今日は昔のトラクターカタログシリーズと、記事を読んだ方に情報を寄せていただいて、自分の疑問がスカッと解決する『撮りトラ』はおもしろいシリーズのコラボ。ヤンマーYM2210について以前いただいたメールの内容が、今の興味にやっとマッチして少し理解できるようになった・・・というお話です。
この記事に関して当時Iさんという方からメールをいただいていました。詳しくはわかりませんが、ヤンマーの販売に携わっていて、リアルタイムにYM2210Dを触っていた方だと想像しています。
読み返してみると、現在の疑問にぴったり答えていただいていたことに今気が付きました。疑問の答えも疑問が自分事にならないと見つけられないものですね!
答えはそれが疑問になる前から僕が持っていたのです!!
まず、YM2210を年表化
YM2210はヤンマーの社史に年表が載っていました。
ハイパワーシフトに関するメールの内容
以下にIさんのメールを一部引用してみます。
前進3段xバック1段のギヤが常時かみ合い、それぞれに湿式多版(3枚)の油圧作動のクラッチが付いています。
写真の丸ノブでニュートラル(N)から前進(F1)にシフトすると、(F1軸)の油圧クラッチがつながり前進1となります。
(左足のMクラッチは踏まず、ノークラッチでシフト可能)
F2にシフトすると、(F1軸)の油圧がフリーになり、(F2軸)の油圧クラッチが繋がる・・
F1からR1にするのも同様の原理です。
各段はノッチ式になっていて、丸ノブのレバーはスプリングで右方向に引っ張られていて「カチカチ」という感触です。副変速はH型4段+クリープ(C)=5段 合計でF15xR5となります。
副変速のチェンジはMクラッチの操作が必要です。
シンクロとの差異
このことにより、Mクラッチを繋いで(N)でロータリーを回転させ「耕耘が始まってから」(F1)にシフト出来ます。
(耕地の枕地の処理が楽にできる)
ハンマーナイフモアなどは、モアの回転が定格になってから前進スタートが出来ますから他社の追従を許さない名機でした。
Iさんのメールより
これを読むと少しわかったような気になりました。シンクロとの差異の部分、僕には当時のトラクターは作業機がミッションと連動して回るように読めてしまいますが、合っているのでしょうか?
作業機が動作するのとトラクターが走行するのは別にしてほしいような気がしますが、当時のトラクターは走らないと作業機が回らなかった???
また、Iさんこんなことも書かれています。
当時は、ノークラッチで変速可能の国産トラクターはこの機種だけだった。今日、ヤンマーが日本を代表するトラクターメーカーになれたのも、YM2210(1976年)があったからだと思っています。
Iさんのメールより
実際に目にして触った人のお話は説得力がありますし、よりYM2210が「いいトラクターだったんだなぁ」と、身近に感じられます。
IさんのメールにはまだまだYM4ケタについて興味深い事が書かれていますので別に紹介します。お楽しみに!
オマケでYM4ケタ全体妄想年表に書き入れます
せっかくYM2200の年表を書いたので、全体の年表に組み入れてみます。
カタログにはYM1600とYM1900が同列に紹介されていますので兄弟車と考えて、社史に存在していないのですが、同じく「2年間しか存在していなかったのでは?」というように妄想年表も変更しました。
また、YM2200は現時点で赤白ツートンのヤンマーYM4ケタの先頭だったことがわかります。こうやってみるとますます「青ガエル」の特異性が際立ってきます。
たった4匹だけ、しかも3年間という短い間(これはまだ仮説段階ですが)しか存在していなかった・・・そんな風に思えてきます。
今日はこんなところです。また明日!