暖冬だ暖冬だと油断させられたので、ここのところの寒さがちょっと堪えています。エルニーニョが居座っているというのでたくさん雪が降るかと楽しみにしていたのに雪も降らないし・・・なんだか拍子抜け。異常気象の異常です。
今日は、北海道上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、発動機を乗せたプリミティブな形、クボタ耕うん機のKH25型「撮りトラ」です。
キャプションを読んでみましょう。
機種名:動力耕耘機
形式・仕様:KH25 7馬力
製造社・国:㈱クボタ 日本
導入年度:1956(昭和31)年
使用経過:山武町布部で稲作作業。1954(昭和29)年に鉄車輪の耕耘機を69万円で購入。翌年ゴム車輪が発売され交換する。
このころは、馬が主役で機会はめずらしく付近から賃耕に頼まれ相当稼いだ。
20年間使用後、自家保存されていた。
賃耕で相当稼いだ・・・ということは、馬より効率が相当良かったということですよね・・・見たところロータリーがついているみたいですから、馬が何回か耕すのを1回で済んだという感じなのでしょうか・・・
いや、待てよ・・・千社札があるか・・・ただ、これは紙だから農機には貼れなかったでしょうね。(ずいぶん長持ちはするみたいですけど)
千社札(せんじゃふだ)とは、神社や仏閣に参拝を行った記念として貼る物で、自分の名前や住所を書き込んだ札のことである。愛好家では、「せんしゃふだ」と発音する。
神社仏閣の許可をもらって御朱印を頂いた上で千社札を張るのが本来の慣わしである。神社仏閣に無断で貼ったり、剥しにくいシールを貼ったりするのは、不道徳である。
あれ、勝手に貼っているんじゃなかったんですね・・・
また脱線してしまった・・・KH25真鍮シールの写真、ちょっと拡大して読んでみると・・・
取扱上の注意
一、運転前には微量ポンプのオイルカップ及クランク主軸受のオイルカップはモビールを充分注油のこと。
二、弁軸、弁腕軸には適時注油のこと。
三、ホッパー上部の赤球は水面を示して居りますから、ホッパー上面に迄下がれば水を補給すること。
四、弁関係は0.三乃至・・・・(読めず)って置くこと。
これで鉄車輪だと相当重くて耕うんもやり辛かったでしょうね・・・クボタ耕うん機KH25はこれで終わりです。
山葵さん おはようございます
僕は写真を撮っているだけなので
多分・・・いや、確実に山葵さんがディープなのではないか・・・と思います
僕は写真からは集中給油のことや軸受にグリスを使わないことなどが見えないです
おヒマな時にどこを見るといいのか教えていただきたいです!
古鉄さん はじめまして
情報ありがとうございます
こちらとしても円筒形のものがおもりだったり
燃料が軽油・茶灯油で白灯油を使って運転していること
(茶灯油というものがあったのですね。それに対しての白灯油という呼び方なのでしょうか・・・)
また運転するのも味があって面白いことなど、とても興味深いです
こんなことなら写真をもっと真面目に撮っておけば良かったです
一見、オーセンティックなスタイルの石油発動機ですが、部分的に中途半端に集中給油だったり
軸受にグリスを使わなかったり新たな発見ができました!いつもディープな記事を楽しみにしています。
土埃の中で使う機械なので、エアクリーナーがついていますね。ちょっとだけ見えていますね。
でもクランク室とかジャリジャリになっちゃうんだろうな・・・
初めまして。
このページを発動機のシャチ君に紹介してもらいました。
私はクボタ農業機械の一愛用者です。
自分はこの耕耘機の後続機と思われるクボタの耕耘機を所有しております。見た目はこれとほぼ同じです。エンジンも同じかこれの改良型です。
これが土の館にあるのは以前から知っていましたが、詳細なレポートは今まで見ていなかったので、非常に興味深い記事です。掲載していただきありがとうございました。
これは(恐らくですが常用馬力が)7~8馬力と当時としては非常に強力で非常に深く耕すことが出来ます。
タンクのモビール(エンジンオイル)の反対側は確か軽油・茶灯油だったと思います。今は白灯油を入れて運転しています。
一番前の円筒はバランスウエイトです。砂袋を入れるようです。
動きは遅いですがこれを運転するのも味があって面白いですよ!