追跡:送付されたCUBAのトラクター写真、どこの、どういうトラクター?

PVアクセスランキング にほんブログ村

僕がトラクター好きということを知っている友達から「キューバで見た」というトラクターの写真が送られてきました。こういうことは結構あるのですが、共産圏のトラクターは難題です。キューバは僕も行ったことがありますが、とにかく古いアメ車(しかしボロボロ)がゴロゴロしているのが印象的でした。それにしても一体どこの、どういうトラクターでしょうか?追跡してみます。

送られてきたのはこの写真

送られてきたのはこの写真です。なかなかイカしています。失われてしまったグリルをフラットバーと何でしょう???ホイールキャップか何か?それと星のマークでデコレーションしています。古いのは間違いない・・・キューバにトラクターを作ることのできる工場はありませんから輸入されたものを大事に使っているのでしょう。1950年代、キューバの共産革命前のものであればアメリカ製でしょうし、それ以降のものであればソビエト製のものと考えられます。
送られてきたのはこの写真です。なかなかイカしています。失われてしまったグリルをフラットバーと何でしょう???ホイールキャップか何か?それと星のマークでデコレーションしています。古いのは間違いない・・・キューバにトラクターを作ることのできる工場はありませんから輸入されたものを大事に使っているのでしょう。1950年代、キューバの共産革命前のものであればアメリカ製でしょうし、それ以降のものであればソビエト製のものと考えられます。
おでこに何か書いてありそうなので拡大します。う〜ん・・・「OM」と書いてありそうですけど、それ以外はよくわかりません。
おでこに何か書いてありそうなので拡大します。う〜ん・・・「OM」と書いてありそうですけど、それ以外はよくわかりません。お!「自由キューバ」レストランの看板が見えますね!

検索してみる

まあ、とにかくあてずっぽうに検索してみます。こういう謎のもの・・・絶対掘り当てたいですよね。今やこの世に存在する工業製品でインターネットに載っていないものはないはずです。

共産圏のトラクターで検索すると似たようなのがありました。昔の共産圏にはレクシアだのジェネストだのスラッガーだのバリエーションはなく、トラクターはトラクター、車は車でした。質実剛健で合理的。ただ選ぶ楽しみとか痒い所に手が届くとかそういうことはなかったでしょうね。
共産圏のトラクターで検索すると似たようなのがありました。昔の共産圏にはレクシアだのジェネストだのスラッガーだのバリエーションはなく、トラクターはトラクター、車は車だったのでしょう。ですからそんなに種類はなく、わりと見つけるのは簡単です。質実剛健で合理的。ただ選ぶ楽しみとか痒い所に手が届くとかそういうことはなかったでしょうね。しかし、いったいこのトラクターは何??
なんと!全く同じ個体のトラクターがネットに上がっています。背景の壁の色も似たようなもので、もしかしたら場所もレストランの前か後ろのような同じところかもしれませんね!
なんと!全く同じ個体のトラクターがネットに上がっています。背景の壁の色も似たようなもので、もしかしたら場所もレストランの前か後ろのような同じところかもしれませんね! あ!奥に見えるのはレストランの看板かもしれません!!!

名前とかメーカーが知りたい

ここまできたら絶対名前とかメーカーとか知りたいです。なんとかならないかなぁ・・・検索を続けます。

さらに検索を続けると、このトラクターはYuMZ-6という名前ではないか?ということがわかってきました。
さらに検索を続けると、少なくとも送ってもらった写真にとてもよく似ているこの写真のトラクターは、旧ソビエトのトラクターでYuMZ-6という名前ということがわかってきました。

キューバのトラクターはYuMZ

送ってもらった写真にとてもよく似ている旧ソビエトのトラクターはYuMZ-6。YuMZが名前なのかブランド名なのよくわからなかったのですが、突っ込んで調べてみるとYuMZの表記はЮМЗなんです!

