今日は北海道上富良野町にあるスガノ農機の『「土の館」 土と犂の博物館』で見た、コンパクトな四駆のシバウラトラクターS1000-0「撮りトラ」です。

シバウラS1000-0 オデコが前にせり出した形といい、スリットの広さといい、FORD2000にそっくりです。でも、こっちのほうが、よりスクエアな形かな・・・

こちらはFORD2000・・・感じが似てるでしょ? このフォードはENFO(イギリスフォード)ではなく、アメリカ製で、エンジンはガソリン、ディーゼルともに2.6Lの3気筒(この機体は・・・ガソリンなのかなあ)馬力は34馬力とか36馬力とか色々記述は見受けられます。
興味のある方は見比べてみてください
FORD2000その1・・・「撮りトラ」
FORD2000その2・・・「撮りトラ」

今回はちゃんとキャプションも撮っています。
機種名:シバウラトラクタ
形式・仕様:S100型 20馬力 四輪駆動
製造社・国:石川島芝浦キカイ㈱ 日本
製造年度:1973(昭和48)年ころ
使用経過:東川町清野機械店で保存していたもの。経過は不明。
2駆99.9%の時代、四輪駆動タイプで国産初期のもの。水田の代かきに長年使用していたようである。
2駆99.9%と数字を自信を持って出しているところがここのキャプションぽくていいです! 見た時はあまり気にしていませんでしたが、確かに昔ですから四駆は少なかったですよね。小さなボディに本格装備がギュッと詰まった感じがシバウラらしくて好きです。
S100型 20馬力??? そして-(ハイフン)0(ゼロ?)

ボディのサイドにはS1000-0とあります。-(ハイフン)0(ゼロ?)とは珍しい型番の表現・・・

銘板にはどうかいてあるのでしょう・・・

拡大してみます。シバウラホイールトラクタ 車両形式はS100 ステッカーと形式が1ケタちがうのはよくあります。その下には機関出力21PSとあります。
あーーーー! S1000だからてっきり10馬力だと思っていました。そう思うのは僕だけではないみたいで、海外のサイトなんかでは10馬力と表示されているところが多いです。シバウラS1000の形式はS100で、馬力は10馬力でも、キャプションにある20馬力でもなく、21PSだった!

WEBで見つけた写真。こちらはS1000のみの表示です。こちらは二輪駆動のようですから、もしかしたら-(ハイフン)0(ゼロ?)は四輪駆動の表現なのかもしれませんね。

この顔は好きです。僕の頭の中では小型トラクターの目の位置は上にあって、大型になるにつれ下に移っていく・・・という法則があったのですが、シバウラも前述のFORD2000も思い切り下に目がありますねえ・・・
そういえばお兄さんたちは目が上にあるよ?

↑シバウラ1504B

SD1540Bに比べて目は同じ大きさなのに体がでかい! 大人になったSD1540Bという感じです。ロボットっぽくも見えます。

小型トラクターによく見かける、いきなり撃たれそうな腰だめマフラー。調べたら「腰撓め」って書くんですって!初めて知りました。ため、とか、たわめ、とか、いため、と読むそうです。ということはタメがないとか、タメを作るは、「撓めがない」「撓めを作る」なんですねえ・・・

センターからちょっとずらしたエンブレムがいい感じです。

ヘッドライトはスタンレー。

二輪駆動も四輪駆動もこういう角度から見ている分には、そんなに余計な機器も見えないし、簡単に作れちゃいそうな感じがしますけど・・・でも当時は少なかったわけですから、技術的問題が立ちふさがっていたんですよね・・・

噴射ポンプからすると2気筒。上からペンキを塗ってしまったらしく、メーカーはわからず。

何かの油圧操作レバーと油圧取り出し口が見えます。なかなかゴージャスな装備です。ウインカーは・・・

拡大したら今仙電機でした!

