休みの日は見に来る人も少ないので今日は趣向を変えて・・・国立科学博物館で開催されていた、明治150年記念、日本を変えた千の技術博という特別展で見たものいろいろ・・・その25です。

明治改元から150年、そして2019年に予定される改元。
時代が転換するこの機会にあわせて日本を大きく変えていった科学・技術の成果が一堂に集まります。
日本各地の大学・研究機関や企業などから、
600を超える点数の貴重な科学・技術の遺産が上野の国立科学博物館に大集合!
科学者・技術者の発明・発見にまつわるエピソードや世相、関連する写真などを合わせ、
“日本を変えた千の技術”をたっぷりと紹介していきます。
中でも、「重要文化財」や、「化学遺産」、「機械遺産」、「情報処理技術遺産」、
「でんきの礎」、 「未来技術遺産」に認定された約50点の資料は特に注目です!
もう終っちゃいましたけどね。

1970年に開催された日本万国博覧会(大阪)の電気通信館で公開されたコードレス電話。会場外にも電話をかけることができ、見学者に未来の電話を強く印象づけた。

テレビ中継や通信に欠かせない高周波の信号を増幅
マイクロ波4GHZ帯用進行波管4W75A
世界初のPPM技術による進行波管。
1951年に日本電信電話公社電気通信研究所の関杜夫らが発明したPPM技術は、進行波管を大幅に小型・軽量化し、人工衛星搭載への道を開いた。その技術を初めて適用して1955年に開発されたのが、4W75Aである
上のワイヤレステレホンも、この進行波管(具体的にはどんなものかよく知りませんが)もコミュニケーションはこういった小型化技術の進歩によって密になっていったようです。

1912(大正元)年に発売された家庭用映写機。1914(大正3)年頃には、日本にも輸入された。


ランプやロウソクとレンズを使い、絵を映し出す装置「マジックランタン」は、17世紀にはヨーロッパで使用されている。日本でも江戸時代には知られていて、見世物として使われている。明治時代には教育用機器としても活用された。絵のスライドを多数用意し、すばやく動かせば映写機となる。
とパネルにあります。小型化によってこのような機器がパブリックなものからパーソナルなものになる・・・まだまだ気軽に動画をやりとりできるような機械ではないですけど、これらがどんどん進化して今に至るわけですよね。

お次は光学機器です。

世界で初めてCF方式を採用した顕微鏡。対物レンズ及び接眼レンズの色収差をそれぞれ単独で補正するもので、画期的な技術革新として、顕微鏡の技術が飛躍的に向上した。
とあります。CFとは「Chromatic Aberration Free」の略らしく、方式というより、色収差がないよ・・・と結果を表しています。

NASA(アメリカ航空宇宙局)の依頼で、スペースシャトル搭載用に開発されたモデル。まだ開発中だった「ニコンF3」をベースに考案され、長尺フィルム用のマガジンを装備して、250枚の写真が撮影できる。
F3、丈夫そうですね・・・武器に使えそうです。1980年のものらしいですが、250枚しか撮影できないとは、今から考えると隔世の感があります。今なら小さなカードに万枚入りますものねぇ・・・

顕微鏡や望遠鏡は、江戸時代にすでに国内で製作されている。これらが産業として興るのは明治時代以降である。しかし当時は欧米との技術の差が大きく、精度の高いレンズを製作するのは困難であった。昭和初期でも、外国の技術を模倣する段階であった。戦後は一から復興して、1950年代には世界でも認められるレベルとなった。カメラやレンズの技術は、現代のデジタルカメラとして発展しただけでなく、半導体産業を支えるなど、社会の基盤技術となっている。


1950(昭和25)年発売開始
初期のテープレコーダー用の磁気テープ製品

放送局で愛用された肩掛け式のテープレコーダー。デンスケの愛称の始まり。
「日本最初期」最初の頃と言いたいのでしょうが、おもしろい言葉をつくり出しています。

1950(昭和25)年
創業から数年、東京通信工業が本格的に民生用の分野に進出するきっかけとなった製品。しかし当初は、16万円という高額であったため、一般消費者には手が出なかった。


蓄音機の発明によって、音が記録され、遠く離れた場所や次世代に伝わるようになった。テープレコーダーの発明はそれを手軽なものにし、トランジスタが発明されて小型化されると、それを個人でどこでも楽しめるようになった。さらにデジタル技術によって、オリジナルと複製の差がなくなり、半永久的に同じ情報を保存することができるようになった。
「デジタル技術によって、オリジナルと複製の差がなくなり、半永久的に同じ情報を保存することができるようになった。」確かにそうかもしれません。今まで脳にしまっておいた情報をどこか別の(記録媒体はさまざまですが)ところに保存して、その分、人の脳は空っぽになってしまったかもしれませんね。
情報は活用しないと意味がありませんから、その活用に人のほうが進化しないとイケないのですが、その進化をしたかどうか自信がありません。
今日はこんなところです。また明日!