青い石油、エンヂンを保護しもっとも経済的なニワトリ印の農発用石油「昔の広告」

今日は『農機具国営検査要覧 : 農機具購入の指針として 附・合格機検査成績概要 昭和33年版農林省振興局 編』の中の唯一の広告、ニワトリ印の農発用石油です。

近所のMさんに「農発用に青い石油(ナントカブルーとかなにかカッコいい名前を聞いたかもしれません)があった」と聞いていたので、「これかっ!」と思った次第です。

青い石油、エンヂンを保護しもっとも経済的なニワトリ印の農発用石油とあります。
青い石油、エンヂンを保護しもっとも経済的な・・・ニワトリ印の農発用石油とあります。

にわとり印農発用石油は他と区別するために品質の優秀生徒安定性を現す青色に着色してあります。お求めの際はにわとり印青い石油とご指定ください。

ニワトリ印に一番引っかかりました。力強くもないし速くもない・・・なんで? 強いていえば農家と同じく「朝が早い」ということでしょうか?

ニワトリもそうだけど、売っている会社も・・・

発売元の会社も聞いたことがない会社(あくまでもモノを知らない僕基準)です。スタンダード・ヴァキューム石油株式会社・・・

特にヴァキューム・・・ヴァキューム、ヴァキューム・・・

ま、それはそうとして・・・

結構有名でした。スタンダード・ヴァキューム石油株式会社

結論から言えばこの会社、今のエクソンモービルで有名な会社でした。

しかも、ジョン・ロックフェラーが創設したスタンダード・オイルが、シャーマン法独占禁止法)により分割されたというセブンシスターズの一員という、学校で習ったようなことのオンパレードで「全く実生活と繋がってねえな」と思うのでした。

細かく見るとこんな感じみたいです

とにかく巨大で強欲で疎まれていたのでしょうね。石油を元に様々な方面に手を伸ばすタコとして昔のマンガに描かれています。Wikipediaより。
とにかく巨大で強欲で疎まれていたのでしょうね。石油を元に様々な方面に手を伸ばすタコとして昔のマンガに描かれています。Wikipediaより。

で、解体されてしまった

その1つがセブンシスターズの一員でもあるStandard Oil Company of New York
その1つがセブンシスターズの一員でもあるStandard Oil Company of New York

Standard Oil Company of New Yorkの頭文字を取って、socony(ソコニー)とも呼ばれていたみたいです。

で、そのソコニーとVacuum Oil Company(ヴァキュームオイルカンパニー)が合併します。
で、そのソコニーとVacuum Oil Company(ヴァキュームオイルカンパニー)が合併します。
合併した会社は ソコニー・バキューム (Socony-Vacuum) となりました。1931年のことです。
合併した会社は ソコニー・バキューム (Socony-Vacuum) となりました。1931年のことです。

一方・・・

一方、シャーマン法で解体されてしまった34社の家の中で、ソコニーと同じくセブンシスターズまで登り詰めたのがスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー (Standard Oil Company of New Jersey)
一方、シャーマン法で解体されてしまった34社の中で、ソコニーと同じくセブンシスターズまで登り詰めたのがスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー (Standard Oil Company of New Jersey)

このスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー (Standard Oil Company of New Jersey)とソコニー・バキューム (Socony-Vacuum)が合弁会社を設立します。

それがスタンダードヴァキューム!というわけです。
それがスタンダードヴァキュームです。

このスタンダード・ヴァキューム石油株式会社で昭和33年にニワトリ印の「青い石油」を売っていたってわけですね!

後のモービル石油、さらに現在のエクソンモービルになるわけですけど、馬の向きが逆になっていますね・・・
後のモービル石油、さらに現在のエクソンモービルになるわけですけど、馬の向きが逆になっていますね・・・
独禁法で一度バラバラにされても元が同じ企業ってもう一度一つになろうとするものなのですね。
独禁法で一度バラバラにされても元が同じ企業ってもう一度一つになろうとするものなのですね。The History of the Standard Oil Company: An Infographicというサイトに相関図が載っていました。

何をやってんだか・・・の石油会社の勉強で今日も時間がなくなってしまいました。それではまた明日!

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“青い石油、エンヂンを保護しもっとも経済的なニワトリ印の農発用石油「昔の広告」” への2件の返信

  1. みみずくさん こんにちは
    お返事遅れました
    「ハイブルー」と聞いたのかもしれません
    僕の見た広告は60年は前のものですが、30年前でもまだ必要としていた人がいたとは!
    石油発動機は白灯油では動かなかったのですかねぇ
    ガソリン6も入れて代替ですから、動くはずもないですか・・・
    日の本のトラクターにはガソリンで始動して、エンジンが暖まったら
    コックで石油に切り替えるタイプのものがありましたから
    もしかしたらエンジンが掛かっている状態なら灯油でも回ったかもしれないですね

  2. 青い燃料といえばアブガスですね。サーキット近くのガソリンスタンドで売ってますよ。。。
    というのは冗談で、ハイブルー、あるいはブルーパワーのことでしょうかね。
    30年ほど前、私がガススタでバイトしていた当時にはまだ買い求めに来る人がいまして、
    そこではガソリン6:灯油4のミックス燃料で代替してました。
    知り合いにも石油発動機のついた耕耘機を使っていた人がいますが、さすがに今はトラクターに変わりました。

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