世界で売れたチェコ生まれ。Zetor(ゼトル)トラクタ 2011←たぶん「撮り虎」

鉃道を撮る撮り鉄があるならトラクターを撮る「撮りトラ」、永続キャンペーン中です。

Zetor(ゼトル)2011として話を進めてしまいます。Zetor(ゼトル)2011の生産は1963年から1967年まで行われ、その1.6リッター2気筒ディーゼルエンジンは25馬力を発生。前進10段後進2段のトランスミッションを持っていました。
OPさんに送っていただいた写真。見たことのないトラクターです。ちょっとFIATみたいな流麗な機体。とんがり鼻の先にあるマークも素敵です。金色の機械部分にオレンジのカバー。組み合せも色々です。

ZELT?筆記体は厄介だなあ・・・

またまたOPさんの写真シリーズです。当然ながら見たことのないトラクターです。手がかりを探していると・・・

拡大すると機種名、もしくはメーカー名らしいものが・・・
拡大すると機種名、もしくはメーカー名らしいものが・・・

あった!会社名だきっと「Zetor」

初めのうちはZELTだと思っていたのですが、出てこないので色々と打ち変えているうちにサジェスチョンで「Zetor」と出てきました。意外と有名なのかも!

このマークが書いてあるんだ!「Zetor」その後に機種名が続いているのでしょう。
このマークが書いてあるんだ!「Zetor」その後に機種名が続いているのでしょう。

Zetor(ゼトルって読んじゃいますね!読み方がわからないので)はトラクターブランド名、もしくはトラクター製造会社で、自動車メーカーである チェコのZbrojovka Brnoという会社の頭文字の「Zet」とトラクターの最後の二文字「or」を合わせた造語みたいです。(こういうネーミングはよくあります)

調べてみると先進的装備をいち早く取り入れる大きな会社みたいです

テキトーに雰囲気で訳しちゃいますね!

Zetor(ゼトル)は1946年以来、アメリカを含む世界80カ国で110万台以上のトラクターを生産しています。

初期のZetor(ゼトル)は、機械式燃料噴射装置を持つ4サイクルディーゼルエンジンを搭載し、その先進性と、その価格と耐久性で世界中で人気を博しました。

四輪駆動もいち早く商品化し、キャビンの空調、そしてサスペンションなど、快適装備にも力を入れていました。

1958年には、異なるモデルが共通の部品を使用する統一生産方式をとり、需要増にすばやく対応できる小回りにも繋がっていました。

1960年代にはインドやイラクでライセンスを与え現地生産も始めます。

「なんとかマチック」もいち早く導入

「Zetormatic」(ファーガソンシステムみたいなものでしょうか?)Zetor油圧システムは特に画期的です。

インプルメントの荷重のほとんどを引き受ける部分に油圧シリンダーを使い、鋤の深さのより大きな制御を可能にして、特に丘陵地帯での燃費軽減に寄与しました。

これは1960年代の大規模農業に対処するために「Zetormatic II 」にアップデートされました。(機械式だと「システム」油圧制御だと「マチック」になるのでしょうか?)

1970年代後期、このトラクターの特徴は広々とした運転席でした。犬?それとも妻?を乗(載)せるセカンドシートまで完備していたのです。

また、一部モデルではトレーラー用コンプレッサーとエアブレーキライン付のものがあったり、独立したシリンダーを持つ多気筒エンジンのラインナップも持っていました。

OEMや提携で各国にトラクターを供給

1993-1998年、Zetor(ゼトル)は一部地域でジョンディアへOEMでトラクターを提供しています。(Jhon Deere 2000/2100/2300/2400/2700/2800/2900)

1996年、ジョンディア2400
1996年、ジョンディア2400
Zetor 7340 Major 確かにジョンディアとおなじですねえ・・・
Zetor 7340 Major 確かにジョンディアとおなじですねえ・・・

