部品はルートが違う感じ。井関ZETOR3011・・・「撮りトラ」

今日は「撮りトラ」。スガノ農機「土の館」で見た、井関農機株式会社が輸入販売していたチェコスロバキア製ZETOR3011続きです。

元社会主義国(今も??)だけあって、部品メーカーもまったく仕入れルートが違う感じでおもしろいです。

井関ZETOR3011 1968年
井関ZETOR3011 1968年

井関ZETOR3011
 
 

各所がしっかりしていて高そうです。共産圏?の部品メーカーも・・・

井関ZETOR3011 37馬力 ハンドルなんて白く細く素敵な曲線をまとっています。
井関ZETOR3011 37馬力 ハンドルなんて白く細く素敵な曲線をまとっています。
井関ZETOR3011 37馬力
メーターもボンネットフードの形に合わせて逆三角形。
井関ZETOR3011 37馬力
メーカー名を拡大してみると・・・PALとだけ。

JAWA(ヤワ)

いろいろ調べてみると、チェコスロバキアの会社でPALというメーカーがあったみたいで(現在もあるのかはわかりませんが)当時のバイクなどにも付いていたようです。真ん中にPALの文字が見えますね? これはJAWA(ヤワ)という、チェコのバイクに付いていたものらしいです。
いろいろ調べてみると、チェコスロバキアの会社でPALというメーカーがあったみたいで(現在もあるのかはわかりませんが)当時のバイクなどにも付いていたようです。真ん中にPALの文字が見えますね? これはJAWA(ヤワ)という、チェコのバイクに付いていたものらしいです。
これはヤワの250ccのエンデューロバイクです。
これはヤワの250ccのエンデューロバイクです。

1961年の6DAYSというエンデューロ競技→6日に渡って、マシンと人間の耐久性をオフロードに於いて競う競技(マシンは6日目の最後までその性能をフルに発揮できることを要求され、人間はその性能を引き出す技術と体力、そして性能を維持する整備能力を問われる)で、使われたものみたいです。

レーサーということなのでしょうが、「うつくしい」という印象が一番先に来ますね・・・オフロードを走るように見えません。

銘板

井関ZETOR3011 37馬力
メーターの脇に銘板が見えます。
井関ZETOR3011 37馬力
ゼトルじゃなくてゼトアなんですね。形式もTZ-3011とあります。エンジンは2350ccで37馬力を2000回転で発生させるみたいです。

インジェクション

噴射ポンプです。3気筒ディーゼル2350ccということですね。
噴射ポンプです。3気筒ディーゼル2350ccということですね。
井関ZETOR3011
銘板が見えるので拡大してみます。MOTORPAL・・・PALズキです。こういうものが見えるということは、再塗装などをしていないオリジナルということなのでしょうか・・・
MOTORPALは今も会社が存続しているみたいで、WEBページも見つける事ができます。http://www.motorpal.cz/
MOTORPALは今も会社が存続しているみたいで、WEBページも見つける事ができます。http://www.motorpal.cz/
ロゴも当時と同じものを使っています。今も最新式のZETORに部品を供給しているのでしょうね。
ロゴも当時と同じものを使っています。今も最新式のZETORに部品を供給しているのでしょうね。
ZETORに戻ります。
ZETORに戻ります。
フェンダーの上のウインカー。なかなかカッコいいです。チェコ製まではわかったのですが、メーカー名は判読できず。
フェンダーの上のウインカー。なかなかカッコいいです。チェコ製まではわかったのですが、メーカー名は判読できず。
井関農機ZETOR3011 37馬力
ZETORの後ろ部分。程度がいいです。
後ろの作業灯。
後ろの作業灯。
これは後付けなのでしょう。ISHIKAWAの文字が見えます。
これは後付けなのでしょう。ISHIKAWAの文字が見えます。

ISHIKAWAは『イセキTS2810「撮りトラ」その2』でも見つけました。2例目です。ただ、日本のどのメーカーにあたるのかはいまだ不明です。

調べると気持よくいろいろなものが繋がるときもあれば、まったく求めるものが見つからなくてガッカリすることもあります。井関ZETOR3011はこれでおしまいです。

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“部品はルートが違う感じ。井関ZETOR3011・・・「撮りトラ」” への6件の返信

