外を歩いていてマツヨイグサを見つけました。これはオオマツヨイグサなのかな? ありふれた草ですが、調べてみるといろいろ興味深いことが出てきます。
油を搾るぞ
ウィキペディアによれば
完熟種子にはガンマリノレン酸および必須脂肪酸が約7〜10%含まれている。一般にはプリムローズ(月見草油、月見草オイル、英: Evening primrose oil)の名で知られる
とあり、サプリメントなど調べるとたくさん出てきます。どっかで栽培してんのかなあ。
そして色によって名前が違う
一つの種類でたくさんの呼び名を持っているのかと思ったら、マツヨイグサ属にはおよそ125の種が含まれていているのだそうです。
同じくウィキペディアによれば
日本では種を特定しない場合、マツヨイグサとは別に「月見草」、「宵待草」(よいまちぐさ)とも言い、赤花を咲かせる系統は「ユウゲショウ」(夕化粧)などと呼んで区別している。標準和名でいうツキミソウはメキシコ原産の白花を咲かせる O. tetraptera を指す。「宵待草」の呼び名は竹久夢二の作詞による流行歌の題名に誤記された名称が定着したものである。
だそうです。咲き始めは白い花がしぼむ前にはピンクになるとも・・・う〜ん・・・「おれはしょせん月を仰いで咲く月見草」の野村監督の色は白そして後ピンクだったんだなあ。
切り込み隊長のパイオニア植物
そういえばずっと背が低くて地面にへばりついているこの種類のもの(マツヨイグサの仲間だとは思います)は特にコンクリートと地面の境目とか、アスファルトと路肩の境目ギリギリに生えていることがい多いです。
まさに厳しい環境に率先して出向くパイオニア植物です。パイオニア植物は今までの環境がゴロッと変わったところに最初にやってくる植物だそうで、線路脇とか荒れ地に真っ先に生えて速いスピードで成長してその地を覆ってしまう野望を持っているそうです。
そして宵に花咲くのはスズメガを待って
昆虫との関係
本属植物の花の花筒は非常に細長く、その奥に蜜が分泌される。また花粉は、粘着糸によって互いに緩く結合されている特徴を持つ。これらの形質は、花粉の運搬を開花時間である夕刻を活動時間帯とするスズメガ類に頼っていることと深く関係している。スズメガは口吻が長く、それを伸ばせば花に触れることなく吸蜜できる。しかも吸蜜は飛翔しながらなので、花粉が付着しにくい。さらに飛翔時は常時ホバリングをして体が振動しており、ミツバチのような花粉運搬用に特化した身体構造も有していない上に、体表は鱗粉で覆われていて、粉状の花粉は定着しにくいので、いったん虫体に付着した花粉も振動によりはたき落とされる可能性が高い。しかし、長い花筒の奥に蜜があれば、スズメガは長い口吻をその奥に突っ込むことになり、雄しべの葯や雌しべの柱頭に体が引き寄せられる。また、粘着糸で互いに絡み合った花粉は、虫体に容易に絡みつき、体表に保持されることになる。
へええ スズメガを頼りにしているのはカラスウリだけじゃなく、マツヨイグサの仲間も一緒だったんですね! そういえば夜でも黄色の花はとっても目立ちますね。スズメガがここあたりにたくさんいるとは思えませんが、昼間、たくさんの花の中で選んでもらうのをじっと待つよりは競争の少ない夜にカラスウリとスズメガを待っていたほうが確実かもしれません。
数を打つか、より確実性を取るか・・・植物の戦略も色々です。