もしかしてエンジンが変わっただけ?こちらはもってこいで至便です。シバウラトラクターS30D「昔のカタログ」

今日もトラクター狂さんに送ってもらった「昔のカタログシリーズ」シリーズ、今度はシバウラトラクターS30Dです。いつもありがとうございます!

 

昨日のS-30Aと比較すると面白いですよね!

 

あっさりとしたS-30Aのカタログ表紙に比べると少しカラフル。7馬力もアップの37馬力と大きく書いてあります。しかし、顔以外は大きく変わった部分は無いようにも見えます。
あっさりとしたS-30Aのカタログ表紙に比べると少しカラフル。7馬力もアップの37馬力と大きく書いてあります。しかし、顔以外は大きく変わった部分は無いようにも見えます。

 

上がS-30A下がS30Dです。目の位置が「ドン」と下になってしまいました。エンジンが違うのでオイルバスフィルターやマフラー形状が違います。それからウインカー類・・・S30Dはかなりカッコよくなっています。下回りはほとんど同じに見えますね・・・
上がS-30A下がS30Dです。目の位置が「ドン」と下になってしまいました。エンジンが違うのでオイルバスフィルターやマフラー形状が違います。それからウインカー類・・・S30Dはかなりカッコよくなっています。下回りはほとんど同じに見えますね・・・

 

実は裏側もそんなに変わらないんです。順番に見ていきますね。
実は裏側もそんなに変わらないんです。順番に見ていきますね。

S30Dの特長を引用してみます

 

  1. 強力で始動性、耐久性抜群の水冷ディーゼルエンジンが搭載されています。
  2. 前進8段、後進2段のミッションは、あらゆる作業に適応できます。
  3. エンジン直結の油圧ポンプはクラッチと無関係に作動するので至便です。
  4. 操作弁レバーは自動戻り装置により自由な位置で中立にできます。
  5. 機械式ポジションコントロールは耕うん、整地代かきに威力を発揮します。
  6. 軽量にもかかわらずプラウ作業では当社独特のプルトロール装置により強大なけん引力を発揮します。
  7. 完全密閉のブレーキはさらに強力になり、その場旋回が容易です。
  8. フットアクセルが標準装備になり、トレーラー作業にもってこいです。
  9. 車輪幅は前後輪とも大巾に調節できるので、管理作業に最適です。
  10. 軽量なSRT-6Aロータリ及SRT-6Kロータリは軽量強馬力のトラクタとマッチして40-50馬力級の仕事をします。

 

S-30Aの特長と比べてみましょう

 

  1. 強力で始動性、耐久性抜群の水冷ディーゼルが搭載されています。
  2. 前進8段、後進2段のミッションはあらゆる作業に適応できます。
  3. エンジン直結の油圧ポンプはクラッチと無関係に作動するので至便です。
  4. 操作弁レバーは自動戻り装置により自由な位置で中立にできます。
  5. 機械式ポジションコントロールは耕耘、整地代掻に威力を出します。
  6. 軽量にもかかわらずプラウ作業では当社独特のプルコントロール装置により40PS級の牽引力を発揮します。
  7. ボールネジステアリングにより、ハンドル操作は軽快でフロントローダーの作業でも重さを感じません。
  8. 完全密閉のブレーキは更に強力になり心地旋回を容易にしてます。
  9. フートアクセルが標準装備になりトレーラー作業にもってこいです。
  10. 作業灯が標準装備になり夜間作業に好都合です。
  11. 車輪幅は前後輪とも大幅に調節できるので管理作業に最適です。
  12. 軽量なSRT-6ロータリー及SRT-6Kロータリーは軽量強馬力のトラクターとマッチして40-50PS級の仕事をします。

 

 

おもしろいですね。「もってこい」と「至便」は残っています。全体として句読点が入ったり、トラクターやロータリーがそれぞれトラクタ、ロータリになるなど、時代に合わせて?読みやすく直されています。

 

心地旋回をその場旋回と書き直す、画数の多い漢字をひらがな表記にするなど、「読んでもらう」「理解してもらう」ことに心を砕いているようです。

 

また、もう一つ、Facebookのほうで暖かく疑問視されていた「40馬力級の仕事」という部分と「フロントローダーの作業でも重さを感じません」という部分が削除されているのも興味深いです。

 

あ!前段は37馬力と本当に40馬力級になってしまったから削除したんですね・・・

 

また、仕様のほうは・・・

エンジン

型  式    シバウラLE903

機  種    水冷立形4サイクルディーゼル

出  力    37ps (2600rpm)