  1. 山葵さん おはようございます

    ZETOR、シンプルな見かけによらずゴージャスな装備がついているんですね!
    オーバークール防止スクリーン巻き上げの鍵穴ですか・・・
    僕はメインキーが入るには残念な形状だなぁ、と、思っていたんです

    それにしても究極の選択、「もし、無人島に一台トラクターを持っていくとしたら」(その一台を選んだ理由を述べよ)
    このお題、おもしろいですね!
    人によって色々興味深い答えが出てくると思います

    トラクターは仕事の相棒であり、中には毎日いっしょという人もいるでしょうから
    結婚観や人生観などにも繋がっちゃうかもしれないディープな質問かもしれません

  2. プロジェクターシアターのロール巻上げ式スクリーンと似たようなものでラジエターの正面を
    塞いで冷えすぎを防ぐものです。世界中に輸出したりノックダウンされた機械なので
    幅広い外気温に対応させるため余裕ある能力の大型ラジエターを乗せていたと思われます

    ブレーキは自動車と同じ水圧式で通常のブレーキフルードで動作します
    内拡式ドラムなので女性の脚力でも最高速からロックできる強力なブレーキでした
    ただし調整やメンテナンスをしないということを全く利いてくれません
    しかも非常にめんどくさい。一般的な農家が自分でメンテをするには覚悟が必要でした

    変速機が調子悪かったり、金属以外の材質が微妙だったりします

    無人島の開拓に一台だけトラクターを持っていくなら
    潤沢な工具と材料と油脂類を持っていける条件でゼトアを即決で持って行きたいですね!

  3. 山葵さん こんにちは

    鍵穴はラジエタースクリーンのチェンを任意の位置に固定するものです

    チェン・・・ラジエターのスクリーン・・・なんでしょう?

    それにしても、立て板に水でZETORのすばらしさを聞くと何だかすごく欲しくなってきますね
    すごい才能です 山葵さんがカタログを作ったら売れます!

  4. 発動機のシャチさん こんにちは

    TBシリーズにもこの作業灯が使われているんですね!
    他にもないかどうか探してみます!

  5. イセキの名版の右側の鍵穴はラジエタースクリーンのチェンを任意の位置に固定するものです
    メーター下の中央右よりのT型レバーはデコンプのノブとなってます。
    ショボいバッテリーでも寒冷地でも始動しやすい構造となってます。
    噴射ポンプ左側の24ミリくらいのナット当り面に小さなポッチが付いていまして
    始動前にスロットルを全開にしてポッチを押すと噴射量が最大になります
    この状態でデコンプを引いてセルモータを回転させて、燃焼室に適度な油膜と潤滑をさせて
    勢いが付いたころデコンプを戻せばかなりの寒さでも始動できますよ!

    噴射ポンプの左ギアボックスにはオプションでコンプレッサーが取り付けられます
    クラッチだけの制御でただ空気を吐き出すだけなのですが、自力でタイヤの空気や
    エアサスシートのゴムボールを膨らませることができて頼りになります
    空気タンクをオプションでつければエア工具も使えたと思います

    水温計はブルドンになっていて電気と関係なく指示されます
    夜光塗料が塗ってあるので夜間でも確認しやすかった記憶が・・・古くなると消えますが。
    左のメーターはおそらく油圧圧力計と思われますが油圧ラインには繋がっていません
    電気で油圧警告ランプが灯るので必要ないと思われます
    燃料メータがありませんので、空気を吸わせると面倒なことになります
    レギュレーターはテスラ社と書いてありました、ポーランド製と思われます
    このトラクターはPTOが回っていないと油圧を発生しないので厄介です
    7シリーズからはライブ油圧となっています。エンジンの性能は素晴らしいです。

  6. 後ろの作業灯はTBシリーズの物ですね。
    恐らくイセキが後付けして販売していたんでしょうね。

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