ヤマハ除草剤散布用無人ボート「WATER STRIDER@クボタサマーフェア」

今日は先日、Nさんに連れて行ってもらった、クボタ筑波工場で行われた、関東甲信越クボタグループの「クボタサマーフェア」で見た、リモコンで動く無人散布マシンの一種、ヤマハ除草剤散布用無人ボート「WATER STRIDER」 です。

ヤマハWATER STRIDER 動画がありました。

ヤマハ除草剤散布用無人ボート「WATER STRIDER」 は、軽トラ用簡易テント REAR GATE TENT ¥80,000(税抜)の影にひっそりと置かれていました。
ヤマハ除草剤散布用無人ボート「WATER STRIDER」 は、軽トラ用簡易テント REAR GATE TENT ¥80,000(税抜)の影にひっそりと置かれていました。
どういう扱いになっているのか、何かPOPがあるわけでもなく、地味に、しかも芝生に直置き。この時はおじさんが一人見つめていました。
どういう扱いになっているのか、何かPOPがあるわけでもなく、地味に、しかも芝生に直置き。この時はおじさんが一人見つめていました。
戦隊のカッコよさに対して、草刈機のエンジンにプロペラをダイレクトに取付けたような推進部、そしてコントロール部は汎用の接続ボックスを使っていて、垢抜けた部分とやっつけな部分が入り交じった構造。
船体のカッコよさに対して、草刈機のエンジンにプロペラをダイレクトに取付けたような推進部、そしてコントロール部は汎用の接続ボックスを使っていて、垢抜けた部分とやっつけな部分が入り交じった構造。
プロペラは木かなあ。
プロペラは木かなあ。
薬剤タンクが外してある!
薬剤タンクが外してある!
エンジンは4ストローク34ccだそうです。極シンプル。
エンジンは4ストローク34ccだそうです。極シンプル。

ヤマハのサイトでトピックスとして「WATER STRIDER」の記事が出ていました。その中の写真から概要を抜き書きすると・・・

商品名「あめんぼう」

仕様
●サイズ 殺陣1660×横740×高さ650
● エンジン 4ストローク34cc
●薬剤タンク 液剤8ℓ/脱着型カセットタンク
● ホイラータイプ採用、周波数2.4Ghz

特長(他社との差別化)
●薬剤補給が効率的(作業性)な脱着式カセットタンクの採用
●大小様々な圃場に対応できる直進性と旋回性の確保
●初心者にも操縦しやすい操縦安定性の確保と小型化(運搬性)の実現
●軽量なボデー&衝撃に強い特殊ガード材の採用
●安心のメンテナンス制度(点検パック)と部品供給の提供

シロウトから見るとどのボートも同じように見えますが、このように特長があるようです。

せっかくなので、以前の記事の焼き直しになってしまいますが、水田防除ラジコンボートの変遷を最後に付けておきます。

水田防除ラジコンボートの変遷

いちばん初めに見たのはホバークラフト、2013年

以前の記事のコピーですが、これを見たのは「ダイナミックフェア2013」でした。価格がわからないので申し訳ないのですが・・・

丸山製作所のブースにありましたが、作っているのは別の会社みたいです。田んぼに除草剤を撒くラジコンホバークラフト。
丸山製作所のブースにありましたが、作っているのは別の会社みたいです。田んぼに除草剤を撒くラジコンホバークラフト。

それはラジコンのホバークラフト! ウィキペディアで調べてみると、ホバークラフトは商標で一般的にはエアクッション艇 (air-cushion vehicle: ACV)または空気浮揚艇というらしいです。

どうして農機・生産資材大展示会に出ているかというと、これで田んぼに除草剤を撒くから・・・エアクッション艇は凹凸のない平坦な場所で運行するのが理想らしいですから、真っ平らの田んぼはまさにピッタリ。

除草剤散布用RCホバークラフト
草刈り機のエンジンを使った除草剤散布用RCホバークラフト。

同じ除草剤散布用のヘリコプターに比べたら構造も見た目もとってもシンプル。それに軽そうです。重さは18.5kgだそうです。

草刈り機のエンジンは燃料タンクも付いてるし、遠心クラッチも付いている独立ユニットなので、田面ライダーもそうですけど色々なところに流用されるんですね。

除草剤散布用RCホバークラフト
山形で作っているみたいです。形も洗練されてるし値段もヘリコプターの1/10以下じゃないかと想像できるので競争力もありそう。
除草剤散布用RCホバークラフト
刈り払い機用のエンジン。このファンの後ろに付いているラダーとエンジンの回転数だけコントロールしているのでしょうか? ヘリコプターより操縦は易しそうです。
除草剤散布用RCホバークラフト
ラダーとファン。ラジエターファンみたいなファンです。

除草剤散布用RCホバークラフト
チラシが貼ってあります。こういうものも工夫好き機械好きホバークラフト好きの人が作っているんでしょうねえ・・・
除草剤散布用RCホバークラフト
上のエンジンのアップの写真にあるマフラーからのパイプがこの写真の左上のパイプにつながっています。マフラーの排圧が薬剤タンクに導かれているみたいです。

除草剤は顆粒水和剤という顆粒状のもの、フロアブル剤という液体状のもの両方使えるみたいです。散布にマフラーの排圧を使うなんてシンプルでいいなあ・・・熱の問題は大丈夫なのかしら?