ビンゴ!!ЮМЗ

おでこに何か書いてありそうなので拡大します。う〜ん・・・「OM」と書いてありそうですけど、それ以外はよくわかりません。
上の方で拡大したおでこの文字・・・キリル文字だから僕にはわからなかったのですがЮМЗって書いてあったんです!!ЮМЗ(キリル文字)=YuMZ(アルファベット表記)ということなのは間違いありません。友人がキューバで見たトラクターはソビエト製のЮМЗ-6だったのです。

ЮМЗ-6はベラルーシ製の4気筒60馬力ディーゼルを搭載したトラクター

さらに調べてみると、ЮМЗ-6(YuMZ-6)はおそらくベラルーシ製の4気筒4940cc60馬力/1750rpmエンジンを搭載したトラクターだったことがわかりました。
さらに調べてみると、ЮМЗ-6(YuMZ-6)はおそらくベラルーシ製の4気筒4940cc60馬力/1750rpmエンジンを搭載したトラクターだったことがわかりました。

1970年頃、ソビエトで作られたYuMZ-6-M(初期型)

結局このトラクターは1970年頃ソビエトで作られたYuMZ-6という60馬力のトラクターで、ごく初期型だということがわかりました。(後期型はカクカクのこれとは似ても似つかない顔とかたち)
結局このトラクターは1970年頃ソビエトで作られたYuMZ-6という60馬力のトラクターで、ごく初期型だということがわかりました。(後期型はカクカクのこれとは似ても似つかない顔とかたち)

YuMZ、ЮМЗはウクライナのことだった!

それにしてもいったいЮМЗってなんでしょう・・・謎は残ります。さらに突っ込むと面白いことがわかりました。どうもうまい言葉が見つかりませんが、向こうの言葉で南部機械製造工場という意味らしいです。

何に対しての南か?それは、北、つまりベラルーシに対しての南、つまりウクライナのことだったのです。おでこに「南部機械製造工場」とマークをつけた、南部機械製造工場-6という機種の初期型(M型)だったわけです。面白いですよね!

ソビエトは徹底的な分業制で、あちこちにいろいろなメーカーが工場を作って様々なブランドを展開するのではなく、多分トラクターといえばベラルーシ、エンジンはミンスクという感じで作っていたと思うんです。

で、もう一つトラクターの工場を作ったところ、ベラルーシに対しての南(現在のウクライナ)ということでYuMZ、ЮМЗということになったわけですね!

ベラルスといえばこれ

以前、日本に輸入されたベラルーシのトラクターを見ていました

この時、ソビエトはメーカーを絞って身内で競争せず、もちろん、メーカー内でも競争しない、徹底した少品種の、ある意味合理的な製造方法を取っているなぁ・・・と思ったものです。これなら常にユーザーが不便で売れ残りもありません。

それにそうすることで他のことができますしね。

当時のソビエトからしたら、発動機メーカーが120社以上あったという日本の昭和など気違い沙汰ですよね・・・「なぜそんなバカなことをするんだ!」と思うでしょう。

・・・いや〜・・・時間がかかりましたけど、今日は面白い旅ができました。友人に感謝です。今日はここまで。それではまた明日!

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“追跡:送付されたCUBAのトラクター写真、どこの、どういうトラクター?” への2件の返信

  1. O.Mさん おはようございます
    お返事遅くなりました

    ご想像の通り、あのトラクターは今のウクライナで作られていた
    南部機械製造YuMZ(ЮМЗ)の6、という名前のトラクターでした
    古臭い形をしていますが、設計が古いだけでそんなに大昔のものではなかったです

  2. こんにちは、キューバで活躍中のトラクターとは珍しいものを送ってもらえましたね。あのあたりだと昔なら革命前のアメリカ製か、革命後はソ連製や東欧(旧東独やチェコなど)が多く、近年だと中国製も入ってきているのではないだろうかと推察します。
    余談ながらソ連や中国は国土が広いため各地にトラクター工場が分散していますが、工場ごとに得意分野やブランド(ネーミングがいかにも共産圏らしい!)があるようで、戦時中は戦車工場としても機能していたところも一部にはありました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。