えっ?しめ縄ってマコモで作るの???

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鉾田の友達が家族で車を洗っているところに寄ってくれました。「しめ縄を作った」というので見せてもらったら、上手にカッコ良くできていました。そのしめ縄、マコモで作ったというのです。彼は「しめ縄はマコモで作るもんなんだよ」と言います。えっ?しめ縄って本当はマコモで作るものだったの???

彼「しめ縄」それはこんなもの

いつも島地区で見慣れているしめ縄は言ってみれば物を縛るときに使うような「荒縄」でした。こちらはちゃんとした、売っているような「しめ縄」の形をしています。それにしてもこのちゃんとしたしめ縄はマコモで作るものなの???
いつも島地区で見慣れているしめ縄は言ってみれば物を縛るときに使うような「荒縄」でした。こちらはちゃんとした、売っているような「しめ縄」の形をしています。それにしてもこのちゃんとしたしめ縄はマコモで作るものなの???

島地区でのしめ縄はこんな感じ

しめ縄のセッテイングができました。これらは集まった人たちによって毎年少しづつ違います。こういうホスピタリティの違いも毎年神様は楽しみにしているかもしれません。
島地区のお祭りで作っているしめ縄はこんな感じです。まあ、太さは細くて一定だし、しめ縄というよりは・・・
かつて仕事で使っていた荒縄を流用したような感じです。
水戸藩の藩校弘道館 更に奥には弘道館鹿島神社があります
ニュース映像で見るような神社のしめ縄はこんな感じで、島地区のものはイメージが違います。どちらかといえば鉾田の友人が持っていたものの方がこちらに近い・・・
島地区のしめ縄はこのように作られています。
太さの違う友人の持っていたようなものはどうやって作るのでしょう・・・それが知りたい。

そもそもマコモってどんな植物?

マコモはウィキペディアによると・・・

イネ科マコモ属の多年草。日本では全国に見られる。水辺に群生し、沼や河川、湖などに生育。成長すると大型になり、人の背くらいになる。花期は夏から秋で、雌花は黄緑色、雄花は紫色。葉脈は平行。種子(ワイルドライス)、肥大した新芽(マコモダケ)が食用とされる

マコモ

ウィキペディアの写真だとこんな感じです。イネ科なんですね!種子がワイルドライスですから込めみたいなものが採れる・・・しめ縄を作ったとしてもおかしくありません。
水路法面の草刈です。
これは多面的の活動の際の写真ですが、水路の中に生えているのがマコモ。島地区でもマコモは当たり前に見られる植物です。しかし、しめ縄をなうほどの量はないかなぁ・・・

霞ヶ浦・北浦周辺ではたくさんあるみたいです

去年も書きましたが、このあたりは枯れた植物の層「マコモ層」があってとても柔らかい土地だそう。作っていない田んぼにもこのように、セイタカアワダチソウのような雑草ではなく、マコモで覆われています。これの枯れたものが長い間掛けて堆積しているみたいです。
以前見た石岡の田んぼです。このあたりは霞ヶ浦に近く、枯れた植物の層「マコモ層」があってとても柔らかい土地だそう。作っていない田んぼにもこのように、セイタカアワダチソウのような雑草ではなく、マコモで覆われています。これの枯れたものが長い間掛けて堆積しているみたいです。
このあたりは昔霞ヶ浦の一部だったのか、地中には「マコモ」と呼ばれる有機質でスポンジ状の地層があって、あまりいじくると田んぼが深くなってしまい、トラクターがスタックすることも多いのだそうです。水栓のまわりに生えているのはちょうどマコモではないでしょうか?
田んぼのすぐ脇にも隙あらば侵食してやろうとマコモが生えていたのでした。

茨城の低地ではマコモすごかったみたい

Kさんが持っているのがマコモ層。土というより繊維です。
古代繁茂したマコモが腐らずに、泥炭のように堆積したというマコモ層。土というより繊維です。これに茨城の低地は覆われているらしいです。ここで飛び跳ねると田んぼ全体がボワンボワンとする感じ・・・
このあたりは昔「浦(た分霞ヶ浦)」だったということで田んぼのすぐ下には遺骸が十分分解されずに堆積した「マコモ層」と呼ばれる地層があります。
茨城の低地は昔「浦(た分霞ヶ浦)」だったということで、こんな感じになってるらしいです。田んぼはマコモの上に乗っかっていて、それを突き破ると底なしの沼・・・だから嘘かまことかこんなことがあったそう。
過去記事です。
大きな話はほんのちょっとの真実と大きなウソでできていると思います。しかし、その大きなウソがとてつもなく魅力的・・・僕の頭の中にあっという間にこんな絵が浮かびました。
「田んぼはマコモの上に乗っている」だから、大水の時にその大事な田んぼがぷかぷか浮かび上がり、どんどん流れて行って最後は国道に引っかかって止まった・・・というお話。めちゃめちゃ面白い話だと思いませんか? それに「そんなことあるかも」と思わせる部分も・・・大きな話はほんのちょっとの真実と大きなウソでできていると思います。しかし、その大きなウソがとてつもなく魅力的・・・
そのお話が本当かどうかは別として、とにかくマコモ層に乗っかっている田んぼの代掻きは、マコモ層をつきやぶらないようにと、かなり繊細さが必要なのでした。
詳しくはこちらの記事で・・・

彼のしめ縄に戻ります

随分寄り道しちゃいました。彼のしめ縄に戻ります。

「彼のしめ縄」根元の部分。マコモというと平たく広い葉っぱで、稲とは全然違う感じだだと思っていましたが、茎は丸いのですね・・・
「彼のしめ縄」根元の部分。マコモというと平たく広い葉っぱで、稲とは全然違う感じだだと思っていましたが、茎は丸いのですね・・・
先っちょは稲とは少し違う感じ。やはり平たく太い葉という印象そのものです。
先っちょは稲とは少し違う感じ。やはり平たく太い葉という印象そのものです。しっかりとした感じもしますよね?

ウィキペディアによれば

古事記では天照大神天岩戸から出た際に二度と天岩戸に入れないよう岩戸に注連縄を張ったとされている[4]。刈り取った新しい稲わらや茅(かや)を使って作られ蘇民将来の話とも関連が深い風習である[1]

注連縄

ここでは新しい稲わらや茅を使うとされています。友人は「本当はマコモを使うものだ」と言っていましたが、「鉾田では昔マコモでしめ縄を作っていた」ということなのでしょう。

以前彼から「鉾田では昔コメが作れなくて苦労した」という話を聞いていたので、しめ縄を作るにあたって、ごく近い北浦や霞ヶ浦に大量にあるマコモを使うというのはリーズナブルです。

同じような意味で島地区で作るしめ縄も「仕事も忙しいし、いつも作っている荒縄でいいべ」となったに違いありません。

こういうことって「べき」な形にこだわるより、新しく神様を迎えるという気持ちが大事なものでしょうからね。

というわけで、「マコモでしめ縄を作るところもある」という新たな僕的発見をしたのでした。今日はここまでです。また明日!

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