現役バリバリ

フェイスブックページありました
フェイスブックページありました

2009年には世界的な不況により窮地に追い込まれ、大幅に生産量を落としたようですが、現在はスロバキアのHTCカンパニー傘下で生産を続けているようです。

Zetorフェイスブックページより・・・最新式巨大トラクタ
Zetorフェイスブックページより・・・最新式巨大トラクタ
Zetorフェイスブックページより・・・ウエイトの枚数がすごい
Zetorフェイスブックページより・・・ウエイトの枚数がすごい
Zetorフェイスブックページより・・・目もたくさん。クモ系です。
Zetorフェイスブックページより・・・目もたくさん。クモ系です。
あちらのトラクターはどうもこういうイメージが強い。「長靴と美女」
あちらのトラクターはどうもこういうイメージが強い。「長靴と美女」
同じくフェイスブックページより カレンダーです。もう少しニコやかにできないものでしょうか? ここには載せられませんが、同じ構図の「トップレスバージョン」も発見しました。すごいこと考えるなあ・・・
同じくフェイスブックページより カレンダーです。もう少しニコやかにできないものでしょうか? ここには載せられませんが、同じ構図の「トップレスバージョン」も発見しました。すごいこと考えるなあ・・・

脱線しました・・・本題に戻ります

OPさんの写真はどんなトラクターなのか? というところへ戻ります。

Zetor(ゼトル)2011として話を進めてしまいます。Zetor(ゼトル)2011の生産は1963年から1967年まで行われ、その1.6リッター2気筒ディーゼルエンジンは25馬力を発生。前進10段後進2段のトランスミッションを持っていました。
カタログみたいです。このあたりに大変近い
Zetor(ゼトル)3011 ちょっと顔がスリムじゃないから違うかなあ・・・
Zetor(ゼトル)3011 ちょっと顔がスリムじゃないから違うかなあ・・・
Zetor(ゼトル)3045
Zetor(ゼトル)3045 こんなにグラマラスには見えないなあ・・・写真写りの問題なのか・・・
Zetor(ゼトル)ディーゼル440 こんな鼻のとんがったサメみたいなイメージ
Zetor(ゼトル)ディーゼル440 こんな鼻のとんがったサメみたいなイメージ
Zetor(ゼトル)2023 クローラトラクタですけど、まあこんなイメージです。
Zetor(ゼトル)2023 クローラトラクタですけど、まあこんなイメージです。

Zetor(ゼトル)2011として話を進めてしまいます。

Zetor(ゼトル)2011 こんなところで手を打ちましょう。
Zetor(ゼトル)2011 こんなところで手を打ちましょう。
色が違ったのでここへんで・・・Zetor2011
色が違ったのでここへんで・・・Zetor2011

Zetor(ゼトル)2011として話を進めてしまいます。Zetor(ゼトル)2011の生産は1963年から1967年まで行われ、その1.6リッター2気筒ディーゼルエンジンは25馬力を発生。前進10段後進2段のトランスミッションを持っていました。

拡大すると機種名、もしくはメーカー名らしいものが・・・
拡大すると機種名、もしくはメーカー名らしいものが・・・
ネットで見つけた写真です。プレートはこんな暖かい手描き風のレタリングになっていました。電装探偵団はヘッドライトが「WiMET」ウインカーなどが「AUTO SPARIC」と書かれているような気がしますが、見つかりませんでした。
ネットで見つけた写真です。プレートはこんな暖かい手描き風のレタリングになっていました。電装探偵団はヘッドライトが「WiMET」ウインカーなどが「AUTO SPARIC」か「AUTO SPARK」と書かれているような気がしますが、見つかりませんでした。
Zetor2011 plate logo mark
つまり半分見えていた拡大写真はこのようなプレートになっているのではないか?ということです。
鼻先の丸いマークはZをあしらったもの
鼻先の丸いマークはZをあしらったもの

どうしてZetor?

