鉃道写真を撮影する「撮り鉄」をもじって、トラクターを撮影する「撮り虎」撮りトラキャンペーン第7弾の3、鹿児島のKさんが送ってくれた日の本MB-1100続きです。
トラクター探偵団(一人だけど・・・)は、写真を拡大してみたりひっくり返してみたり、手がかりを探して写真とネットを行ったり来たりしながら古いトラクターの物語を(超独断的、私的に)構築しています。
MB140というのを見つけた
序文にはこうあります。
お買い上げありがとうございました
心からお礼申し上げますおかげをもちまして、日の本号トラクターは、生産でも日本一で、国内はもとより、東南アジア、カナダ、オーストラリア、欧州各地、それにトラクター先進国アメリカでも多いに活躍。非常に好評を博しております。
お買い上げいただきましたMB-140は、特に入念に設計した、他では絶対マネのできないユニークなトラクターです。その性能、使い易さは必ずやご満足いただけると確信いたします。また、作業能率の高い経済的な独特のアタッチメントを各種とりそろえ、あらゆる農作業をより合理的に楽しみながらしていただくよう万全の配慮をいたしております。
この「取扱説明書」は、このMB-140をよりよくご理解いただくためのものです。どうか、充分ご研究願い、あなたも一流の技術者になって、本機を末永くご愛用ください。
なんだかいいですねえ・・・勢いと自信にあふれた文章・・・それに、一流のオペレーターではなく、一流の技術者とあります。
それによれば
10.気化器の調整
気化器は最も進んだ方式を採用。ティクラーを押さえれば始動用ガソリンチャンバーにガソリンが充満し、始動はきわめて簡単です。
灯油への切り替えは、自動的に行なわれ零下20度のテストにも良好な結果がでています。
なお、回転および負荷変動の大きい作業にも順応するように、高感度のガバナーと共にバキューム方式の加速ポンプをセットしていますから、オールスピードにわたって円滑な出力が得られます。
なるほど・・・石油エンジンはまずガソリンで始動してそれから安定したところで石油に切り替えるんだな・・・だから日の本号(この「号」が付くのはお馬さんの名残なのだろうか?)のタンクキャップは空冷なのに2つあるんだ!ガソリンと灯油と。
「ティクラー」ってなにかな?って思って調べてみたら、まあ、チョークレバーと同じようなもので、チョークは空気を絞って相対的に混合機を濃くしているのに対して、この「ティクラー」は逆にガソリンを故意に溢れさせて燃料供給量を増やすというストレートなやり方をするものだということでした。
使うほうからいったら効果は同じなんでどっちもチョークでいいんでしょうけど、なにせ一流の技術者ですから、言葉は正確に使わなくちゃいけません。おかげで賢くなっちゃいました。
桁が違うのはどういうことかなあ・・・
それにしてもMB-10というものがあって、MB-1100というものがあって、今出てきたMB-140・・・MB-140(国内用)=MB-1100(輸出用)で年式は一緒ということも考えられますけど、順当に考えると少なくとも年式はMB-10<mb -140<MB-1100となるんでしょうか?
そうなるとMB-10と同じ年齢ということは考えにくいし、愛知機械から農発エンジン部門を買収した1966年から日の本コンパックの1971年あたりまでの生まれ40歳そここそこから46歳という感じになるでしょうか?
あっ!今日も時間切れです。今日は農地水活動にいってきま〜す。
ぐう太さん こんにちは
灯油とガソリンの混合燃料‥
ストーブに入れる事故が起きそうです。
それを避けるため名前の通り青い色なんでしょうね。
アタッチメントの取付けなど
興味深いお話をありがとうございます!
撮り虎様
日の本号 MB-140の記事、懐かしい思いで拝読させて頂きました。
秋田の我が家で昭和49年頃に父が新車購入したのを覚えています。
ガソリン灯油混合エンジンで、メーカー不詳ですが『ハイブルー』という燃料を推奨であったと記憶しています。
後部のPTOは一般的なシャフト及び3点ヒッチではなく、チェーンソーの先端の左右にシャフトが突き出たような形で(もちろんカバーで覆われてますが)そのシャフトに専用ロータリーを左右差し込むようなアタッチメントでした。
また牽引も耕転機用の細いタイプのピン仕様でしたね。
山吹色に赤のボディカラー、後輪泥除けに載ったブーメラン型のウインカーランプ、セルがイカれても紐で手回し始動できるエンジン。
どれも懐かしい思い出です。
自分は小学三年の頃から運転させて貰ってました。