カタログの作業シーンの変化

1960年代、農機具のカタログは誕生時、機械が「ドーン!」と冒頭に置かれ、特長が羅列され、最後にスペックが入るというパターンでした。

時が経つと「どのように使われているか?」ということを示すため、作業シーンがちりばめられるようになります。やがてそれをモデルやタレントが行なうようになるのですが、それも男性から女性に変化します。

1980年代も終わり、バブルの時期になると、農機カタログに出てくるのはほぼ女性で、しかも作業シーンとはかけ離れたものになっていきます。

そして今はまた原点回帰して、機械と使われている様子のカタログに戻っているような気がします。(何となくの僕の主観ですけど)

「カタログシリーズ」がずっと続いていますが、今日はそれを見ていきたいと思います。

機械が「ドーン!」特長の羅列とスペックが入るというパターン

スペックシートのことを日本語で「明細書」というんですね!漢字が多く読みにくいです。Wikipediaにはカタログには女優の水谷八重子(初代)や岡村文子を起用するという、当時としては斬新な手法が試みられた・・・と書かれているのですが、これには登場していません。
1924年から市販された国産量産車のさきがけ、オートモ号のカタログです。写真とスペックのみ・・・

スペックシートのことを日本語で「明細書」というんですね!漢字が多く読みにくいです。Wikipediaにはカタログには女優の水谷八重子(初代)や岡村文子を起用するという、当時としては斬新な手法が試みられた・・・と書かれているのですが、これには登場していません。

う〜〜〜〜ん・・・そんな昔から女性を登場させようとしていたのか。高価なものを売ろうと思うと、結局そこへ行き付いてしまうのでしょうか?
1950年の終わりか1960年初めの頃のものです。昨日も紹介しましたが、このカタログはとにかく質実剛健。「本体と関係ないものは載せない!」という感じでした。しかし、オートモ号のように女性モデルを使いたい・・・という気持を実は持っていたのかもしれません。

作業シーンがカタログに登場する

こちらも昨日紹介しました。1968年頃のものではないかと思います。商品写真の下に作業シーンが置かれています。このころはまだ男性の作業者。(女優を使いたい気持はあったのかもしれませんが・・・)
完全に特定されていないのですが、僕が同じ1960年代後半のものと考えているカタログ。作業シーンに女性が登場してはいますがあくまでも風景な感じです。
一方こちらはK500の作業風景。ギリギリ若いふたりの耕うん機を中心とした光景と捉えることはできるかもしれません。楽しそうではありますが、ヘビーな農作業デートであり、そのファッションもガッツリ作業着です。どう考えてもK700とK500の間には時間が横たわっています。そしてK500のカタログのほうが古い・・・そう考えるのが自然です。
こんな感じで顔も見せずに作業です。しかし、同じような時期この作業風景というか、カタログ上の農機を含めた作業シーンに変化が・・・

カタログの作業シーンに変化が・・・

K700のカタログの一部です。耕うん機を中心に「私を捕まえて♡」追いかける男性「こいつぅー」というような後継が写真に捉えられています。1980年代でも通じるような耕うん機とは全く関係のないファンタジー。女性のファッションも作業する感じではありません。
今のところ1969年のものと考えているK700のカタログの一部です。耕うん機を中心に「私を捕まえて♡」追いかける男性「こいつぅー」というような後継が写真に捉えられています。1980年代でも通じるような耕うん機とは全く関係のないファンタジー。女性のファッションも作業する感じではありません。
1970年を境に急にカタログが変わったわけではなく、ここまでだんだんに変化してきたので、この先質実剛健なカタログがなくなったわけではなりません。でも、確実に機械本体とは関係性が薄い表現がこの先増えていきます。

70年代に入りついに女優登場

70年代に入ると念願?の女優さん登場です。1973年デビューの林寛子さん。田植機を応援しているようにガッツポーズ。
1977年のものではないかと思います。やはり同じ林寛子さん。もう本体より大きな扱いになっちゃってます。肝心のコンバインはかろうじて型番が読める程度の大きさ・・・
これなんかもそうです。ヤンマー田植機の広告。一番上の目立つところに若い女性の写真が何の説明もなく・・・浅芽陽子。「なぁ、みんなどう思う。」っていわれてもねえ・・・
1978年、ヤンマー田植機の広告。。一番上の目立つところに若い女性の写真が何の説明もなく・・・浅芽陽子。「なぁ、みんなどう思う。」っていわれてもねえ・・・女性タレントを使うというのをどこかが始めると、他社も追従しなくてはならなかったみたいです。
中身はよくわからないのですが、広告は見てるととても楽しいです。
丸の中に当時の歌手の桜田淳子さん。田植機は女性の有名な方揃い踏みでした。

むむむ!時間がなくなってしまいました。とにかく硬派な機械のイメージにソフトな女子が入り込んでくるカタログのこの変化、僕にはすごくおもしろいです。

続きますが今日はここまで・・・また明日!

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