総排気量    2,003cc

始動方式    セルスターター

冷却方式    水冷式

燃料消費量   190g/psh

燃料タンク容量 27L

車体

型  式    四輪形ホイールトラクタ

変速段数    前進8段 後進2段

タイヤ前輪   5.50-16 4PLY

タイヤ後輪   11.2/10-28 4PLY

主クラッチ   乾式単板足動式

操向ブレーキ  内拡式

軸  距    1,705mm

輪  距    前輪1,490〜1,220mm 後輪1,515〜1,215mm

最低地上高   370mm

動力取出軸   835rpm(H) 602rpm(L)

 

牽引装置    油圧3点ヒッチ

旋回半径    2,400mm

全  長    2,620mm(三点ヒッチ含む2,890mm)

全  巾    1,505〜1,805mm

全  高    1,425mm(マフラー含む1,830mm)

重  量    1,280kg

 

ほとんど同じサイズ。旋回半径がS-30Aに比べて100mmほど大きく、重さが10キロ増えたぐらい。逆に燃料消費量はほんのちょっと減っています。

 

S-30AとS30D、顔は大きく変わっていますがエンジンがいすゞ製からシバウラ製に変わったのが大きな変更で、それ以外はほとんど変わっていないように見えました。

 

今日はこれでおしまいです。また明日!

 

S30Dの写真をいただいたので追記します。

 

まずはS30Dの特長で「軽量なSRT-6Aロータリ及SRT-6Kロータリは軽量強馬力のトラクタとマッチして40-50馬力級の仕事をします。」といわれている、SRT-6Aの写真。
まずはS30Dの特長で「軽量なSRT-6Aロータリ及SRT-6Kロータリは軽量強馬力のトラクタとマッチして40-50馬力級の仕事をします。」といわれている、SRT-6Aの写真。

 

SRT-6A
銘板です。SRT-6A

 

これがハイ/ロー切り替え部分。
これがハイ/ロー切り替え部分。ニュートラルもあるんですね。

 

本来ここには畔切りディスクが装備されていて、田んぼの際の耕運をサポートスルコトになっていたそうです。
本来ここには畔切りディスクが装備されていて、田んぼの際の耕運をサポートすることになっていたそうです。

 

このロータリーはチェーンケースが両側にあります。
このロータリーはチェーンケースが両側にあります。

 

プリーのセンターから回転を取り出していたS-30Aと違い、S30Dはエンジンに直結の油圧ポンプが採用されています。
プリーのセンターから回転を取り出していたS-30Aと違い、S30Dはエンジンに直結の油圧ポンプが採用されています。

 

燃料ポンプ シバウラ製のエンジンは3気筒なんですね。
燃料ポンプ シバウラ製のエンジンは3気筒なんですね。

 

ヂーゼル機器。いすゞエンジンの多くに使われていましたね。井関のTS2810などもこのメーカーでした。(いすゞのエンジンでしたしね)それからコマツのコマツWD50もいすゞエンジンでこのヂーゼル機器でした。
ヂーゼル機器。いすゞエンジンの多くに使われていましたね。井関のTS2810などもこのメーカーでした。(いすゞのエンジンでしたしね)それからコマツのコマツWD50もいすゞエンジンでこのヂーゼル機器でした。

 

この機体にはローダーがついています。シバウラ純正ドッキングローダです。
この機体にはローダーがついています。シバウラ純正ドッキングローダです。

 

あ!スタンドの脱着には別売のスタンドが必要なんだ!でも、別売とは言え、絶対に必要ですよね・・・だって永遠に付けっぱなしのローダーではなく、ドッキングローダなんですから・・・それが別売とは当時皆ガッカリしたでしょうね。
あ!スタンドの脱着には別売のスタンドが必要なんだ!でも、別売といいますけど、絶対に必要ですよね・・・だって永遠に付けっぱなしのローダーではなく、ドッキングローダなんですから・・・当時、皆ガッカリしたろうなあ。

 

ドッキングローダをつけるにはオイルバスフィルターがジャマになってしまうので、後ろへセットバックするため、延長パイプが必要なのだそうです。
ドッキングローダをつけるにはオイルバスフィルターがジャマになってしまうので、後ろへセットバックするため、延長パイプが必要なのだそうです。これを見るかぎり、ノーマルは横にずいぶん張り出していますね。フィルターを90度回して後ろに持って行っています。

 

その延長パイプを使って後ろへセットバックされたオイルバスフィルター。
その延長パイプを使って後ろへセットバックされたオイルバスフィルター。

 

なるほど、そのままだとモロにステーやアームにぶつかる感じをうまく逃がしています。
なるほど、そのままだとモロにステーやアームにぶつかる感じをうまく逃がしています。

 

いただいた写真はここまで。ありがとうございました!

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