おはようございます。サポート側が震災対策でかなり抜けてしまい、人手不足のHTDE(日高2DAYSエンデューロ)から帰ってきました。
地震発生から1週間というタイミングと、海外からお客様を呼んでいたり、参加を楽しみにしているエントラントがいるという間で、中止するにしても開催するにしても理由があるわけで、判断は相当難しかったと思います。
僕も「行ってきまーす!」と大手を振れないようなもやもやした気分でしたが、中途半端な気持ではケガをしてしまうので、現場では他のことは考えず、与えられた仕事をとにかくこなす・・・というだけでした。
スタッフも参加者も同じような気持だったのでしょう。感触としては「やっぱりやらないほうが良かった」とはならず、「正解はないよね」ぐらいに納まったのではないか? と、思っています。
長い前置きはこれくらいにして、今日は今回北海道で見た(前回の分もまだまだ終っていないけれど)古いシバウラのトラクター「撮りトラ」です。少し今まで見たものと形が違うので、合わせて流れを頭の体操的に考えてみました。
スガノ農機「土の館」の機体はAT5ではないような気がする・・・
『残り物の写真・・・芝浦ガーデントラクタ「撮りトラ」』の記事からこの機体のキャプションを引用します。
シバウラガーデントラクタ
1955年(昭和30) 石川島芝浦機械㈱ 製 (日本)
AT-5型 9馬力 空冷エンジン搭載1955年(昭和30) 本間は芝浦三輪トラクタを使用、のち国産四輪トラクタの発売でいち早く入れ替える。
80万円で購入。水田・酪農に有効に働いた。
25年使用後は、自家保存していた。同型の全道での導入は92台。
SHIBAURA GARDEN TRACTOR
YEAR: 1955(Showa 30) Manufacturer: Ishikawajima Shibaura (Japan)
Model: AT-5 Output: 9ps Engine: Air-cooledIn 1955(Showa 30)Mr.Honma was using a Shibaura three-wheelfe tractor.Upon the release of the 4-wheeled tractor he was one of the first to make the change over. He purchased this tractor for 8000,000 Yen. It perfonrmed well in all applications in the rice paddies and in the fields. After using this tractor fo 25 years, he continued to preserve its condition at his house.
Duaring production, 92 of this model were purchased in Hokkaido.
沿革からは昭和25年もしくは昭和26年に三輪の乗用トラクターが完成、昭和34年に四輪の乗用トラクターが完成ということがわかります。
となると土の館のキャプションの「1955年(昭和30) 本間は芝浦三輪トラクタを使用、のち国産四輪トラクタの発売でいち早く入れ替える。」部分の意味あいは、
昭和30年に本間さんは三輪の乗用トラクターAT-5を購入し、その後昭和34年に完成した四輪の乗用トラクター(形式名不明)に入れ替えた・・・ということではないでしょうか?
というわけで、この土の館のシバウラ四輪乗用トラクターはAT-5とは違うのではないか?という仮説です。
AT-5の前にはAT-3があった・・・
国産トラクタ第一号
1952年(昭和27)シバウラガーデントラクタ
AT-3 6馬力 石川島芝浦機械㈱ 製・日本
価格:57万円・・・当時の中規模農家の1年の販売高と同じほど。
初年度 北海道に数台が販売される。馬の2倍ほどの能率が上がり
付近の農家が驚いていたという。2年後に四輪トラクタになる。
右側の写真のキャプションには・・・
2001年(平成13)トラクタ導入50周年「世界のクラッシックトラクタ博」で40年前の苦労した農作業をハンドルでそのころを回想している玉置さん。
とあります。シバウラの沿革ではAT-5が国産初の乗用トラクターとなっていますが、見た目や型番から言ってこちらのAT-3が一番先なのは間違いないでしょう。
シバウラの沿革とAT-3、AT-5とされているもののキャプションに矛盾があり、混乱しますが、強制的に並べるとすれば・・・
時間がなくなってしまいました。今日はここまでです。続きはまた明日!