ISHIKAWAの謎、ついに解明かっ!クボタL240「撮りトラ」

今日はhokkaidoujinさんの案内で行った中古車屋さんで見た、クボタのトラクターL240「撮りトラ」です。L240は以前紹介していて、これで2台目になります。

 

L型伝統の顔・・・という感じです。「久保田鉄工80年の歩み」(クボタの社史?)によると、L240は昭和44年、1969年に水田用トラクターとして、L120・L140・L270・L350と共に発売されたように書かれています。
L型伝統の顔・・・という感じです。「久保田鉄工80年の歩み」(クボタの社史?)によると、L240は昭和44年、1969年に水田用トラクターとして、L120・L140・L270・L350と共に発売されたように書かれています。正面の剥がれかけたステッカーには「楽しく滑ろうニセコ山系」「ゆっくり走ろう北海道」と書かれています。

 

エンジンはZ1300型 2気筒 1272cc 24馬力/2600rpm
エンジンはZ1300型 2気筒 1272cc 24馬力/2600rpm 車名は金属の浮き出し文字プレートで高級感あり。これ、後々にはステッカーになってしまうんですよね・・・

 

もう50年くらい前のもの・・・ということになりますが、程度はかなり良いのではないでしょうか?
もう50年くらい前のもの・・・ということになりますが、程度はかなり良いのではないでしょうか?

 

L240 クボタ|農用|トラクタ 車台型式 L240型 機関型式 Z1300 総排気量 1272cc 出力 24馬力 定格回転数 2600rpm PTO段数 4段(587・755・1067・1372rpm/エンジン2600rpm)
L240
クボタ|農用|トラクタ
車台型式 L240型
機関型式 Z1300
総排気量 1272cc
出力 24馬力
定格回転数 2600rpm
PTO段数 4段(587・755・1067・1372rpm/エンジン2600rpm)

 

今日一番の発見はこれです。テールライト。優しいRでフェンダーに沿っているのも目新しいですが、後ろの丸いリフレクター、色々と文字が書いてありそうなので拡大して見ます。
今日一番の発見はこれです。テールライト。優しいRでフェンダーに沿っているのも目新しいですが、後ろの丸いリフレクター、色々と文字が書いてありそうなので拡大して見ます。

 

STANLEY RR30 MADE IN JAPAN スタンレーの製品です。ここまでなら「ふ〜ん・・このテールはスタンレー製なんだ・・・」で終るところでした。
STANLEY RR30
MADE IN JAPAN
スタンレーの製品です。ここまでなら「ふ〜ん・・このテールはスタンレー製なんだ・・・」で終るところでした。

 

さらに拡大して見ると上のほうにISHIKAWAの文字がっ!! なんと、これはもしかして、あの1970年代農機を席巻したのにもかかわらず、ある時期を境にすっかり見なくなってしまった謎のメーカーISHIKAWAの製品なのでは? しかもSTANLEYとのハイブリッド!!
さらに拡大して見ると上のほうにISHIKAWAの文字がっ!!
なんと、これはもしかして、あの1970年代農機を席巻したのにもかかわらず、ある時期を境にすっかり見なくなってしまった謎のメーカーISHIKAWAの製品なのでは?
しかもSTANLEYとのハイブリッド!!

 

ISHIKAWAの製品を見かけるたびに、いつも検索をかけて見つからなかったのに、今日に限ってそれらしいメーカーを見つけました。 神奈川県横須賀市、昭和14年創業の株式会社イシカワ製作所です。
ISHIKAWAの製品を見かけるたびに、いつも検索をかけて見つからなかったのに、今日に限ってそれらしいメーカーを見つけました。 神奈川県横須賀市、昭和14年創業の株式会社イシカワ製作所です。関連会社にリバーストンという会社がありますので、きっとRIVER STONEブランドのランプも株式会社イシカワ製作所の製品なのでしょう。

 

会社の沿革に、 昭和 14年 12月 東京都にて株式会社石川ランプ製作所として発足。主にヘッドランプ等の照明器具を生産。 とあるので、間違いないのではないかと思います。
会社の沿革に、

昭和 14年 12月 東京都にて株式会社石川ランプ製作所として発足。主にヘッドランプ等の照明器具を生産。

とあるので、間違いないのではないかと思います。

 

さらに拡大して見ると上のほうにISHIKAWAの文字がっ!! なんと、これはもしかして、あの1970年代農機を席巻したのにもかかわらず、ある時期を境にすっかり見なくなってしまった謎のメーカーISHIKAWAの製品なのでは? しかもSTANLEYとのハイブリッド!!
あ!それに、この既出の写真・・・ISHIKAWAの上にマークが書かれていますが、そのロゴマークがイシカワ製作所のマークと同じです!!!

