今日もトラクター狂さんにご提供いただいた三菱トラクターR2000、昔のカタログシリーズ+「撮りトラ」続きです。トラクター狂さん、いつもありがとうございます!

R2000の生産年度は、主に運輸省型式認定番号と三菱製品機種別生産年度一覧表による1967年〜1969年(1970年?)説と、tractordata.comとこのカタログの流通期間による1970年〜1975年説の二通りがあり、「もしかしたら両方?」というところで昨日は時間切れでした。
昭和40年代から10年。少し進化したコピー。

タフで経済的です
エンジンの三菱ならではの合理化構造ですから、強度・耐久性は抜群。振動が少なく、全負荷状態での連続運転でもビクともしません。また、燃焼効率の高い子燃焼室式を採用していますから、常に高出力を保つとともに、燃料消費も少なく経済的です。
粘り強さが違います
最大トルク5.9kgmの粘り強いエンジンですから、急激に大きな抵抗が加わってもエンストを起さず、スキ耕をはじめ、どんな重作業でもラクに乗り越えるネバリ強さを発揮します。また、ガバナには機械式ガバナを採用、どんな状態でも安定した回転を保ち、運転もスムーズです。
合理的な車速で20馬力をフルに活用します
合理的なトランスミッションですから、耕うんから運搬作業まで、最適のスピードが得られるばかりでなく、20馬力のパワーをフルに発揮することができます。
また、水温計・タコメーターを装備しており、エンジンを常にベストコンディションに保てるうえ、強力なセルスタータで厳寒時でも始動は一発、スタートから運転も快調です。
とあります。1960年代中盤以降の昔のカタログによくあり、前々から気になっていた
〜がついていますから〜にも安心です。
〜がついていますから〜にも便利です。
よりは若干洗練されていますが、修飾が多くなっていますが基本的には同じ。安心も便利もラクもみな、機能がついているためで、どうしてそうなるのかは説明されていません。
また、「〜がついていますから〜にも安心です。」と機能とその果実は一対一対応だったのが、「また、」を挟んでもう一つ要素を加えてダメを押す・・・というテクニックが加わっています。
ただ、已然「抜群」は多いですね。

〜がついていますから〜にも安心です。
〜がついていますから〜にも便利です。
のオンパレード。
■フィアット製ディーゼルは、出力に余裕があり、他に例のない、高いトルク性能を誇っています。しかも燃料費は驚くほど少なくてすみます。
■燃料は三重に、空気も二重にろ過されてエンジンに入りますから、エンジンの耐久力は抜群です。
■潤滑油は、二重のオイルフィルタを通り、さらに遠心ろ過機によって鉄粉が完全に取り除かれますから、ピストンや摺動部を摩耗させるおそれがありません。
■4気筒ディーゼルクランクシャフトは5個のベアリングで受けていますから、振動が少なく、非常に静かです。
■フィアット独特の空気ガバナーがエンジン速度を調整しますから、加速性能が良く、エンストもしません。
■ブレーキは完全防水ですから、安心して作業できます。
■丈夫な多板操向クラッチによって片側履帯へ全出力電動でき、ハンドブレーキとあいまって、一点旋回が簡単に行なえます。
■軽い車体に広い履帯がついていますから、標準形でも0.3kg/㎠、広幅なら0.26kg/㎠(451cwは0.16kg/㎠)と、接地圧が低く、湿田で高性能を発揮します。
■設計は日本と同じミリサイズですから、工具や部品はすべて国産品で間に合います。
・・・と、こちらは機能とその果実が一対一対応です。
もう少し古い感じのカタログだと、一息で説明されています。

強力で始動性、耐久性抜群の水冷ディーゼルエンジンが搭載されています。
前進8段、後進2段のミッションは、あらゆる作業に適応できます。
エンジン直結の油圧ポンプはクラッチと無関係に作動するので至便です。
操作弁レバーは自動戻り装置により自由な位置で中立にできます。
機械式ポジションコントロールは耕うん、整地代かきに威力を発揮します。
軽量にもかかわらずプラウ作業では当社独特のプルトロール装置により強大なけん引力を発揮します。
完全密閉のブレーキはさらに強力になり、その場旋回が容易です。
フットアクセルが標準装備になり、トレーラー作業にもってこいです。
車輪幅は前後輪とも大巾に調節できるので、管理作業に最適です。
軽量なSRT-6Aロータリ及SRT-6Kロータリは軽量強馬力のトラクタとマッチして40-50馬力級の仕事をします。
・・・と、こちらはコピーというよりは普通の文章一息で説明されています。表現もちょっと古くさいですよね!
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これによっても、エンジン型式は2DQ、水冷4サイクル2気筒ディーゼル992cc 20馬力/2700rpmということがわかります。ここでちょっと不思議なことが・・・tractordata.comによると1970年〜1975年の間発売されていて、エンジンは三菱SDT100型1.0L 2気筒ディーゼル20馬力ということになっています。エンジンは同じような排気量、同じ馬力ですが、型式が2DQとSDT100、2つの記述があるというわけなんです。もしかしたら、輸出モデルの場合はエンジン型式名が日本国内と違うということも考えられます。もしこれらが全部存在するとなると、三菱R2000には前期型と後期型、後期型輸出モデルの3種類存在するということになってしまいます。この結論は結局出ないのですけど・・・


直結式のセンタドライブ方式のロータリーとドライブシャフトを介してなのでしょう。三点リンク方式のサイドドライブのロータリーが選べたようです。


今日はこんな所でおしまいです。また明日!