妄想は真実につながる→クボタT15の真実「撮りトラ@土の館」
今日はひょんなことから真実がわかっちゃった話です。
以前書いた記事『見つけたっ!!モンローとモンローマチックの関係!・・・クボタトラクター T-15・・・「撮り虎」』の中で僕はクボタのモンローマチックはモンローの油圧装置に関係があるんじゃないか・・・と想像していたのですが、これがまったくの間違いだったということがわかったんです。
何のことかわかりませんよね・・・以下、順を追って説明していきます。
始まりはスガノ農機「土の館」で見たクボタトラクター、国産初の乗用トラクタ「T-15」

クボタグローバルインデックス(http://giweb.kubota.co.jp/backnumber/back_number/tractor/tractor_01/index_05.html)によれば、国産初の畑作用乗用トラクタだそうです。
突然ですがクボタといえばモンロー
クボタの自動水平装置はモンローマチック。皆は略してモンローと呼んでいるようですが、このモンローマチックが初めて搭載されたというクボタサンシャイン・モンローマチックのカタログ」では、(詳しくは該当記事『モンローマチックの輝かしいスタート!クボタサンシャイン・モンローマチック「昔のカタログ」』で!)
カタログには・・・
「トラクタが傾けば作業機も傾く」というのが、これまでの常識。ところがこのモンローマチックなら、トラクタが傾いても作業機は自動的に水平に・・・。しかもスイッチひとつの操作で、思いのままの角度に作業機をコントロールすることもできるのです。だから、トラクタ性能がグンと向上。豊富な機種揃えの中からお選び下さい。
とまったく「何でモンローなの?」ということは書いてありません。
巷ではマリリン由来が大勢
でも、まさかそんな単純な理由じゃないだろう・・・とずっと思ってたんです。それと平行して見つけたのがこれ。
同じモンローでもこっちはかなり農業寄り
一方こちらはandoさん、hokkaidoujinさんと再訪したスガノ農機「土の館」で見たウィリス・ジープの汎用トラクターです。
こういうものです。なんの変哲もないただのJEEPに見えます浮けど、そうではありません。
詳しくは該当記事『クルマじゃなくてトラクターそのもの「ウィリス・ジープ追加撮りトラ@土の館」』を見てもらうとして、ここで発見したのは・・・

ジープの荷台に付いていた赤い箱。ショックアブソーバーで有名なモンロー製。特許出願中 ファーム テステッド エクィップメント って書いてあります。これさえあればクラウンだろうがセルシオだろうが汎用トラクタにできます。
そして大発見(今となってはちょっとズレた)
これですっかりクボタのモンローはマリリンモンローじゃなく、モンロー製の油圧装置から来ていると思ったんです。
ところが・・・
それをひっくり返す1本の電話
これとは全く関係のない用件でブログを読んでくださっている方から電話をもらいました。話の中で何気なく伝えられたのは・・・
『土の館のT15ね、あれ私の使ってたヤツなんですよ』
『え”っ??』
『モンローの油圧装置、あれ、私が付けたんです』
『え”っ??』『え”っ??』『え”っ??』
・・・・
クボタの初めてのモンローマチックは手作り!
聞くところによると、電話の主は当時所有していたクボタT15に、譲って貰ったジープのモンロー製油圧装置を取付けたのだそうです。なんと!クボタの初めてのモンローマチック(自動水平装置ではないですけど)は手作りだったんです!

なんと!うまくできてますけど、シートの下の板バネスプリングのスペースにモンロー製油圧ユニットを突っ込んだのですかね? 確かに座面にボルトが飛び出して、自決シートというより、即死シート・・・あまりに潔いといえば潔いです。
お手製モンローマチックはなぜ生まれたか
聞くところによると、当時は牛馬からこのような機械に移行する過程だったので、牛馬用道具を流用した牽引作業が主だったそうです。
これをクボタT15で引っぱっていたんですね・・・新旧が融合しています。
ところが、このクボタT15には油圧装置が付いていなくて、レバーを引っぱって持上げなくてはならなかった・・・
牛馬用道具を牽引する中でこの作業機を持上げる動作はとても重く、イヤなものだったそうです。電話主さんはたまたまジープのモンロー製油圧ユニットを手に入れることができ、それをT15に付けて重いイヤな作業を解決したということでした。
わからないもんですねえ・・・
もしかしたらものすごく注意深く見ていたら、シートのベースをユニットに直付けしたり、鉄洗面器シートの底に後溶接した鉄板が付いているところから「改造だ」と判断できたかもしれません。
でも、そっちのほうがおもしろいからついついモンロー製油圧ユニットモンローマチック由来説を唱えてしまいました。
でも、こうやってイイカゲンな妄想を書くと真実を知る我慢できない人が真実を教えてくれる・・・というメリットもありますね。つまり妄想も結局は真実につながっているわけです。
妄想は続くよどこまでも
だれもがトラクターの代わりにクルマに鋤やハローを引かせよう・・・と考えたでしょうけど、いちいち運転席から後ろに回って作業機を「うんしょ!うんしょ!」と持上げるのはとてもめんどくさいです。
ということは、このモンロー製油圧ユニットはジープや自動車に作業機を付ける際、あまりに遠すぎて人力レバーでは作業機を持上げられない・・・というところから来た、リモートコントロールユニットだったのではないでしょうか?
・・・・と、妄想はまだまだ続くのでした。
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2017年2月8日 9:19 AM | カテゴリー:スガノ農機「土の館」トラクタ博物館, 農業機械 | コメント(2)