 

黄色いのがそう。ISをかたどっているロゴマークだと思います。
黄色いのがそう。ISをかたどっているロゴマークだと思います。

 

先ほどのテールライトの画像を加工して円に近くしてみます。 ねっ??「IS」イシカワ製作所のマークでしょ??
先ほどのテールライトの画像を加工して円に近くしてみます。
ねっ??「IS」イシカワ製作所のマークでしょ??イヤ〜〜〜〜スッキリした!!!

 

この会社の製品はすごいですよ?

 

1964 KUBOTA Tractor RY70 10PS ちょうど今年で50歳。デュアルライトの乗用トラクタ、クボタRY-70
デュアルライトの乗用耕耘機、クボタRY-70

 

1964 KUBOTA Tractor RY70 10PS
ライトを拡大してみると「ISHIKAWA」の文字

 

 

突然ですが、ヤンマー耕耘用トラクタYM160型です。1965年(昭和40年)
ヤンマー耕耘用トラクタYM160型です。1965年(昭和40年)

 

もしかしたらまったく関係ないのかもしれませんが、このライト、拡大してみると・・・
ライトはRIVER STONE(石川)

 

イセキTS2810。発売は1975年か1976年か1977年あたり、二輪駆動の3気筒1,463ccディーゼルエンジン、28馬力/2600rpmの青いトラクターです。
1975年発売のイセキTS2810。

 

発売は1975年か1976年か1977年あたり、二輪駆動の3気筒1,463ccディーゼルエンジン、28馬力/2600rpmの青いトラクターです。
作業灯はISHIKAWA MADE IN JAPAN

 

ヰセキTB-23。空冷2気筒ディーゼル1055cc。TB-23といいつつ22馬力だそうです。エンジンフードは蚊とかトンボとかのイメージ。形には四角でもまるっこくてもある程度自由度があるはずなので、この形というのは制作者のセンスですよね!エンジンをカバーする・・・なにもないエンジンの上にたった一つの形を作り上げるそのセンスが羨ましい・・・
1968年発売のヰセキTB-23。

 

ヰセキTB-23。空冷2気筒ディーゼル1055cc。TB-23といいつつ22馬力だそうです。
ヘッドランプはISHIKAWA!!

 

機種名:日の本号トラクタ 形式・使用:MB13型 12.5馬力 ニッサンエンジン 製造社・国:日の本㈱ 日本 製造年度:1964(昭和39)年
日の本MB13も「ISHIKAWA」

 

これは後付けなのでしょう。ISHIKAWAの文字が見えます。
1966年発売、井関ZETOR3011の作業灯。ISHIKAWAの文字が見えます。

 

今までは昔のトラクターの作業灯やヘッドランプを見ることが多かった謎の企業ISHIKAWA。ついにテールランプにも登場です。
北海道限定ホクレン仕様のクボタM7530DT、ドリーム21。テールライトはISHIKAWA

 

勝手に名付けたヤンマートラクター第三世代YM○73シリーズのYM173(13馬力)
ヤンマーYM173のヘッドランプ

 

勝手に名付けたヤンマートラクター第三世代YM○73シリーズのYM173(13馬力)
「ISHIKAWA

 

"日の本コンバックCB4S「撮りトラ」。日の本って2人乗りのトラクターを作ってみたり</a
“日の本コンバックCB4Sのヘッドランプも

"日の本コンバックCB4S「撮りトラ」。日の本って2人乗りのトラクターを作ってみたり</a
ISHIKAWA

 

東洋社の日の本トラクターMB-1500。
同じく日の本MB1500 ヘッドランプは・・・

 

やはり謎のメーカー。忽然と姿を消してしまったISHIKAWA。
ISHIKAWA

 

tractordata.comによればKubota L245は1976年 - 1985年、1.1L3気筒25馬力/2800rpmのエンジン。30年以上前の機体です。でも新車のような輝き!
クボタL245

 

ヘッドランプはこの時代、日本のトラクターランプ界を席巻した謎のメーカーISHIKAWA。
ISHIKAWA。

 

クボタB7001トラクタ ブルトラ エンジン形式 D750 水冷4サイクル3気筒ディーゼル 最高回転数 3000rpm 出力14ps/2800rpm 変速 前進6段 後進2段 PTO3速
ブルトラB7001

