今日はhokkaidoujinさんに連れて行ってもらった私設博物館で見た、SAME minitauro60「撮りトラ」です。
前方に張り出したオデコ。逆スラントを段付きで更に強調した挑戦的なスタイル。SAME minitauro60です。tractordata.comによればminitauro60は1972年から1984年にかけて製造され、56馬力の(他のサイトでは60馬力とも・・・表記からも60馬力のほうがそれらしいですね)SAME 3.1L 3-cyl diesel 56馬力/2200rpmとなっています。
キャプションが付いています。これには・・・
MINITAURO60
SAME(サメ)
イタリア製 60馬力
昭和41年札幌井沢組が10台輸入して、札幌北海自動車が販売する。現在道内では数台しかない。
とあります。「昭和41年札幌井沢組が10台輸入して、札幌北海自動車が販売する。」このような由来というか縁起が書かれていると、ぐっとトラクターの方からこちらへ寄ってくるような気がしてすごくいいです。
昭和41年というと1966年ということになり、tractordata.comの記述とのずれがありますが、Wikipediaなどを見てもMinitauro 55が1969年ですから、少なくとも70年代には突入していたかな・・・という雰囲気でした。
SAMEは1927年に創業されたイタリアの会社で、現在はドイツファールと一緒になって、SAME Deutz-Fahrという名前になっているみたいです。
ひょー! かっちょええー。違和感なく景色にトラクターが溶け込んでますね!
1959年にはこんなカッコイイの作ってたみたいです。SAME240DT
全体はこんな感じ。顔から想像するとスリムな感じでしたが、実際はかなりマッチョ。クボタカラーだしDTっていう表記も4WDを表していたりして・・・
SAMETTO120DT SAMETTOだから小さいSAMEとかの意味なんでしょうね。これもクボタ色でDTで4WD。
これは逆に僕の見たMinitauroと同じくらいの年代のもの。SAME Leopard 90というらしい。SAMEのトラクターは昔の神々の名前だったり、こういった肉食獣の名前だったりとカッコいい名前ばっかり。
あのかわいらしかったSAME240DTやSAMETTO1020DTが、どうしてこんな逆三角形のカマキリみたいになっちゃうのか不思議です。でも、他のトラクターメーカーも同じように変わっているのを見ると、世の中の流れなんだろうな・・・と想像できます。丸目なのに四角いフチが付いているのも、これから角目になっていく過渡期の表現なのかも。
同じような時期のFIATとも雰囲気は似通っている
FIAT640です。逆スラント角目のトラクターです。
農研機構の登録を調べてみるとクボタや大倉商事(+大倉商事株式会社大阪支店)で売っていたようで、フィアット640は1976年にフィアット640DTがクボタにより登録されています。1970年に入って四角い流れが始まり、70年代中続いた感じですね。
FIATもDTがつくと4WDになっていたようなので、下回りのグリーングレー?とボディの柿色はイタリア車のお約束だったのかもしれません。
つんのめってうまくまとめられませんでした。今日はこれでおしまいです。また明日!
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