3日もかかってしまいましたが、ようやく考えがまとまってきました。つまり何が言いたいかというと、「YM1300Dは藤井製作所の血を引いているのじゃないか?」ということなんです。
と、いうわけで、もう一度整理して初めからやり直してみます。

1963 年には初のヤンマートラクタとして竹下鉄工がYM12A(12馬力)、藤井製作所がYM13A(13 馬力)、協和農機がYM18A(18 馬力)を開発した。とあり、まず作業機メーカー主体でトラクターの開発がなされたということがわかります。
と、いうことは「各作業機メーカーのDNAがしばらくはヤンマートラクターの中に色濃く残っているのではないか?」と、楽しい想像ができそうじゃありませんか!

1963年 YM12A
ヤンマー初の耕うん機発売から2年で乗用トラクターが登場。YM12A/13Aは横型水冷ディーゼル搭載。
とありますが、これはどう見ても横型水冷ディーゼルには見えません。多分、YM12AとYM18Aは空冷ディーゼルだったのでしょう。

竹下鉄工のYM12A、藤井製作所のYA13A、協和農機のYA18AなどのYM2ケタシリーズの後、1966年にはYM3ケタの竹下鉄工とヤンマーの共同開発でYM160(10馬力)、協和農機と共同開発でYM260(20馬力)が発売されます。(ヤンマー100年史P237)

そして1968年、ヤンマー100年史では
トラクタ専用工場として開設した木之本工場では、1968(昭和43)年1月から当社の実質的なディーゼルトラクタ第1号となるYM273(23 馬力)の生産を開始した。
とされるYM3ケタ、真ん中の数字が7シリーズが発売されます。水冷エンジンであり、ヤンマーとして単独で開発されたように書いてありますが、姿はYM260ととてもよく似ていて、やはり協和農機の血を引いていることがわかります。


そして今度は同じYM3ケタ、真ん中の数字が7シリーズのYM173です。この後YMは70年代には4ケタになってしまうので、1968年以降、1970年以前に生産されたものだと想像します。


ときは流れ1974年・・・業界初の四輪駆動
ヤンマー100年史97Pにはこうあります。
1970 年代前半にトラクタが台頭し、また田植機やコンバインの本格的な生産も関連会社で始まった。
中略
トラクタでは、1974(昭和49)年2月に業界初の4輪駆動を採用したYM1500D など3機種を、1976 年12月にはトランスミッションにパワーシフト機構を搭載したYM2210 を発売した。
また、同239ページでは
1974 年2 月には4 輪駆動トラクタYM1500D、YM1700D、YM2000D の生産を開始した。4輪駆動を採用したのは水田作業での牽引力や機動力を高めるためであり、防水性に優れた機械式ベベルギヤも装備した。
ともあります。ここで先日の記事を訂正です。
『1974年生まれ。業界初の4輪駆動というのだけど、ちょっと違うかも・・・ヤンマーYM1300D「撮りトラ」』
の記事の中でYM1300Dを1974年生まれとしていましたが、100年史の中で言及されていた4輪駆動を採用したYM1500D など3機種はYM1500D、YM1700D、YM2000D であるようなので、YM1300Dが1974年生まれというのは誤りで、訂正します。

やっと出てくるYM1300D











Blue_Buffaloさん こんにちは
たった一つの部品が手に入らないがために全体が使えなくなると言うのは悲しいですが
他の機体の中でありがたがられて生きていくのもまたあり・・・ですよね
おめでとうございます。
昨日偶然にもYM273のある農場に行ってきたのですが、残念ながらウオーターポンプが手に入らず、退役していました。退役すると、さらに残念なのが、他の車両に部品が流用され始めています。
小生も3点リンクのロアアームをいただいてきました。
骨の髄まで利用します