ボバーからボートへ、2014年〜2015年

丸山のブースにあったホバークラフトですが、それに対抗しているのか、タカキタではラジコンボートです。これも以前の記事、「ダイナミックフェア2014」「JA&クボタ アグリンピック」で見たもののコピーです。

タカキタ eボート
タカキタ eボート 結構こうやって人を集めています。
タカキタ eボート 結構こうやって人を集めています。
ということは、除草剤を撒くという作業はボートの値段はともかく大変なのでしょうね・・・
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
除草剤撒布の省力化 性能がe 操作性がe 価格がeだそうです。何と比較しているのかはわかりません。価格の絶対値は結構高いと思うのだけれども・・・
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」プライスタグには、タカキタ eボート EB1000T 価格¥726,840(税込み) ●エンジン:4サイクルエンジン50cc(2.2PS) ●機体重量:29kg 適用薬剤:フロアブル剤 ●薬剤タンク:10ℓ ●作業速度:10〜12km とあります。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」プライスタグには、タカキタ eボート EB1000T 価格¥726,840(税込み) ●エンジン:4サイクルエンジン50cc(2.2PS) ●機体重量:29kg 適用薬剤:フロアブル剤 ●薬剤タンク:10ℓ ●作業速度:10〜12km とあります。

タカキタのWEBページにはカタログPDF(http://www.takakita-net.co.jp/dl/documents/eb1000t140625.pdf)もあります。このカタログには田んぼを結構なスピードで走っていそうな写真が載っています。

タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
特長 ■高出力の2.2馬力(50cc)エンジンを搭載。高速作業により風の影響を受けにくく快適作業が可能。 ■大型ラダー(羽)で風の影響を受けづらく抜群の旋回性。 ■スロットル全開で作業中、畔際等でスロットルを戻すとラダーが開き自動減速となります。 ■薬剤撒布量調整は、リボルバー式8段階調整ができます。 水田から水田へ。移動するにも持上げなくては・・・ でもeボートは、キャスターを取付けてありますので簡単に移動できます!

そのキャスター

タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
舗装道路ならば問題なさそうですが、29kgの機体を畔際から引っぱり上げるにはちょっと苦しいか、ギリギリな感じのキャスターです。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
舳先には取っ手が付いているんですね!

推進部

タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」 扇風機みたいに風を後へ出して進むタイプのボートです。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」 扇風機みたいに風を後へ出して進むタイプのボートです。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
でも、中身は扇風機の羽根ではなく、ラジコン飛行機のプロペラのようなものが付いています。木製かな?
タカキタ eボート エンジン
ホンダのエンジンです。マフラーからのパイプに布が巻き付けてあります。薬液タンクを加圧するのかな? 

薬剤撒布部

タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」 赤丸の部分から薬剤が出るようです。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」 赤丸の部分から薬剤が出るようです。
タカキタ 除草剤散布ラジコンボート「eボート」
拡大してみます。チューブの先にあるダイヤルが、リボルバー式8段階調整ではないでしょうか? その先から薬剤が出るようです。

チラシには「このラジコンなら楽しく仕事できるな〜」とおじさんが喜んでいる絵が描かれています。おもしろいなあ・・・

ボートへ収束か、2015年、ヤンマーの水田防除用ラジコンボート

やっと「ダイナミックフェア2015」で見たヤンマーの水田防除用ラジコンボートです。

ホバークラフトは値段がわからないんですけど、タカキタのeボート、EB1000Tが価格¥726,840。ヤンマーの水田防除用ラジコンボートは価格¥842,400。ヤンマーのほうが少しだけ高いですね。

ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 大きさはタカキタeボートに比べて、2まわりくらい小さい感じ。今気がついたのですが、後ろのビニールはこの船のものなのでしょうか? もしかしたらボートとホバークラフトの合いの子みたいな感じ?
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
あれー??? 一体どう置いてあるんだ? 裏側、よく見ておけばよかったなあ・・・もしかしたら第三世代のボートなのかもしれない・・・・・・・よくよく思い出したら、これ、単なる展示台だったかもしれない。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
エンジンはその小さな機体に合わせた小さなもの・・・小さな草刈機のケースから、エンジンだけを取り出したような形。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
プロペラは模型用っぽいです。ホバークラフトはクーリングファン的なプロペラが付いていましたが、こっちは「スピード出すぞ!」って感じの速そうなプロペラ。2枚羽根ですけど・・・
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
マフラーはこれだけ異様にピッカピカの状態。かなり模型っぽいです。
ヤンマー水田防除用ラジコンボート YF-260 メーカー希望小売価格が棒線で消してあって お客様お渡し価格 ¥842,400になっています。メーカー希望小売価格とお客様お渡し価格の違いはよくわかりません。
日陰の隅っこにひっそり置かれている上に、露出がおかしくて見にくいのはすみません。薬剤タンクも少なめなのかなあ・・・でも、じつはこれくらいコンパクトなほうが使いやすいのかもしれません。

細かい能書きが読めました。

全長:1300mm 全幅:800mm 全高:560mm 車体重量:13kg エンジン:ゼノアG260PUH 排気量:25.4cc 出力:1.71KW/13000rpm プロポ:Futaba 6チャンネル 装備:ジャイロ3軸 位置制御装置

軽量とコンパクト化に+ジャイロ搭載で誰でも楽々運転と楽々圃場間移動。

ライバルが既に市場に位置を占めているのに、こうやって出てきたということは、ある程度の自信があるのかな。ちょっと値段が高いのがその現れかも・・・

小さくて部品点数がトラクターなどより少ない機械ですから、少人数のチームでできそうな感じ・・・何から何まで自分たちでできて、これを開発するのは楽しそうですね!

まさに、機械ズキ、工夫ズキの人たちにピッタリ。農業機械の原点って感じです。

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