 

70年代後半から80年代初頭にかけ、日本のヘッドランプシーンを駆け抜けてそのまま見えなくなった謎のメーカーISHIKAWAのヘッドランプ。MADE IN JAPAN いったいどんなメーカーだったんだ!
B7001のランプもISHIKAWA製。

 

日の本E324です。農研機構の登録サイトには1979年にE394というのが登録されているので大体年式は1979〜と考えて良いのではないでしょうか。その依頼者は株式会社 日立建機ティエラとなっています。tractordata.comによると1979年 - 1982年で東洋社3気筒1.5L.32.馬力ディーゼルエンジンを搭載していたとあります。
日の本E324のヘッドランプも

 

日の本E324です。農研機構の登録サイトには1979年にE394というのが登録されているので大体年式は1979〜と考えて良いのではないでしょうか。その依頼者は株式会社 日立建機ティエラとなっています。tractordata.comによると1979年 - 1982年で東洋社3気筒1.5L.32.馬力ディーゼルエンジンを搭載していたとあります。
「ISHIKAWA」!!!

 

イセキTS2400。イセキっていう感じがまったくしない面構え。かわいらしいです。
イセキTS2400。1970年生まれ。

 

ヘッドランプを拡大して銘を確かめてみると、古いイセキに共通、謎のメーカー「ISHIKAWA」の文字が・・・
ヘッドランプを拡大して銘を確かめてみると、「ISHIKAWA」

 

今日は北海道でhokkaidoujinの案内でandoさんと見た私設博物館所蔵、サトー(佐藤造機?)の赤いトラクター、(トラクターというよりは乗用耕耘機に近いかもしれません)MY CAR140「撮りトラ」です。
佐藤造機の乗用耕耘機MYCAR140もヘッドランプはISHIKAWAでした。

 

正確には60年代の終わりから80年代初めにかけて国産農機のヘッドランプシーンを席巻していた「ISHIKAWA」、やっとメーカーを見つけることができ、今日はとってもスッキリしました!

 

 

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“ISHIKAWAの謎、ついに解明かっ!クボタL240「撮りトラ」” への4件の返信

  1. 浦島さん おはようございます

    北海道で遊んでいたのでお返事遅れました
    昭和52年入社というと、もう会社の生き字引のような方だと思います
    昔の農機を見ているとヘッドライトやブレーキランプなど、ほぼ席巻していたのに
    ある時期から全くその姿を見なくなったISHIKAWAに不思議を感じていて
    結構色々なイシカワに電話をしたりして調べたりしていましたが
    こちらのイシカワ製作所で間違いないということでしょうか

    時代に合わせて業態変換をしていたということなのですね
    色々勝手に調べて書いているとたまに中の人(昔を知るベテランの方)からコメントをもらうことがあります
    スッキリしました ありがとうございます!!

  2. 私は昭和52年に入社した、イシカワ製作所勤務の浦島と申します、
    弊社を探求して頂き誠に有難う御座います。
    私の入社時は農耕用のヘッドランプは極少数生産、以降は石油タンク(静岡製機)
    自動車部品(トヨタ・日産)に重きを置き、現在はコピー機の部品・レジスターの部品を主に
    製造しています。
    レポートご苦労様です、無理をなさらずご自愛ください。

  3. おじまさん こんにちは

    ありがとうございます!
    本当にスッキリしました
    イシカワ製作所、今は少し当時と方向性が違うのでしょうね
    KOMATSUの重機には今のところ今仙電機のウインカーやヘッドランプしか見つけられていませんが
    この先ISHIKAWA製品を見ることがあるかもしれませんね
    その時は今までと違って「やあ!」と挨拶をするような気持になると思います

  4. おめでとうございます!
    ずいぶん長い間モヤモヤとしていた謎のISHIKAWAの正体が判ってスッキリしましたね。
    謎解きがひとつ終わると楽しみが一つ減る事にもなってしまいますが、、、

    石川製作所の主力製品が「ヘッドランプ等の照明器具」から別のものになってしまったので、なかなか見つけられなかったんですね。
    主要取引先にKomatsuが入っているようなので、もしかしたらブルやユンボには今もISHIKAWAが見つけられるのかもしれませんね。いつか見た巨大トラックには有りませんでしたか?

    ちなみに、我が家のGL-26の灯火類を調べてみたらすべてIMASENでした。

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