昨日は水戸芸術館の「霧の抵抗」中谷芙二子展を見に行ってきました。何を入れてもすぐこぼれてしまう空っぽな頭の僕が知って人のわけもなく、グーグル先生に聞いてみると、中谷芙二子(なかや ふじこ)さんは、
1970年の日本万国博覧会のペプシ館で霧の作品を手掛け、「霧の彫刻」の第一人者となる
という、御歳85歳のご婦人なのでした。
そこで見たのがこれ。霧の彫刻
↑彫刻と言っても、中谷さんが発生させた霧を大気の動きが彫刻する感じ?
初めのうちは農業作物の防除に使う↑スピードスプレーヤーのノズルを使っているのだと思ったのですが、もし、こんなノズルを使ったら薬剤が飛び散ってあらぬ作物に掛かってしまったり、人家のほうに行ってしまったり・・・そもそも薬剤を喰ってしまって「経済的にどうなの?」という感じになってしまいます。
狙ったものから外れてしまう事をドリフトって呼ぶんですね!
スプレーヤーのノズルを調べてみると、度々「ドリフト」という言葉が出てきます。何となく意味はわかるのですが、正確にはどうなのだろうと思っていたら、Wikipediaに面白い記述を見つけました。
ドリフト (農薬)
農薬の使用におけるドリフトとは、散布された農薬が目的外の作物に付着してしまう現象を指す。
北海道道東オホーツク地方では、収穫期の畑に農協が配布した「ドリフト注意」の旗が立っており、これは「この畑は収穫期なので農薬を飛散させないように」との注意喚起の意味である。 しかし、これらの旗は女満別空港のすぐ近くといった空港付近の畑にも立っており、この意味を知らない本州都市部から飛行機で降り立った者は、しばし付近の道路でドリフト走行する行為があるのかと勘違いするケースが多々ある。
↑これ、思い切り勘違いします。ドリフト禁止・・・つまり、僕の見た霧の彫刻は「禁止されているドリフトをしまくっている状態」ということになるのでしょう。
ドリフト軽減に苦労している
ノズルが違うのだろうなあ・・・と、調べていると農研機構のこんなプレスリリースを見つけました。(農薬飛散低減効果の高いスピードスプレヤー用ノズル)
食品衛生法の改正による残留農薬のポジティブリスト制度が平成18年5月から施行され、これが一定の基準を越えた農作物の流通が禁止されることになるそうで、ドリフト軽減が求められているそうです。
とばっちりが付いた作物が、とばっちりで流通禁止になるという恐れが出てきた・・・ということですね。
ドリフト重視ノズル
一方、僕の見た霧の彫刻は、どうも特別にドリフト重視ノズルを使っているようなのです。形状も見慣れた形と少し違います。
農作物には使えないこのドリフト重視ノズルですが、これから地球がどんどん暑くなるので、地表の温度を下げるのに使ったり、小規模で人工的に高原野菜を作るのに使ったり・・・温室ならぬ「冷室」栽培のために使われるようになるかもしれませんね!
そういえばシャボン玉も出てたんだっけ・・・
シャボン玉大発生!!(短い動画)