ネタがなくてずっと『スキマを埋めて日本農機の流れを把握!「運輸省型式認定番号」』シリーズです。昨日からコンバイン付いているので、今日は1972(昭和47)年に量産が始まったHD650型をベースとしたHD700型と、その時新開発されたHD600型(井関農機60年史)、2種のヰセキのコンバイン「太郎」を追加です。
ヰセキコンバイン HD600R 農777号
余談ですが、このコンバインHD600R/700Rから青くなり、「太郎」というニックネームが与えられたそうです。
ヰセキコンバイン HD700R 農778号
70年代のヰセキ乗用コンバインの流れを理解するために少し社史から引用します。
翌45年には始めての乗用型「HD650型」と「HD660型」(北海道向け)を発売した。
井関農機60年史172p
その一方、45年には44年に開発した廉価版歩行型「HD44型」を改良した「HD550型」もそろえ、2条刈り3機種を構成して他を圧倒し、「コンバインのヰセキ」と自負するまでになった。
しかし、そのころ、後発の他社が全面刈タイプのコンバインを開発し、当社の地位を脅かすようになっていた。
足元をすくわれる形になった当社は、ただちに劣勢の立て直しを図り、45年から着手していた全面刈コンバインの開発を急いだ。まず47年にはHD650型をベースとした「HD700型」と新開発の「HD600型」の量産に入った。いずれも全面2条刈で、HD700型は刈取部が油圧操作で左右に移動するところが他社にない特色であった。
このヰセキの社史は、うまく行った時は「自負」とか「大ヒット」、うまく行かない時は「足元をすくわれる」と、上り下がり激しく正直に描いてあるのです。しかもいつもピンチとチャンスが波のように押し寄せているのがとても興味深いです。どの会社もそうだったのか、それともヰセキだけがそうだったのかはわかりませんけど。
シートに記入します
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました
『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。
(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.
追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!
今日はここまでです。また明日!!