1966年型式認定三菱乗用耕うん機R105「朝1分の農機考古学」

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もう実機は見られないであろう運輸省型式の若い番号の古い農機を本や雑誌から探している「朝1分の農機考古学」。今朝は1965年三菱重工技報の記事より1966年型式認定の三菱乗用耕うん機R105です。50年代後半の耕運機ブームが一服し、高嶺の花だった乗用トラクターの普及の前に現れたのが乗用耕運機でした。

1965年三菱重工技報の記事です。三菱乗用耕うん機R105型が載っています。
1965年三菱重工技報の記事です。三菱乗用耕うん機R105型が載っています。

農業の機械化は従来の歩行形耕うん機から乗用形へと移行してきたが、いわゆる乗用トラクタでは構造取扱いが全く異なるため,すぐには親しみがたく,その能力も十分に発揮できないかりでなく,高価過ぎて普及はなかなか容易でない。この間げきを縫って、わが国の農業規模にマッチした乗用耕うん機の進出が目立つようになり,当社(名古屋自動車製作所)でもさきに R 101形を発売したが、今回強力でしかも操作がきわめて簡単、安価で農家の乗用化への夢を実現させた乗用耕うん機の決定版として、R105 形を開発した。

1965年三菱重工技報より

ここでも言及しているように、間隙をつく乗用耕耘機・・・乗用トラクターが普及するのは間違いないにしても当時は「高嶺の花」「農家の夢」でその前に安価な乗用トラクターを買ってもらおうという戦略です。初めのうちは耕耘機の尾輪の上に座席をつけた簡単なものに始まってのちに常用トラクターとみまごうばかりの本格的?常用耕耘機が60年代後半に多数生まれました。

ただ、乗用耕耘機は思ったより早かった常用トラクターの普及と、想像ですが農家の「コレジャナイ感」が強かったためにそれほどは売れなかったのだと思います。だって、今ある数がめちゃめちゃ少ないですから。

こちらは記事にあったR101です。まだ残っていたのですね!
一部拡大します。ロータリーは油圧で上げ下げできるのでしょうか?ほとんど普通のトラクターですよね・・・
一部拡大します。ロータリーは油圧で上げ下げできるのでしょうか?ほとんど普通のトラクターですよね・・・安価と言いますけどどのくらい値段が違ったのでしょう。
エンジンはかつらK10T石油発動機を載せていました。10馬力クラスのようです。
エンジンはかつらK10T石油発動機を載せていました。10馬力クラスのようです。
資料によればR105は小型特殊自動車運輸省型式認定番号農522号三菱R105M型となっています。そのすぐ上にもくぼたさんの乗用耕運機が見えています。この辺りは耕運機いっぱい乗用耕運機ポツポツと言ったところです。
資料によればR105は

小型特殊自動車
運輸省型式認定番号 農522号
三菱 R105M型

となっています。そのすぐ上にもくぼたさんの乗用耕運機が見えています。この辺りは耕運機いっぱい乗用耕運機ポツポツと言ったところです。

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』に追記しました

『農機の運輸省型式認定番号一覧表』を固定ページで公開しました。一番上のメニューから入れるようにしています。これから新しく運輸省型式認定番号を発見するたびに追記することにします。

(ほぼ同時に英語版の一覧表も公開しています)← Click here for the English version.

追記:今まで一部の環境ではテキストが読めなかったということがわかったので修正しました。スマホでも読めるようになったと思うのですが、もし読めない場合はコメント欄でもメールでも構いませんので連絡をください。お願いします!

思ったより時間がかかってしまいました。今日はここまでです。それではまた明日!

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