1963年〜1967年といえばクボタで言えばL13Gなど1960年にクボタトラクタ第一号ができてからいくらも経っていないし、ヤンマーだと1968年がYM273あたり・・・もしかしたら大規模農業には全然合っていなかったのかもしれません。

きっと、「必要だったから」と、部品供給や故障のリスクに開拓者精神で向き合ったのでしょう。また、北海道の機械屋さんもきっとメーカー側に開拓者精神で渡り合い、修理も知恵と工夫でこなしたのだと思います。

チェコで生まれスロバキアで育った、Zetor(ゼトル)トラクタ。開拓地のある所はこういう「どこのメーカーなのだろう?」というようなトラクターがたくさんあるに違いありません。

上の記事とゆるく関連しているほかの記事:

“世界で売れたチェコ生まれ。Zetor(ゼトル)トラクタ 2011←たぶん「撮り虎」” への4件の返信

  1. bokusoubatakeさんこんにちは
    10台もゼトアを買ったのですか!!!
    農家をやめたそうですけど、
    お嫁に行ったトラクターの何台かはいまも活躍しているかもしれませんね!
    「買ったばかりの機械が壊れた」という話を聞くより
    このようなお話の方が楽しいですね
    ありがとうございます

  2. 初めまして。
    我が家でも使っていました。チェコ製のゼトアトラクター(井関の世商品名)ですね。
    3511(37馬力)、4712(50馬力くらい)、6711(70馬力くらい)、8011(80馬力)など、延べ10台くらい買いました。ほとんどが中古ですが。
    8011は1980年代頃のトラクターですが、シートはエアクッション、キャビンはフルフローティング、ミッションは主変速は4速ですが、マルチ機構というのがあり、レバー一本で一速原則できました。
    戦中は戦車のエンジンや機関銃が世界的に有名でしたが、噂によるとドイツのポルシェのトラクターの技術者が流れてきてトラクターの性能が向上したとかしないとか。
    PTOが逆転したり、ドラフト機構がロアリンク式だったり。
    部品がなくて苦労しましたが、農家を辞めるまで大活躍でした。

  3. 山葵さん おはようございます

    Zbrojovka Brno

    国営兵器工場だったかな?みたいな組織の名称で
    あまりにも有名なZB機関銃を産み出した名門企業です

    旧日本軍の96式、英国のブレンガンも血統です!
    弾倉が上から嵌め込む独特のデザインでした。

    現在、トヨタ自動車出身の長瀬さんという方が
    社長を務めているそうです

    そうなんですか!
    ちょっとグーグルストーカーしてみたら何を作っているのか
    外からはまったくわからない工場でした

    ZB機関銃 調べたらこんな絵がありました。耐久性と性能と価格のバランスで好評価というのはまったくトラクターと一緒ですね

    ヰセキが輸入していたとは・・・
    北欧も東欧もまったく知らない僕には暗黒の世界なので
    (じゃあ何を知ってるんだ?という意見もありますが・・・)
    ものすごく興味深いです

    「謎の多い迷車」たくさん見てみたいものです

  4. Zbrojovka Brno

    国営兵器工場だったかな?みたいな組織の名称で
    あまりにも有名なZB機関銃を産み出した名門企業です

    旧日本軍の96式、英国のブレンガンも血統です!
    弾倉が上から嵌め込む独特のデザインでした。

    現在、トヨタ自動車出身の長瀬さんという方が
    社長を務めているそうです

    以前、レギュレーターの移植手術をしたときに
    レジスターのメーカーはポーランドのテスラ社製でした。

    テスラの故郷がユーゴスラビアだったので東欧では
    おなじみのブランドネームなんでしょうね!

    井関農機が輸入したときの名前はゼトアでしたが
    動画で聴いた発音はゼトルのほうが正しそうです。

    ブレーキが自動車と同じフルード方式だったり
    定置動力PTOが5速だったりシートがエアサス
    (ゴム風船でしかも自分のコンプレッサーで詰める)だったり
    謎の多い迷車です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です