはその通りに登録されてしまいます。自動運転と言えども正確な運転技術は必要なんですね。登録はベテランが行なったほうが良さそうです。
植え始めました。割といい感じです。多少よれているのは初めの登録が影響しているのかもしれません。以前見たクボタの自動直進田植機のデモより自然に見えます。僕が理解した限りでは(傍で聞いていただけなので理解不足の可能性あり)一連の動きとして「直進」「転回」「直進」と植えていけるのは外周を除いた中の部分だけのようです。その他の部分は自動直進とマニュアル操作を組み合わせて作業するという流れのようでした。クボタはこんな感じでした
ヤンマーオート田植機 YR8Dに戻ります
動画では一回しか出てこない上に、ちょっともたついてしまっていましたが、ハンドルから手を離した状態で直進してきてそのまま自動で転回するのは見ていてとても興味深かったです。初めのうちはもたついていても、2回3回と転回する時にはとてもスムーズにこなしていました。動画でおさえておかなかったのが残念!
田んぼって結構浅いんですね。
オート田植機と言っても、スイッチポン無人で田植えをする・・・というものではありませんでした。(田んぼの真ん中部分だけだったら、やりようによっては無人でできるかもしれません。ちょっと見てみたいかも)GPSの位置情報を使って省力化や効率化を目指すということになりそうです。
1枚の田んぼを植え終わりました。小さな田んぼではそれほどメリットはないかもしれませんが、最近よく見かける巨大田んぼでは、枕部分が相対的に少ないですから自動直進+自動転回のメリットがかなり出てくるのではないでしょうか? 寝ながら田植えができるかもしれません。また、初めは大変でも全ての田んぼを登録してしまえば、「この田んぼはどうやって植えるんだっけ?」等と考えることもなくできるので、こちらでもメリットが出てきそうです。
古い機械は大好きですけど、こういう「ネットと繋がる」とか「星と繋がる」などという、従来とは違う機能が加わった新しい機械も使い方の幅が広がりそうな気がしていいですね!
今日はこんなところです。また明日!
「自動直進・自動旋回」ヤンマーオート田植機 YR8D 納入試運転
直進自動操舵機能で田植え / Plantación de arroz de dirección automática
田植機KUBOTA 8条植えディーゼルNSD8
「自動直進・自動旋回」ヤンマーオート田植機 YR8D真ん中だけ自動運転!!ヤンマーオート田植機 YR8D
田植え環境ビデオ?・・・シロウト向け田植え講座その3
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