このあたりもカッコいいなあ

日本語と英語表記のバランスもなかなかGOOD
小さいのから大きいの、古いのから少し古いの・・・シバウラはどのトラクターもカッコいいのに、どうしてなくなっちゃったんでしょう・・・
上の記事とゆるく関連しているほかの記事:
2015年5月11日 8:25 AM |
カテゴリー:スガノ農機「土の館」トラクタ博物館, 農業機械 |
コメント(10)
確かこのシリーズのシバウラトラクターとフォードトラクターは親戚みたいな感じだったような気が……(OEMだったかな?…)
2015年5月11日 8:43 PM |
佐々木太雅
佐々木太雅さん おはようございます
似ているけれども双子という感じでもないし、見ようによっては全く違うものにも見える・・・
親戚!ピッタリの言葉ですね!
2015年5月12日 9:15 AM |
nora
カッコいいですね~
最後の文字は0(ゼロ)ではなくDです。
Dが着くと四駆です。
馬力と型式良くわからんですね~
S700(15ps) S1000(21ps) S1500(25ps)
何のつながりがあるのでしょうね?
家の近くにもS700-Dが現役でいますよ~
すごくきれいで、ほとんど錆がないですよ!
2015年5月11日 10:34 PM |
発動機のシャチ
発動機のシャチさん おはようございます
最後の文字は0(ゼロ)ではなくDです。
Dが着くと四駆です。
シバウラはカッコいいですよね!
それにしても、S1000-Dだったんですか!
ゼロとDにほとんど差がない、なんと不親切なサイドのロゴでなのしょう
僕は作業機の「何とか-0S」という表記(何回説明してもらっても頭に入ってきていません)
があるので、それに類したものかな・・・なんて勝手に思っていました
2015年5月12日 9:19 AM |
nora
http://www.ihi-shibaura.com/english/product/tractor/
いまは国内へのOEMを除くとシバウラトラクターとしては海外向けしかないのがさみしいですね
どうやら海外ではCASEのOEMもやってるようですが。
生き残る上でのたくましくも潔い選択なのですが、現在国内で看板掲げてやってるメーカーとの違いってなんなんでしょうね。
興味深いです。
2015年5月11日 11:22 PM |
774
774さん おはようございます
わあ!まだつくっていたのですね!
僕はてっきりなくなってしまったのだと思っていました
お顔や姿は歳を経たせいか、少しふっくらとした印象を持ちますけど
ロゴマークも、色も、ラインなど、全体の雰囲気も昔のままです
「日本で売るのはヤメちゃえ」というのは
日本ではあまり売れなくても、海外で絶大な人気だとかなんでしょうか・・・
2015年5月12日 9:37 AM |
nora
D(ディー)なのか0(ゼロ)なのかカタログで確認したところ…よく分かりませんでした(爆)
カタログによってはO(オー)にも見えます…。
ちなみにもう少し後のモデルだと、Dが付くと変速段数が違うようです。(例:SD2200…前進12段、後進4段、SD2200D…前進24段、後進8段)
Sシリーズは型式名から馬力を読み取ることは不可能です(笑)1つ上のS1500は実は2型式あって馬力が異なります!(S1500…2気筒25馬力、S1500D…4気筒28馬力)
もう1つ上のS30Dってヤツは30馬力じゃなくて37馬力だったり…(笑)
国産初のターボ搭載のトラクターや、国産最大級の105馬力のトラクターを初めて作ったのもシバウラだったはず…(間違ってたらごめんなさい…)
国内市場から消えてしまったのは非常に残念です。
2015年5月13日 12:41 AM |
トラクター狂
トラクター狂さん おはようございます
D(ディー)なのか0(ゼロ)なのかカタログで確認したところ…よく分かりませんでした(爆)
カタログによってはO(オー)にも見えます…。
排気量や商品名で消費者を混乱に陥れるシバウラトラクタ!
このメーカーは我が道を行っているののでしょう
国内市場から消えてしまったのは「やりたくなかったから」に違いありません!
2015年5月13日 9:18 AM |
nora
こんにちは。
noraさん,IHIシバウラはヤンマーのOEM以外に自社製を国内でも売ってるみたいですよ。今も。
ただ,ゴルフ場の芝生管理やグラウンド整備用のカテゴリーでの販売なので,
タイヤもターフ用ですし,同社HPでトラクターカテゴリーには出てきません。
↓ こちらに掲載されてます。
http://www.ihi-shibaura.com/green/product/tractor/
2015年5月13日 1:01 PM |
おじま
おじまさん おはようございます
情報ありがとうございます
ゴルフ場用に特化していたんですね・・・さすが
それにしてもなんだかすごく生っぽい感じに、見慣れた顔がくっついたものがいくつかありますね
エコトラってシバウラでつくっていたのでしょうか・・・
2015年5月14日 8:17 AM |
nora
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