今日は北海道の中古車屋さんで見たヤンマーのYM3000「撮りトラ」です。
ヤンマーYM3000です。ractordata.comによれば1977年〜1978年 二駆のYM3000と四駆のYM3000Dがあるようで、エンジンはヤンマー3T843気筒1.4Lディーゼル33馬力(30馬力なんではないかな・・・と思いますけど)となっています。ミラーがこっちを向いて光っているのが気に入っています。この機体についてはエンジンフードがこの状態ですから顔写真はありません。
二駆のYM3000なのでしょう。グリーンっぽいグレーと赤の塗装はオリジナルが残っているのだと思われます。エンジンフードには何かステッカーが貼ってありますね。
拡大してみます。ミドリ十字を鳥に例えたもの??ナントカトラクタ YANMARと書いてあるのでしょうか・・・きっと安心とか安全とかそんな類いのものなのでしょう。
農研機構のサイトで調べてみると、YM3000は1976年の登録です。
また、ヤンマーの社史『豊穣無限(ヤンマー農機20年のあゆみ)』49pに、こんな記述がありました。
そして50年代にはいり、本格的なトラクタ時代を迎えるとともに、それまでの13〜25馬力クラスの下に「YM1100形」(11馬力)を、また高馬力のものでは51年から「YM3000形」(30馬力)、「YM4500形」(45馬力)とシリーズを拡大したが、このあと、さらに70馬力クラスまで商品構成を拡大し、あらゆる階層の需要に対応できるようにすることとしている。
とあり、YM3000は昭和51年、1976年生まれで30馬力というのは間違いのないところのようですね。
ヤンマーYM3000
タンクキャップはプラスチック製ですかね・・・何を撮ったのかよくわからない写真です。エンジンは3気筒らしいことは何となくわかりますね。乾式のフィルターが入っていそうなエアクリーナーボックスがかわいいです。
ヤンマーYM3000
日立製のセルモーター。TOKYO JAPANと書いてあるのが古い感じがします。
ヤンマーYM3000
メーターが撮りたかったのでしょう。でも、ライトスイッチだけやけにシャープに写っています。
ヤンマーYM3000
50年近く前の機体にしては程度がいいです。写真はこれだけ・・・顔が見えないのは寂しいなあ・・・
というわけでネットでYM3000の写真を探してきました。こんな顔なんですね。顔が白い・・・
なーんだ。ヤンマーのサイト『画像で振り返るトラクターの半世紀 誌上「ヤンマー 赤いトラクター展」』にも写真が載ってました。1976年 YM3000
市場要望を受けて、騒音、振動を低減した3気筒エンジンを搭載。
だそうです。困ったような顔をしたトラクターですね。
1970年代は「白い顔」が流行ったのか?
赤いボディに白いグリル・・・真っ先に思い浮かんだのはシバウラです。こちらは土の館で見たシバウラS1000。ちょっと古めの70年代前半のものですが、四角い顔に白いグリルがはまっている構造は同じです。
同じく70年代前半から中盤のFORD1000。1973年〜1976年、シバウラ製2気筒1 .3Lディーゼルで25馬力/2500rpmだそうです。同じメーカーが作っているだけに、色は違えど四角い顔にグリル。OEMを考えた時にOEM先の意向でデザインを変更しやすい・・・等ということがあったのかもしれません。
「四角い顔にグリル」から少し離れてしまいますが、FORD2000になるとこんな感じです。
「四角い顔にグリル」で言えばこれも外せません。ISEKI TL2300F 「耕太」です。安全鑑定のデータその他によれば1979年〜1985年製造。世代的にはちょっと若いですが共通点はあります。
これなんかずいぶんYM3000に感じが似てます。ヰセキTL3200F。農研機構の登録では1980年と、これも少し新しい・・・
三菱70年代の四角いヤツと言えばこれ。やっぱりグリルは別体になってますよね。正面から見る限りYM3000と共通の雰囲気があります。
一方70年代のクボタは・・・
70年代前半はクボタM4000です。全然他社と雰囲気が違います。
そしてみなさんおなじみオレンジのL型を経てYM3000とほぼ同じ世代は、クボタL2202DTです。農研機構の登録が1977年、1978年のカタログによればエンジンはD1302型水冷3気筒1299ccディーゼル20馬力/2500rpmとなっています。
こうやって見てくると70年代は、トラクターのアイコンを比較的忠実に守ったヰセキ、ヤンマー、シバウラ。
クボタはちょっとチャレンジングというか、古くはフィアット、そしてヒットしたL形の流れを汲み、独自路線。
そして両者の中間くらいのスタンスの三菱・・・という印象でしょうか・・・
今日はこんなところです。また明日!
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